新型コロナウイルス感染拡大への対処に苦慮する菅義偉首相が13日、緊急事態宣言の対象地域拡大を決めた。感染状況が急速に悪化する大都市圏を中心に抑え込みを図る狙いだが、首相自身が7日に否定したばかりの対象拡大とあって、「1週間遅れた。後手に回った」(立憲民主党の枝野幸男代表)などと批判を浴びた。宣言の期限とした2月7日までに感染拡大を抑えられるかは見通せず、出口戦略も見えない。
「先週の段階では、大阪の感染者が急増したのは直前のことであり、専門家からも原因を分析すべきだとの評価だった」。首相は対象地域の拡大を決めた直後の記者会見で、1週間足らずの方針転換をこう釈明した。これに先立つ衆院内閣委員会の閉会中審査では、立憲民主党の今井雅人氏が「発令基準がよく分からない。自治体から要請されると国が認める形で行われているようにしか見えない」と知事主導の対応を追及。西村康稔経済再生担当相は「緊迫した状況の表れだ」などと弁明に追われた。
今回、対象に加えた7府県のうち、福岡を除く6府県で知事の要請が先行する形となった。首相は再発令を決めた7日の会見で、大阪などへの対象拡大を「現時点においてはそうした状況にはない」と否定。緊急事態宣言の再発令自体も、昨年末までは慎重姿勢を示していた。政府関係者によると、首相は対象地域を追加するに当たり、西村氏と12日に協議。要請がなかった福岡県を対象とした。人口が集積する大都市圏として大阪府や愛知県などを指定するのに合わせた形で、政府が主導した例外的なケースとなった。
福岡県の関係者によれば、西村氏は12日、小川洋知事に電話で、感染拡大を抑えるため福岡を対象としたいと伝達。知事は消極的だったが、西村氏は「(今後は)追加指定は考えていない。最後の船だ」と押し切ったという。ただ、感染拡大は衰えを見せておらず、今後も対象を広げずに済む保証はなさそうだ。一貫性を保てていない政府対応は既に厳しい批判を招いており、不用意な発言は政権を一段と窮地に追い込みかねない。西村氏の発言を伝え聞いた自民党幹部は「余計なことを」と不快感をあらわにした。
首相は7日の会見で「1カ月後には必ず事態を改善させる」と決意を示していたが、解除の目安は感染状況が2番目に深刻な「ステージ3」相当。東京都に当てはめれば、13日に1433人に上った新規感染者数を、500人以下に減らす必要がある。人々の「コロナ慣れ」や自粛疲れから十分な効果が期待できないとの指摘もあり、政府内でも「期間を延長せざるを得ないだろう」(関係者)との見方は根強い。首相は一度決めたことは「ぶれない」ことを信条としてきたが、コロナ対応ではここへきて次々と方針転換を強いられている。残り1カ月足らずで「約束」を果たせるのか。首相は正念場に立たされている。
何が失敗かと言えばいろいろあるだろうが、最も大きな失敗は目標を複数おいたことだろう。菅内閣は感染抑止とともに経済活動の維持と言う2台目標を並立させようとしたら、これが大失敗だった。危機対応には他を切り捨てても最優先事項を達成するように対策をしないといけない。今回の場合、最優先事項は新型コロナ感染抑止でこれにまい進すべきだった。時期的にはGotoトラベル一旦停止を決めた時点で緊急事態宣言を全国レベルで宣言して国民にも危機感を持たせ、行動制限などを徹底すべきだった。今では新型コロナのこともかなり分かって来ていてどのように感染するかも明らかなのだからそれに絞った対策をすればよかった。要するに飲み会宴会に会食の徹底した制限であった。これらが遅れてことで感染が広がり国民に不信感を持たれたことが致命的だった。安倍さんは全国の学校休校と言う手を打った。結果としては学校はさほど感染源にはなっていなかったが、状況が分からない当時としてはやむを得ない措置だったと思う。危機対応に二兎を追ってはいけないというのが今回の教訓だろう、‥(^。^)y-.。o○。
Posted at 2021/01/14 10:29:01 | |
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