2023年08月19日
空母瑞鶴は日本海軍の正規空母で太平洋戦争開戦直前に翔鶴型空母の2番艦として完成した。翔鶴型空母建造時は条約明けで制限がないことから飛行甲板の全長248メートル、全幅29メートル、基準排水量26000トン、満載排水量32000トン、搭載機80機以上のフルサイズ空母として建造された。大きさで言えば海上自衛隊のいずも型護衛艦よりちょっと長くて幅が狭く排水量は6000トンほど重い。これは弾薬庫、航空機用ガソリンタンク、機関部などに装甲を施していたこと、当時海軍最大の16万馬力を出した機関の重量だろう。翔鶴、瑞鶴は完成と同時に第5航空戦隊を編成、真珠湾攻撃に参加したが、航空隊の練度が低いと陸上目標の攻撃を命じられたそうだ。瑞鶴は真珠湾攻撃で搭載機を1機も失わず幸運艦の片鱗を見せている。その後ラバウル攻略、インド洋作戦に従事西太平洋からインド洋まで米英軍を駆逐した。次はポートモレスビー攻略のために珊瑚海に進出、ここで阻止に出てきた米機動部隊と史上初の空母対空母の海戦が生起した。結果は日本側が翔鶴大破、小型空母1隻喪失に対し、米軍側は大型空母1隻喪失で戦術的には日本側の勝利だが、戦略的には日本側の進攻を阻止した米軍側に分があったと言う。ミッドウェー海戦は翔鶴の修理と航空機の補充が間に合わず不参加、その後ソロモン諸島方面で米軍機動部隊と激戦を繰り広げるが、南太平洋海戦で翔鶴は再度被弾して大破するが、瑞鶴は被害を受けなかった。その後しばらく大きな海戦がなかったことから瑞鶴は戦訓によって対空火器の増設と不燃不沈化工事を行いながら訓練に励んだ。そしてマリアナに進攻してきた米海軍機動部隊を迎え撃ってマリアナ沖で迎撃するが、このころにはもう日米の戦力は質量ともに大きく開いていて空母大鳳、僚艦の翔鶴、飛鷹が撃沈され、艦載機はほとんど全滅してしまった。瑞鶴も開戦以来初めて被弾して中破した。内地に戻った瑞鶴は母艦部隊の錬成やなお一層の不燃不沈化に努めた。航空用ガソリンタンクと船体の間にコンクリートを流し込みガソリンの漏洩を防ぐとともに艦内のペンキや床に貼ったリノリウムをはがすなど不燃化を徹底した。そして昭和19年10月、レイテ沖海戦に米艦隊をおびき寄せるためのおとり機動部隊として小型空母3隻、航空戦艦2隻を率いて出撃、4空母が搭載した航空機はわずか116機だった。瑞鶴は日本海軍最後の艦載攻撃隊を発進させたが、これと言った戦果はなかった。逆に米軍艦載機が3波にわたって来襲、瑞鶴は魚雷7本、爆弾5~7発を被雷、被弾して沈没した。開戦以来、幾多の海戦に参加して生き残ってきた瑞鶴は講師て沈んだ。瑞鶴の喪失によって米国と覇を競ってきた日本海軍空母機動部隊は完全に壊滅して以後空母機動部隊の組織的運用は不可能となった。日本空母機動部隊の最後を見守っていた小沢治三郎中将は次々沈んでいく空母を見ながら「これが世界最強を競った日本海軍機動部隊の最後かと思うと情けなくもあり、また日本の先行きもこうなって行くのか」と感じたと言う。瑞鶴は建造当初は魚雷2本程度の被雷に耐えられるように建造されたと言うが、戦訓による不沈化改造で魚雷7本の被雷によって沈没するまで強化された。瑞鶴より大型で新鋭の大鳳や信濃もあったが、いずれも戦局に貢献することなく撃沈された。開戦時から日本海軍機動部隊の中核を担って戦い続けた瑞鶴は日本海軍機動部隊の終焉を看取るようにして散って行った、🎃😅。
Posted at 2023/08/19 21:27:52 | |
トラックバック(0) |
軍事 | 日記
2023年08月19日
太平洋戦争中日本海軍で最も活躍した戦艦は金剛型高速戦艦だった。しかし金剛型高速戦艦は明治末期から大正初期にかけて建造された最も古い戦艦だった。一番艦の金剛は英国ビッカース社で建造され、これを手本に他の3隻が日本で建造された。竣工当時は14インチ砲を装備した世界最強の巡洋戦艦だった。その後2回の改装を経て太平洋戦争当時は速力30ノットの高速戦艦に生まれ変わっていた。そして開戦と同時に霧島、比叡はハワイ方面に機動部隊の護衛として、金剛、榛名は東南アジア方面攻略の護衛として出撃、その後4隻揃って機動部隊を護衛してインド洋に進出、英国艦隊を駆逐した。初期作戦終了後、金剛、榛名は北方方面作戦支援に、比叡、霧島は再度機動部隊の護衛としてミッドウェー攻略に出撃、ここで空母は全滅したが、比叡、霧島は無傷で帰還した。ソロモン諸島方面でガダルカナル島の飛行場争奪戦が始まると制空権の取れない日本海軍は苦戦するが、ここで戦艦による飛行場砲撃が計画され、金剛、榛名がこれを実施、大成功を収めた。さらに比叡、霧島で第2回の砲撃が計画されるが、2回目はこれを阻止するために出撃して来た米艦隊と交戦、米艦隊を撃破するも比叡は中小口径砲弾80発以上を被弾して舵が故障、翌日米軍の航空攻撃を受けて魚雷3本を被雷、自沈した。さらに再度飛行場砲撃を目指した霧島は出撃して来た米新鋭戦艦サウスダコタ、ワシントンと交戦、サウスダコタを大破させるが、ワシントンのレーダー射撃を受けて撃沈された。残った金剛、榛名は南太平洋海戦に機動部隊の護衛として出撃、ソロモン諸島方面の戦闘が終了すると進攻してくる米軍をマリアナ諸島で迎え撃つが、鬼神も避けるほどに強大になった米海軍機動部隊に敗退、榛名は被弾してスクリュー軸1本が曲がり最高速発揮が不可能となった。さらに2隻はレイテ島沖海戦に参加、米軍空母機や米艦隊と激戦を繰り広げたが、すでに力の差が歴然となった日本海軍はここでも敗退、金剛は内地帰還途中に米潜水艦の雷撃を受けて撃沈された。最後まで残った榛名は艦を維持する燃料もなく陸上から電気を引き入れて呉に係留、対空火器も大部分を陸上に揚げて来襲した米空母機と交戦するが、爆弾多数を被弾して大破着底、B29の編隊に狙われたが、2番砲塔の砲塔長の目視射撃で編隊の先頭機を見事撃墜、残りの機は進路を変えて逃げ去ったとか。着底した船体は戦後浮揚解体された。金剛型高速戦艦は開戦から終戦間近までほとんどの海戦に参加して最前線で激闘を繰り広げた。他の戦艦が温存されて戦争後半まで戦闘に参加しなかったのに比べると縦横無尽の活躍だが、それは金剛型戦艦が30ノットという高速が発揮可能で機動部隊の護衛に好都合だったこともあるが、金剛型4隻は本来艦隊決戦では主力艦というより水雷部隊と共同して米艦隊の主力に暫減を目的とする攻撃を行うことを任務としていた。そのため巡洋艦的な使われ方をしたのだろう。また古い戦艦で惜し気がなかったこともあるだろう。ガダルカナル島沖で霧島が米海軍新鋭戦艦サウスダコタ、ワシントンと砲撃戦を行ったが、16インチ砲装備の新鋭戦艦相手では勝ち目はなかった。ただ距離が7千メートルほどだったので霧島が徹甲弾を使用していたら米戦艦も無事では済まなかっただろうが、霧島には飛行場砲撃のために弱装薬で三式弾を装填していたという。三式弾は航空機に使用するクラスター弾のようなもので艦船を撃沈する威力はなかった。またこの時大和でも長門でも突入させていれば結果は変わったかもしれない。海軍にとって大和、武蔵はもったいなくて局地戦などには使えない。長門、陸奥はもったいないもあるが、速力がちょっと遅い。日向、伊勢、扶桑、山城は旧式化していて速力も遅くて艦隊の足手まとい。そうすると使える船は30ノットの高速を発揮でき、老朽艦で惜し気のない金剛型4隻だったのだろう。日本海軍の戦艦の中で最も古い金剛型4隻は太平洋からインド洋まで縦横無尽に駆け回り獅子奮迅の働きをして散って行った、😁🌀🎃😅。
Posted at 2023/08/19 21:26:22 | |
トラックバック(0) |
軍事 | 日記
2023年08月19日
戦艦大和、武蔵は昭和12年に建造が開始された世界最大の戦艦であった。しかしろくに活躍もしないで米軍の航空攻撃で撃沈されたのでピラミッドや万里の長城と並んで三大無用の長物とか三大バカとか言われるが、本当にそうだろうか。大和、武蔵が建造された頃は太平洋戦争前半に主力となる航空機の試作が始まった頃で航空機はまだ有力な戦力とはなっていなかった。しかし大和が完成して連合艦隊に編入された頃は真珠湾攻撃や英国の戦艦プリンスオブウェールズなどを航空機が撃沈して航空機が戦艦に取って代わって主戦兵力になっていた。それでも戦争前半は米軍の航空戦力も後半のように飛び抜けて強力というほどでもなかったのでまだまだ戦艦の活躍の場はあったが、せっかく強力な戦艦を持っているのに出し惜しみしたのは海軍だった。総力を挙げて早期に決着をつけると言いながらいざとなると出し惜しみをした。最も使うべきはガタルカナル島の飛行場を巡る攻防戦で米軍はここで負けたら後がないと新鋭戦艦を投入して来たが、日本海軍は改装しているとは言っても大正生まれの旧式戦艦を、陸軍は戦力を小出しにして陸海軍ともに兵力を出し惜しんで敗れ去った。ガダルカナルの攻防戦が天下分け目の決戦だったのだから全兵力を注ぎ込んで戦うべきだった。狭い海域に大型艦を投入すべきでないとか油がないとか言っていないで大和、武蔵を注ぎ込んでもガダルカナル攻防戦に勝利して飛行場を奪還すべきだった。大和、武蔵の働き場所はまさにそこまでだったのだから。戦争後半は米軍の戦力が強力になりすぎてその前には何物も存在を許さないというほどになっていたので大和、武蔵と言えどもどうしようもなかった。武蔵は魚雷20本、爆弾17発が命中して沈没、大和は米軍機のべ1千機の攻撃を受けて魚雷10本、爆弾5発が命中して転覆した。実際にはそれ以上の魚雷や爆弾を被雷あるいは被弾していた可能性がある。世界中にこれだけの被害を受けるまで耐えて沈没した軍艦は存在しない。大和型戦艦は防御に欠陥があるとかダメージコントロールで米軍の戦艦に劣っているとか言うが、ガダルカナル攻防戦の頃の米軍の航空戦力では大和型戦艦を撃沈するのは不可能だっただろうし、米軍の新鋭戦艦サウスダコタ、ワシントンとも十分に対抗できただろう。沖に居座って米軍機が離陸しようとしたら砲撃すればいい。実際にやってみなければ結果は分からないし、ガダルカナル島の飛行場を奪還してもまた奪還されただろうし、戦争に勝てたわけでもない。遅かれ早かれ米軍の巨大な戦力に押し潰されただろう。しかし大和、武蔵が役立たずだったのではなく使うべき時に出し惜しんだ海軍が両戦艦の活躍の場を奪ってしまった。米軍の戦力が無敵と言えるほど強大になってからその前に航空戦力の援護のなくなってしまった水上艦隊を注ぎ込んでみても米軍に大和、武蔵撃沈の栄誉を与えてやるようなものだった。戦艦大和、武蔵は非常に防御力の高い強力な戦艦だった。しかし貧乏海軍はそれを出し惜しみして使うべき時に使えなかった。役立たずは大和、武蔵ではなくそれを使いこなせなかった海軍だった、😁🌀💢😠💢🎃🙅🎃😅。
Posted at 2023/08/19 21:24:14 | |
トラックバック(0) |
軍事 | 日記
2023年08月19日
GR86がモデルチェンジするとか言うネット記事が出回っている。今のGR86では将来の排ガス規制に適合しなくなることと現行型のフロントガラスの寸法では来年から欧州で義務付けられる先進安全システム(信号認識カメラなど)に合わなくなる可能性があるために早期にモデルチェンジすると言うのだ。内容はGRヤリスの1.6リッターターボにハイブリッドを結合してシステム合計出力は330馬力程度、ボディサイズは現行とほぼ同じで全長4.4メートル、全幅1.8メートル、高さが1.3メートル程度、デザインはセミノッチバッククーペのコンセプトは変わらずフロントはプリウス系にGRのフロントを踏襲して大きな開口部を取り入れるとか、・・。トランスミッションはMT、そしてスバルとの共同開発を止めてトヨタ独自の開発になると言う。プラットフォームはISのものを改良して使用するとか。登場時期は2025年を目指していると言う。
●パワーユニットは3気筒1.6Lターボ+モーターのハイブリッド。
●レクサスISのプラットフォームを進化させて採用し、FRレイアウトは継続させる。
ということで次期GR86は完全にトヨタのエンジニアリングで作られるクルマになるということらしい。初代~2代目は企画、デザインがトヨタ、設計、開発はスバルという分業制だったのでエンジンはスバルの水平対向4気筒でプラットフォームもスバルのものだったが、次期型は180度方向転換することになるそうだ。その理由は水平対向エンジンでは今後さらに厳しくなる燃費規制に対応できずスバルのSGPにはFR用はなくこれから新規に作り出すのは難しいという判断もあったのではないかと言う。スバルのBRZがどうなるか現時点で明確な情報はないが、両社の担当部分は変わってもGR86とBRZが兄弟車としてラインナップされるのではないかと言う。またセットアップの違いで両車の走りの特徴が異なるクルマになるだろうとも言う。この時節柄BEVがラインナップされるのではとも言うが、その予定はないらしい。BEVの時代になってもスポーツカーは開発されるだろうが、GR86/BRZは次期型で終わりということらしい。開発は2025年のラインオフを目指して始まったということなので2025年のデビューが実現できるなら現行型は2021年からわずか4年で代替わりするというのは近年では異例の短さだが、今後予定されている各種の規制に対応するための決断だろうと言う。GT-R、GRスープラなど2025年には生産中止になりそうなスポーツカーは数多いが、そんな状況でもGR86は次世代を目指しているのはうれしいことかもしれない。価格は400万~450万くらいではないかと言う。GRヤリスもマイナー版が出るとか言うが、GR86がHVで出るなら一度ハイブリッドに乗ってみるか。でもあくまでうわさのレベルだからねえ、・・(^_-)-☆。
Posted at 2023/08/19 21:17:37 | |
トラックバック(0) |
自動車 | 日記