ロシアがウクライナ侵攻に踏み切ったことで日本にとって中国、北朝鮮だけではなくロシア軍の動向も主要な脅威として再浮上してきた。これまで自衛隊は軍事的圧力を強める中国を念頭に南西方面に防衛態勢をシフトしてきたが、北方も注意が必要な状況だ。防衛省幹部は「中国が『主敵』なのは変わらない」とするものの、政府が年末までに行う国家安全保障戦略(NSS)の改定作業などにも影響を及ぼしそうだ。
「ロシアの怖さを改めて意識した。自衛隊は中国、北朝鮮と合わせ、3つの正面に備えなければならない」
ロシア軍がウクライナに攻撃を開始した2月下旬、防衛省幹部は頭を抱えた。さらに今月24日にロシアの海軍艦艇が対馬海峡を南下するなど、日本周辺でも活動を活発化させている。
自衛隊は冷戦時代、旧ソ連と対峙(たいじ)する最前線として国境を接する北海道を重視し、人員・装備を重点配備してきた。現在も北海道に2師団と2旅団の計約3万人を擁する陸上自衛隊北部方面隊が配備されているのは、その名残でもある。ただ、政府内でロシアを現実的な脅威とする認識は低下していた。
冷戦後は核・ミサイル開発を進める北朝鮮と合わせ、尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺で領海侵入を繰り返す中国が現実的脅威とされてきた。
このため、防衛省はミサイル防衛網を整備・強化するとともに、平成28年の与那国島への部隊配備以降、空白地帯だった南西諸島へ防衛の「重心」をシフトしていた。
昨年4~12月に日本の防空識別圏内へ進入し、空自機が緊急発進した件数は中国571件、ロシアは199件。昨年11月には両軍の爆撃機計4機が日本海から太平洋を長距離飛行するなど、中露両軍による共同行動も目立っている。防衛省内には「もともと北方は対ソ連で手厚い」との見方もある。ウクライナ侵攻で誘発された中国が挑発行為をエスカレートさせる可能性もあり、南西シフトは維持される見通しだ。
一方、北部方面隊は大規模な訓練場が集中する北海道で訓練した兵力を南西へ送り込む役割を果たしてきた。政府は年末にかけ、NSSとともに「防衛計画の大綱」と「中期防衛力整備計画」の改定作業を控える。防衛省内では北部方面隊を縮小する案も検討されたが、対露脅威の高まりで再検討の余地が生まれている。(市岡豊大)
現在の日本を通常兵力で侵攻して全面制圧できる国はない。あるとすれば米国くらいだろうが、米国でも全土制圧は無理かもしれない。15万の陸上自衛隊をせん滅するには攻者3倍の原則から45万の軍隊を持って来ないといけないが、そんな軍隊を海上輸送できる国はない。戦闘機も空自戦闘機300機に対抗するには戦闘機900機、40万トンの海自艦隊を撃破するには120万トンの艦船が必要だ。そんな兵力を向けられる国は世界中どこにもない。北朝鮮が日本に侵攻してくる可能性はゼロに等しいので弾道弾迎撃以外は考慮しなくてもいいだろう。韓国の方が少し危ないかも知れないが、韓国にも日本に侵攻するような力はない。ロシアは今回のウクライナ侵攻で弱点をさらけ出した。軍の指揮統制、運用補給もさることながら広大な国土に100万の軍隊がいてもそれをすべて日本に向けることはできない。せいぜい20万だが、海があるので簡単には渡っては来れないだろうし、20万くらいの戦力では日本全土を制圧はできないだろう。一番危ないのは中国だが、これも広大な国土に周囲に敵を抱えているので日本に向けられても20万だが、それだけの戦力を海を越えて日本に持って来れるかが問題だろう。ただ台湾侵攻と同時に台湾侵攻を確実なものにするために先島諸島辺りを押さえに出ることは十分あり得る。その際の兵力は2~3万もあればお釣りがくるだろう。それなら十分に可能性がある。陸自は機動力重視で戦車や重砲を削減しているが、これらも抑止力として十分に機能し得る。北と南西の2正面になるが、防衛予算を増額しても機動力とともに戦車、野戦重砲などの重装備も維持すべきだろう。日本の周辺には世界でも危険極まりない国が3か国もある。それらがいつ何時不法な侵攻を企てないとも限らないのだから、・・(^。^)y-.。o○。
Posted at 2022/03/27 00:39:30 | |
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