【激変する安全保障】
ハリー・ハリス駐韓米国大使と、韓国の鄭景斗(チョン・ギョンドゥ)国防相が1月28日、会談した。韓国メディアは、鄭大臣が自衛隊哨戒機の「威嚇飛行」問題で、韓国の立場と日本の不当性を詳しく説明した可能性が高いと報じている。ならば、ハリス大使はどう応じたのであろうか。実に興味深い。
ハリス大使は神奈川県横須賀市で生まれた日系米国人。昨年、旭日大綬章も受賞した知日派である。前職は米太平洋軍司令官。米海軍兵学校を卒業した士官であり、主な職種は哨戒機パイロット。在日米軍基地での勤務経験もある。そんな大使が韓国の一方的かつ事実を伴わない説明を聞いて、どう応じたのか。
韓国の鄭大臣は同月23日にも「自衛権的措置を取る」と武力行使も示唆し、日本を非難した。同月26日にも「友好国に対する非常識な言動だ」と日本を強く非難し、今後は軍の規則に従って、強力に対応するよう韓国海軍司令部で指示した。
案外知られていないが、鄭大臣は日本とゆかりが深い。マスコミも、大臣就任当初は一様に「知日派」と歓迎していた。
中でも自衛隊との縁が深い。航空自衛隊幹部学校の指揮幕僚課程(1995年)と、幹部高級課程(2005年)を卒業した。同じ教室で履修した期別は防衛大学校の27期前後に当たる。
私は27期相当であり、いわば同期となる。私はともかく、現在の航空幕僚長や陸上幕僚長、海自の自衛艦隊司令官や防衛省情報本部長も同じ27期である。
どこかの国の防衛大臣と違い、鄭大臣もわが同期生と同じく軍事のプロだ。韓国空軍士官学校を卒業した戦闘機パイロットであり、空軍参謀総長を経て、合同参謀議長という軍人トップの座に上り詰めた。
もともとは、話せばわかる相手であり、日韓の制服組にはこうした太いパイプもあった。本来なら、制服同士の実務者協議で解決できる問題だった。
韓国大統領府による、悪い意味でのシビリアン・コントロール(文民統制)が効いたのであろう。今や鄭大臣は日本批判の急先鋒(せんぽう)を務めている。残念かつ悲劇的な展開だ。
冒頭のハリス大使と鄭大臣は、ともに海空軍のパイロット出身であり、ともに「知日派」である。会談の場で、本当に鄭大臣は日本の「威嚇飛行」を非難したのだろうか。もしそうなら、大使にスルーされたのではないか。あるいは、「自衛隊が威嚇飛行などしない事情は、貴殿もよくご存知のはず」と説教されたのかもしれない。
韓国政府の惨状は悲劇を通り越し、喜劇と化している。
韓国の国防相も元パイロットなら分かっているはずなんだろうけど政権の中にいるとなかなかそうもいかないということか。もっとも文政権に入るんだからそっち流の考え方なのかもしれないが、・・(^。^)y-.。o○。米国の大使もパイロットだそうだが、まあ外交の表舞台なので韓国側の言うことは黙って聞いていたんだろう。でも米国は分かっていると思う、・・(^。^)y-.。o○。
Posted at 2019/02/07 12:10:32 | |
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