韓国の文在寅(ムン・ジェイン)前大統領はいま、包囲網がジワジワと狭まってきたことを実感しているだろう。彼は、山里で崇(あが)められながら暮らす好々爺を夢見てきたようだが、現実は冷たい。「こんなはずではなかった」と叫びたいに違いない。
文政権の与党だった民主党は政権交代の直前、検察から捜査権限を剥奪する法案を強行採決で成立させた。検察を起訴手続きだけ扱う官庁に変え、捜査権限は警察に移す内容だ。民主党の院内代表(=国対委員長に相当)は「文氏と李在明(イ・ジェミョン)氏を必ず守り抜く」と、法案成立に向けてゲキを飛ばした。つまり〝文在寅・李在明保護法〟なのだ。
韓国の警察は大疑獄事件を捜査した経験がなく、捜査のノウハウがない。この5年間、警察は左翼政権・左翼与党の〝忠実な番犬〟だった。検察の牙を抜き、警察に移植すれば、左翼の政治家は安泰という算段があったのだろう。検察は当然のことながら法案に猛反対した。が、不思議なことに、法案成立後の検察に動揺は見られない。9月に法律が施行される直前に「違憲立法」と提訴して逆転する作戦のようだ。
検察は意気消沈するどころか、白雲揆(ペク・ウンギュ)元産業通商資源相の事務所を押収捜査した。名目は「ブラックリスト作成による不公正人事疑惑」だが、本当の狙いは虚偽理由による原発の早期稼働停止疑惑だろう。左翼紙ハンギョレ(5月20日)が、「文在寅政権に対する捜査のシグナルか」と、危機感をあらわにしたわけだ。
警察が〝忘恩の犬〟よろしく、尹錫悦(ユン・ソンニョル)政権に尻尾を振っていることも、文サイドには大きな誤算だ。警察は、張夏成(チャン・ハソン)駐中国大使の実弟を、「大型詐欺(ディスカバリーファンド疑惑)の容疑者」として捜査着手した。張氏は、文政権の「所得主導成長路線」の立役者だ。この捜査は、警察にとって初の大型疑獄事件捜査であり、「左翼上層部の利権連帯」の解明につながる可能性もある。
しかし、目下のところ、文氏と家族を最も悩ましているのは、保守派団体が私邸の前で連日のように繰り広げる糾弾集会から聞こえてくる罵声のようだ。これでは、庭で村人とマッコリを飲みながら語り合う「好々爺の姿」など、とても実現できない。文政権は、政治家や財閥オーナー、あるいは意に反する判決を下した裁判官の自宅に対する街宣活動を黙認してきた。慶尚南道芝山里(チサルリ)にある文氏の私邸は1200坪ほどある。入り口から建物まで相当な距離がある。しかも保守派団体は、警察の指導に従い騒音規制値を守っている。
密集住宅地で街宣をかけられるのとは全然違う。それなのに、「他人がやられるのは蜜の味、自分がやられるのは許せない」とばかりに反応している。長女はタイに移住していたが、離婚して今は文氏と同居している。その長女が保守派団体の罵声に怒りを爆発させ、SNSに書いた一文が面白すぎる。
「拘置所にでも一緒に入れば、その間だけでも静かになるという思い」
この文面は即座に削除されたというが、家族一同で〝塀の中〟に入ることを覚悟しているようにも読めてくる。(ジャーナリスト・室谷克実)
天罰、・・韓国の大統領が離任後に官憲の捜査を受けて起訴されるのは大統領に各種の権限が集中しすぎて何でも出来過ぎてしまうからだと言う。そうなれば辞めた後のことを考えていいこといけないことあれこれやってしまうのだろう。それで検察から捜査権を奪って警察にそれを与えたと言うが、韓国の警察は日本の警察のように独立捜査権を持っておらず捜査能力は低いと思われる。日本の警察も事件によっては限界があるし、検察も検事相談制度などと言って事件着手前に事件の内容や捜査状況をチェックして警察に勝手に捜査をさせないようには工夫してはいるが、・・。まあ韓国の警察の捜査能力の低さも文ちゃんにとっては着け目だったんだろうけど検察に捜査権がなければ検察官を警察に出向させればいいことでやる気になればどうにでもなることだ。それに今の大統領は検察出身なのでその辺りは自由自在だろう。まあ人様を取っ捕まえておいて自分はのうのうと隠居生活なんてなかなかそうは行くものか。韓国捜査機関、頑張れ、文ちゃんに楽隠居なんか許してはいけない、・・(^。^)y-.。o○。
Posted at 2022/06/04 22:20:37 | |
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