防衛省が、中国による南西方面の離島への侵攻に備え、弾薬や燃料などの物資を集積しておく陸上自衛隊の補給処を初めて沖縄県内に設置することが30日、分かった。前線補給拠点と位置づけ、離島奪還作戦を担う水陸機動団や、中国海軍艦艇を警戒する地対艦ミサイル部隊が実効的に対処するには不可欠と判断した。沖縄本島中部の陸自勝連分屯地(うるま市)に置く案が有力となっている。
補給処は「九州補給処沖縄支処」とする見通し。勝連分屯地は米海軍第7艦隊の物資補給の港として使われているホワイトビーチ地区に近く、海上輸送で同地区を使える利点がある。
防衛省は年内に改定する防衛力整備の基本指針「防衛計画の大綱」と、平成31年度からの「中期防衛力整備計画」に沖縄支処の新設を明記する方針だ。
陸自の補給処は火砲などの弾薬や燃料の他に車両、化学・通信・衛生の装備を保管したり整備したりする後方支援拠点。北海道、東北、関東、関西、九州に置き、支処と出張所が全国に27カ所ある。
ただ、沖縄県には支処も出張所もなく、物資は必要に応じ九州と本州から輸送し、車両や装備の整備も九州などに送り行っている。現状では有事の際もこうした輸送が必要で、沖縄県内に備蓄している弾薬の不足は特に問題視され、南西防衛の実効性を損なわせる重大欠陥と指摘されてきた。
南西方面の離島が占拠されれば、3月に長崎県佐世保市で新編した日本版海兵隊の水陸機動団を展開させ、全国の師団・旅団のうち機動部隊も派遣。沖縄県の宮古島には警備部隊を来年3月までに配置し、有事で初動対応に当たらせ、石垣島にも警備部隊配置を計画している。
これらの部隊の即応態勢と組織的戦闘を継続できる継戦能力を担保するには弾薬や燃料、装備の備蓄と切れ目ない補給が欠かせず、整備も不可欠。そうした補給処機能を持つ支処を沖縄本島に置けば、最前線の離島への物資供給と整備のための往復も現状より格段に効率化できる。
宮古島と石垣島には地対艦ミサイルも配備し、弾薬庫も整備するが、敵の攻撃を受けても防護できる抗堪性の面で両島の弾薬庫は不十分とされ、最小限のミサイルしか備蓄しないとみられる。本島にも同ミサイルを配備することも踏まえ、より抗堪性のあるミサイル保管機能を支処に備える方策を検討している。
太平洋戦争の引け目もあるんだろうけど南西諸島に自衛隊が配置されていなかったこと自体が極めて不自然だし、部隊を配置すれば当然補給も必要になるだろう。与那国、石垣、宮古に陸自が配備されて沖縄の補給処が開設されれば軍事的には一応常識的な形にはなるんだろう。ただ、軍隊と言う組織は脅威を作っておかないと予算も人も取れないから旧ソ連がなくなった陸自としてはそれもあるんだろうなあ、・・(^。^)y-.。o○。
Posted at 2018/07/01 09:59:16 | |
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