ハイオクがレギュラーガソリンよりもリッターあたり約10円高い理由
2020年になっても、ガソリン価格が値上がりを続けています。2020年1月14日に資源エネルギー庁から発表された価格調査によると、レギュラーガソリンの現金店頭価格、全国平均は1リッターあたり151.1円と、10週連続で上昇しています。これは2018年5月ごろの水準になります。一方、ハイオクガソリンの現金店頭価格の全国平均は、2020年1月14日の時点で、1リッターあたり161.9円です。店舗にもよりますが、ハイオクガソリンはレギュラーガソリンに比べて、1リッターあたりおよそ10円ほど高く販売されています。
その理由とはなんでしょうか。
ハイオクの語源は「ハイオクタン価」、つまり「オクタン価」が高いという意味です。ガソリンは、オクタン価が高くなればなるほど燃焼しにくくなるという性質があります。クルマのエンジンの高性能化には、圧縮比を高めることが早道ですが、圧縮比を高めるとシリンダー内では混合気が異常燃焼しやすくなり、振動をともなう「ノッキング」の発生などで、場合によってはエンジンがダメージを受けてしまいます。そのため、高性能なクルマは、燃料を「ハイオクガソリン指定」として異常燃焼を防ぎ、エンジンを傷めずに性能を発揮できるよう設計されているのです。
レギュラーとはオクタン価が異なるハイオクの店頭価格は、レギュラーよりも1リッターあたり約10円高くなっています。その理由を、サービスステーション「ENEOS」を展開するJXTGホールディングスは次のように話します。
「ハイオクガソリンは、オクタン価を高める処理をおこなっております。また弊社のハイオクガソリン『ENEOSハイオク』は、カーボンなどの汚れをエンジン内部に付着しづらくする合成清浄剤も添加しています。そうしたコストが、ハイオクとレギュラーの価格差に反映されています」
なお日本では、JIS規格によりオクタン価96.0以上がハイオク(1号)、89.0以上がレギュラー(2号)と定められていますが、ハイオク/レギュラーの基準は国や地域ごとに異なります。欧州はハイオクは95ですが、レギュラーは91で、日本のレギュラーよりも2ポイントも高くなっています。また日本や欧州ではRON(リサーチ・オクタン・ナンバー)方式でオクタン価を表示しますが、アメリカではRON方式とMON(モーター・オクタン・ナンバー)方式の平均をとったAKI(アンチ・ノック・インデックス)で表示することが一般的です。
軽油がガソリンよりも高い国や地域もある
ガソリンスタンドで販売されるもうひとつの主力商品、軽油についてはどうでしょうか。軽油の2020年1月14日発表の現金価格は、1リッターあたり131.3円です。レギュラーガソリンが151.1円ですので、その差は20.2円です。このように、軽油はハイオクガソリンとは逆に、レギュラーガソリンよりも1リットルあたり約20円ほど安く販売されています。この価格差の要因について、サービスステーション「出光」「シェル」を展開する出光興産は次のように話します。
「ガソリンや軽油の販売価格を具体的にいくらにするか決めるのは、それぞれの販売店です。ただガソリンと軽油では、税金の内容が異なり、それが価格差にかかわる大きな要因となっています」
まずガソリンにかかる税金は、1リッターあたり揮発油税が48.6円、地方道路税が5.2円、石油・石炭税2.54円がかかり、その合計は56.34円です。一方、軽油には1リッターあたり軽油引取税32.1円、石油・石炭税2.54円がかかり、その合計は34.64円です。ガソリンと軽油では消費税のかかり方に若干の違いはありますが、おおむねこうした税金の差が価格差となって現れているのです。
またJXTGホールディングスは、軽油が安くなるもうひとつの要因を挙げます。
「ガソリンも軽油も、原油を精製して作られます。このとき多少の調整は可能ですが、ガソリンだけ、軽油だけといった作り方はできません。つまりガソリンに比べ需要の少ない軽油も一定量生産しなくてはならないことが、価格にも影響するのです」
なお、日本では「ガソリンよりも軽油のほうが安い」というのがいわば常識となっていますが、海外では事情が大きく異なります。ドイツは日本同様に軽油の方が安価ですが、その価格差は日本ほど大きくありません。フランスではガソリンと軽油はほぼ同額で、イギリスでは逆に軽油が若干高くなります。そしてガソリン価格が非常に安いことで知られている自動車大国アメリカは、軽油がガソリンよりも2割ほど割高となっています。そのためディーゼル車に乗る経済的なメリットが小さく、普及は進んでいません。
※ ※ ※
日本で販売されている軽油は5種類あることをご存じでしょうか。軽油はガソリンよりも寒さに弱く、低い温度域ではエンジンが始動できないなどのトラブルにつながります。そのためJIS規格で流動点(℃)の異なる5つのタイプを設定し、ガソリンスタンドは地域や季節に応じて販売しています。なお、かつてはグレードの高い「プレミアム軽油」を販売しているガソリンスタンドもありました。これは一般の軽油に添加剤などを加え清浄性やエコ性能向上を謳うものでしたが、取り扱いは徐々に少なくなり、現在日本で見かけることはなくなりました。ただヨーロッパでは、一般の軽油のほか、プレミアム、そして植物由来の原料を用いたバイオディーゼルなど、複数の軽油が販売されている地域もあります。こうしたことからも、ヨーロッパでのクリーンディーゼル車の普及がうかがえます。(植村祐介)
ガソリン価格が高騰するとマスコミがすぐに大騒ぎをするが、ガソリン価格がリッター当たり10円高くなっても100リッターで1000円だから家計にさほどのダメージはないだろう。1000リッターも使えば1万円だから影響はあるかもしれないが、一般家庭で月に1000リッターも使ううちはまずないだろう。パパ用、ママ用と2台の車を所有していたとしても目一杯使っても200リッターくらいだろうか。うちは車とバイク、2台あるが、そうそう乗っている時間もないので2台で30リッターくらい、どちらもレギュラーなので金額では5千円くらいではある。バイクで遠出した時は大体1千キロで42、3リッター、6千円程度でまあ高いという気はしない。高いと思うのは高速のSAのガソリンくらいだろうか。ただ物流はほとんどがトラックなので油の価格と言うのは商品に跳ね返ってくるので軽油が高騰すると物価は上がるかもしれない。そうすると家計にもある程度の影響はあるだろう。ところでレギュラー、ハイオクと言って思い出すのは、太平洋戦争当時、日本では91オクタン以上のガソリンを精製することができなくてそうした航空機用のガソリンはほとんど米国からの輸入に頼っていた。石油や鉄鋼などの戦略物資を輸入している国にケンカを売るのもどうかと思うが、日本の南部仏印への武力進駐を契機に米国が日本に対して石油の全面輸出禁止措置を取ると以後日本は石油の入手、特に高オクタン価ガソリンの入手に困窮するようになり、それが航空機用エンジンの出力低下につながったそうだ。戦後、米軍が日本の軍用機のテスト飛行を行うとどの機体も性能が10%以上も向上したという。当時は猛毒の四エチル鉛をカップで量ってガソリンに混入するなんて野蛮なことをしていたそうだ。それは今では100オクタン近いガソリンがその辺のスタンドで買えるのだからえるのだから日本もずい分進歩したんだろう。今のレギュラーガソリンでも当時の日本だったら喉から手が出るほど欲しい高性能ガソリンだった。今度買い替える車はハイオク仕様だが、それもリッター10円ほどの価格差であれば月に100リッター使ったとしても1000円ほどなので、まあさほどの影響はないだろう。CB1300スーパーボルドールはレギュラー仕様ではある。バイクなんかみんなハイオクかと思ったらホンダのバイクでハイオク仕様なのはCBR1000RRだけだった、・・(^。^)y-.。o○。
Posted at 2020/01/23 10:48:30 | |
トラックバック(0) |
自動車 | 日記