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2015年07月31日 イイね!

補助金満額要求、辺野古は譲らず、・・・。




菅義偉官房長官は31日、首相官邸で沖縄県の翁長雄志知事と会談した。翁長氏は平成28年度予算編成に向け、沖縄振興予算の確保を要請したほか、国と県が対立している米軍普天間飛行場(同県宜野湾市)の名護市辺野古移設問題をめぐっても意見交換した。

 




両氏の会談は今月4日以来。安倍晋三首相は8月7日に翁長氏と会談する方向で調整している。

 




菅氏は会談に先立つ記者会見で「お互いの立場はよくわかっている。忌憚のない意見交換をしたい」と述べた。

 




政府は普天間飛行場の辺野古移設で日米が合意しているのを踏まえ、今夏中の埋め立て本体工事の着手を目指している。防衛省は24日、本体工事に向け、海底のボーリング調査が終了した部分に関する事前協議のための文書を提出した。

 




一方、沖縄県の有識者委員会は、辺野古沿岸部の埋め立て承認した仲井真弘多前知事の承認手続きについて「法律的瑕疵(かし)がある」と指摘した報告書を翁長氏に提出。翁長氏は8月中にも埋め立て承認の取り消しを判断する方針だ。県は防衛省が提出した事前協議文書に関しても取り下げるよう求めるなど、政府と県の対立は先鋭化している。







辺野古問題もどう決着するんだろうねえ。政府の言うことは全く聞く耳持たない。でも補助金は満額よこせでは話し合いにもならないだろうが、・・・。沖縄が何時までも発展しない原因と言うのは米軍基地があるからではなく、この辺に問題がありそうだが、・・。こんな状態では他県も特別扱いと文句を言い出すのではないだろうか。このままでは普天間固定化、補助金半減などと言うことにもなるのではないだろうか。一度くらいそうしてみてもいいのかもしれないが、・・。そうしたら独立して宗主国の方へ駆け込むだろうか。軍事的にも政治的にも微妙な場所ではあるが、・・・。


Posted at 2015/07/31 13:30:41 | コメント(0) | トラックバック(0) | 政治 | 日記
2015年07月30日 イイね!

大型二輪に乗ろう(本格的な塗装はなかなか難しい、・・。)




今日はネットで買ったスプレー塗料が届いた。これで修復は完了かと思ったら塗料の注意書きに、『これは下地塗装でその上にパールクリア、クリア塗装を重ねる必要がある。パールクリアを色合わせするのはかなりの経験が必要でまた部分塗りはできないのでパーツすべてを塗れ』と書いてある。







せっかく塗料が届いたのにそんな複雑怪奇な作業を指示されてはお手上げではないか。大体、サイドパネルはトライカラーで文字入りなのですべてを塗り直すのは不可能だ。部分塗装で目立たなくなればいいとしておかないと何時までも作業が終わらない。







本格的な修理ならパネルを取り換えてマフラーもスリップオンでも着ければ良い。14万とか言っていたが、その程度の金ならどうにでもなる。今回、どうして自分で補修しようなどと思ったのだろうか。今まで四輪ではそんなことはしたこともない。修理はほとんどディーラー任せだった。







今回はパテまで使ってキズを埋め、サンドペーパーまでかけてキズを磨き上げた。それでも素人修理なのでさほど目立たなくなった程度だが、この暑い中、けっこう楽しく修理をしていた。







バイクと言う乗り物、二輪で自立できないのでどんなに注意しても何かのきっかけで倒れることはやむを得ないだろう。バイク置き場に停めてあるバイクを見ても大方のバイクはボディやマフラーに転倒したと思われるキズがある。







今回はお寺の石畳の上という悪条件だったのでキズが大きくなったが、その程度のキズであれば自分で直してやるのがバイクに対する心遣いだろう。まあ、またこけてパネルが割れたり修復不能なキズが付いたら交換してやろう。







今回のことでバイクの修理について少しは学んだし、またバイクとの距離が縮まったような気がする。最近、2台目が欲しくなってあれこれ見ていたらADIVA AD Tre 200という折りたたみルーフ付き3輪スクーターが欲しくなってもうちょっとでネット購入してしまうところだった。







なかなか格好も良いし、全天候とは言っても雨には濡れるだろうが、大きなフロントスクリーンがあるのでそれなりに雨風は防げるだろう。しかも90リッターのトランク付きと言うので便利この上ない。車の代わりにこれを使おうかなんて思ってしまった。







価格は85万なので登録費用や保険を入れれば100万に近い。まあ買ってもいいのだが、ちょっと考えよう。2種原も良いが、高速に入れないのでこの方が便利かもしれない。しかしCC110の3倍もする。さあ、どうしようか。





Posted at 2015/07/30 22:39:13 | コメント(0) | トラックバック(0) | バイク | 日記
2015年07月30日 イイね!

あり得ないことが、(18)




カーテンの隙間から差し込んでくる朝の日差しで目が覚めた。光に慣れない目に飛び込んでくるベッドカバーの赤い色に違和感を覚えていると「お早う、よく眠れた。」という女土方の声が聞こえた。少し体を起こすようにして声の方向を向いた。女土方はすっかり身支度を整えて僕に向かってローブを差し出してくれた。そう言えば夕べは何も纏わずにあのべたべた厚化粧のまま眠ってしまったことを思い出した。


「よく眠れたけどあのまま寝てしまったのね。化粧でシーツやカバーを汚したんじゃないかな。ごめんね。」

 
僕はシーツやカバーを確認したが、やはりあちこちに化粧がついて汚れていた。いっそのこと魚拓のようにお互いの顔が写っていたら記念にでもなっただろうに。


「さあ顔を洗ってらっしゃい。洗面のところに全部用意してあるから。あ、その前にその化粧を落としてあげるわ。そこに座って。」

 
女土方はまだ覚醒しないで裸のままベッドに半身を起こして呆けている僕の肩にローブをかけるとコットンパフで顔を拭いてくれた。


「やっぱり化粧は落として休まないとだめね。私も起きてから自分の顔を見て驚いたわ。化粧が顔中滲んでお化けのようだった。」

 
女土方はそんなことを言って他愛もなく微笑んだ。身支度を整えて居間に降りると朝食の支度が出来ていた。トーストとサラダの簡単な朝食だったが、いつもろくなものを食べていない僕には十分過ぎるほどだった。


「昨日はみんなやってもらったから。このくらいなら私にも出来るし。さあ、よかったら食べて。」

 
女土方は自分が作った朝食を僕に勧めた。とにかく水分がないと何も喉を通らない僕はまずミルクを加えたコーヒーをコップ一杯飲み干した。それから女土方が用意してくれた朝食に手をつけた。料理が苦手と言う割にはサラダもピザ風トーストも上手に出来ていた。


「朝食が済んだら夕べの宴の残骸を片付けましょう。シーツの洗濯とか手伝うわ。」

 
女土方は僕を見て笑いながら頷いた。


「ねえこれから私のそばにいてくれる。あなたは普通の女性なんだから特別の関係でいて欲しいなんていわないわ。ただの普通のお友達でも何でもいいわ。私、この先あなたの近くであなたとすれ違いながら生きるのは耐えられそうもないわ。」

 
女土方は職場の強気とはまるで別人のようにすがり付くようなか弱い表情を見せた。その目には薄っすらと涙が浮かんでいた。女土方は僕を普通の女と言うけれど僕の方が女土方よりもずっと普通じゃない女に間違いなかった。

 
僕にしてもこの姿になってから初めてめぐり合った心許せる味方だったし、もう普通ではない関係になっていたので今更離れる気は毛頭なかった。僕は答える代わりに女土方の手を握った。そして立ち上がるとそのまま自分の方に引き込んだ。

 
女土方は何の抵抗もなく僕の胸に収まった。まだローブの下は裸だったのでまた女土方を抱き締めたくなったが、さすがに昨日から何度もそんなことばかりするのは躊躇われたので女土方の唇に自分のを軽く重ねてからそっと押し戻した。


「ありがとう。」

 
女土方はかすかに聞き取れるくらいの小さな声で言った。その後食事を終えて片付け物をしてから僕たちは来週末も一緒に過ごすことを約束して別れた。女土方は今晩も泊まって明日ここから出勤すればと言い出した。必要なものは車で取りに行けばいいとそう言った。

 
実は僕自身も女土方とは別れがたい気持ちもあったのだが、感情に流されて行動することは良い結果を生じない場合が多いし、別に何時でも会いたければ会えるのだからと言って納得させた。

 
自宅に戻ると何となく寂寞と言ったら大げさだが、独りになった淋しさが付きまとった。帰りがけに買ってきた食糧を片付けて窓を開けるとタバコに火を点けて一口吸い込んだ。どう考えても僕と女土方は奇妙な関係には違いなかったが、とにかく心を許せる相手が出来たことは心強いことだった。

 
簡単な夕食を済ませて風呂に入ると持ち帰った企画書を取り出して目を通した。当然これを提出すれば女土方の査定を受けることになる。女土方はこの企画を見て何と言うだろう。そんなことを考えながら企画書に手を入れた。

 
そのうちに携帯が鳴り出した。大体電話が鳴るとろくなことがないと思いながら手に取ると女土方だった。電話に出ると「独りは淋しい。」と女土方の泣き声が聞こえた。まさかあの女土方がそんなにめろめろになるとは思ってもいなかったので少なからず驚いてしまった。少し慰撫してはみたがどうも収まりそうもなかった。結局車で迎えに来てもらってもう一晩泊まることになった。

 
明日、女土方の自宅からそのまま出勤出来るように仕事関係の持ち物をまとめ仕事着とは言っても女土方にも言われたように大したものではないのだが、それに着替えて女土方を待った。もう風呂に入ってしまったので着替えを持つ必要はないし化粧品も女土方のところに山のようにあるので心配は要らなかった。それでも何かの必要があるかもしれないので着替えの下着だけは小さな袋に入れてバッグに詰め込んだ。

 
女土方を待つ間、どうして女土方はこんなにあっけなく崩れてしまったんだろうかと考えた。きっと若い時に両親を亡くして自分自身も特殊な精神構造を持って普通の女の生き方が出来ないというハンディを負ってそうした弱さを他人に悟られまいと精一杯独りで気を張って生きていたのだろう。

 
何か支えが欲しいという切羽詰まった思いと自分の支えになってくれる相手を見つけたと言う安堵感は僕なんかよりもはるかに強かったのかもしれない。それだからこそ自分が欲しかったものを手にすると却ってそれをなくした時のことが怖くなってしまうのかも知れない。そんな女土方の気持ちは分からないでもなかった。



Posted at 2015/07/30 18:58:26 | コメント(0) | トラックバック(0) | 小説 | 日記
2015年07月30日 イイね!

この国は間違っても戦争など出来る国にはなれない(厚木騒音訴訟高裁判決)




米海軍と海上自衛隊が共同使用する厚木基地(神奈川県大和市、綾瀬市)の周辺住民約7000人が、米軍機と自衛隊機の夜間・早朝の飛行差し止めと、騒音被害に対する損害賠償を国に求めた「第4次厚木基地騒音訴訟」の控訴審判決で、東京高裁は30日、1審・横浜地裁判決に続き、自衛隊機の飛行差し止めを命じ、国側の控訴を棄却した。斎藤隆裁判長は「睡眠妨害は相当深刻で、健康被害に直接結び付き得る」と指摘した。飛行差し止めを命じた判断は高裁レベルでは初めて。各地の基地騒音訴訟に影響する可能性が強まった。






◇将来まで賠償拡大
 騒音被害の賠償額については、米空母艦載機が2017年までに厚木基地から岩国基地(山口県岩国市)に移転される在日米軍再編計画があることを踏まえ、16年末までの将来分の賠償金12億円を新たに認めた。総額約70億円とした横浜地裁判決を変更し、過去の被害に対する賠償82億円に加えて過去最高の総額約94億円とした。騒音訴訟で判決後にわたって将来分の損害賠償が認められるのは初めて。

 




住民側は4次訴訟で、賠償を求める民事訴訟と同時に、行政処分や公権力行使の適法性を争う行政訴訟を起こした。

 




1審は「自衛隊機の運航は住民に騒音などの我慢を義務付けるものであり、防衛相による公権力の行使に当たる」と判断。睡眠妨害などの被害は相当深刻で、自衛隊の公共性と比較しても、午後10時から午前6時までは、やむを得ない場合を除いて飛行すべきでないとして、基地騒音訴訟で初めて自衛隊機の飛行差し止めを命じた。

 




高裁はまず、自衛隊機の差し止めが行政訴訟の対象となるかを改めて検討し、「睡眠妨害は賠償金による補填(ほてん)では回復できない」として対象になると判断。その上で「自衛隊機の飛行は、防衛相に与えられた権限の範囲を逸脱し違法」と国の対応を批判し、1審と同様に午後10時から午前6時までの自衛隊機の飛行差し止めを認めた。ただ、岩国基地への艦載機移転が予定されていることから「艦載機が騒音の大きな比重を占めており、17年までは現在と同様の被害が予想される」と時期を16年末までに区切った。

 




一方、米軍機の差し止め請求は「防衛相に米軍機の運航を統括する権限はない」として1審に続いて退けた。

 




米軍機は自衛隊機よりも騒音が大きく、離着陸回数も多いため、自衛隊機の差し止めが確定しても基地周辺の騒音被害は継続することになる。

 




原告は航空機の1日の騒音を表す基準「うるささ指数」(W値)が75以上の地域の住民。環境省の環境基準は、住宅地を中心とする地域はW値70以下と定めており、W値75は午後10時~午前7時に75デシベル(地下鉄の車内程度)の騒音を50回聞いた計算になる。【島田信幸】

 

◇控訴審判決・骨子◇
・防衛相は2016年末までの間、やむを得ない場合を除き、午後10時から翌日午前6時までの間、厚木基地で自衛隊機を飛行させてはならない。

・米軍機の飛行差し止めの訴えは退ける。

・16年末までの将来分も含め、原告約7000人に対し、国に約94億円の賠償を命じる。

 

◇厚木基地騒音訴訟◇
 厚木基地周辺の住民92人が1976年、米軍機・自衛隊機の飛行差し止めと損害賠償を求め、民事訴訟で1次訴訟を起こした。最高裁は93年、差し止め請求を退ける一方、賠償は認めた。賠償額は、1次訴訟は69人に約1億600万円、2次訴訟(99年確定)は134人に約1億7000万円、3次訴訟(2006年確定)は約4900人に約40億4000万円。4次訴訟は周辺8市の約7000人が07年12月、民事訴訟と行政訴訟で提訴。横浜地裁は14年5月、行政訴訟で自衛隊機の飛行差し止めを初めて認め、民事訴訟で約70億円の賠償を命じた。










この国はどんな法律を作っても間違っても戦争など出来る国にはなりません。これじゃあ戦争には絶対に勝てませんから、・・。「夜間は飛行停止なんで朝までちょっと待ってくれませんか」なんて敵国に言えませんからねえ。でも世界でもっとも危険な普天間基地よりもはるかに危険と米軍に言わしめた厚木基地、もう移転の時期なんでしょうねえ、・・・。





Posted at 2015/07/30 12:18:05 | コメント(0) | トラックバック(0) | 日記
2015年07月30日 イイね!

戦争を抑止するために現実を踏まえた客観的な議論が必要だろう。




安倍首相が、新国立競技場建設問題で、白紙撤回した。先週のコラムで、民主党時代に新国立競技場のデザイン採択、方向性が決まっていたことを指摘したが、その負の遺産を一掃したわけだ。その初期段階の情報は非公開にされているが、筆者がつかんでいるのは、その当時、文科省のみならず国交省の幹部も会議に参加していたという情報。その当時の情報が公開されれば、誰が問題を作り出したのかがよりわかるだろう。







断じて強行採決ではない

さて、安法関連法案は衆議院を通過した。強行採決とかいわれるが、これは欧米にない言葉で、日本のマスコミによる独特な表現である。普通にいえば、単なる民主主義プロセスである。安倍政権は、集団的自衛権の行使容認の方針について、以前から主張し、それで3回の国政選挙を勝ってきた。

 




もし、集団的自衛権の行使を法案化せずにあきらめたら、公約違反であり、国政選挙は無意味になってしまう。マスコミは、国民の声は反対というが、安倍政権の3回の国政選挙結果を無視しろというのだろうか。

 




マスコミは、憲法学者が反対しているというアンケートを掲載しているが、そうしたアンケートの時には3回の国政選挙での投票結果もあわせて掲載すべきだ。そうすれば、憲法学者がいかに民意とかけ離れた集団であるか、または選挙公約をろくに読まずに投票する集団なのか、いずれかがわかるだろう。筆者はおそらく前者であると思う。なにしろ、自衛隊が違憲という時代錯誤の見解をもっている集団だからだ。

 




それにしても、委員会採択当日の野党のプラカード行動は情けなかった。国会論戦では、リアルな国際政治・関係論がほとんどなく、憲法論などの国際関係を無視したお花畑論ばかりだった。

 




国際政治・関係論、平和論では、どうしたら戦争をしないようにできるかを研究する。左派勢力のように、憲法第9条だけ唱えていれば、日本だけは平和になるという議論は論外だ。安保関連法案を提出する政府・与党側も、反対する野党側も、ともに目指すは平和である。であれば、どちらの案がより日本を平和にできるかで競うべきである。この意味で、対案のない民主党は論外であるが、参院では野党は対案をもって議論してもらいたい。

 




38回の戦争を振り返る

この場合、戦争の定義としては1000人以上の戦死者を出した軍事衝突が戦争と見なされており、この数量的定義が国際政治学では広く使われている。戦争といっても、国内、国家間、それ以外に分けられている。本稿では、第2次大戦後の国家間戦争を取り上げてみよう(以下では、戦争とは、国家間戦争をいう)。

 




第2次大戦後、地球上では次表のように、38回の戦争があった。

 




そうした戦争には、いろいろな国が関与してきた。同一国において同一年で複数の戦争を行った時には複数国としてカウントして、戦後の戦争国数の推移をみると、つぎのようになる。

 




朝鮮戦争、ベトナム戦争、湾岸戦争、コソボ戦争の時に、グラフが跳ね上がっている。戦争の発生は、しばしば時間に関してランダムなポアソン過程であるといわれる。この場合、それぞれの戦争にはほとんど因果関係がないものと示唆されるが、実際にもそうなっていると感じさせられる。なお、ポワソン過程は、故障・災害の発生、店舗への来客、電話の着信、タクシーの待ち時間などのモデル化でよく用いられているものだ。














アジアは戦争の多い地域

次は、戦後の38の戦争について地域分布を示した図と、そのうちアジアでの15の戦争の表を表したものだ。

 




アジアは、世界の中でも戦争が多い地域であることがわかる。ここで、アジアの戦争について、アジア諸国で関わった延べ年数を表したものが次の地図だ。

 




ベトナム、中国、韓国、フィリッピン、タイ、カンボジアの回数が多い。また、アジアではないがオーストラリアも多い。これらの国は、世界の中でみても、目立った戦争関与国である。それは、世界の国と比較した次の図からわかる。

 




アジアは戦争が多い地域であり、しかも、日本のまわりには、戦争関与国が多いことがわかる。特に、中国の脅威は無視できない。例えば、中国機に対する自衛隊のスクランブルは、最近急増している。

 




中国を特に重視するのは、国際政治・関係論から見て、十分な根拠がある。それは、本コラムで筆者が再三にわたって紹介してきた民主的平和論(democratic peace theory)だ。それは、民主主義国間では戦争は起こらないという主張だ。

 




これは、古くはカントの「永遠平和のために」を源流として、筆者がプリンストン大学時代にお世話になったマイケル・ドイル教授(現コロンビア大教授)が現代に復活させ、今や国際政治・関係論では、もっとも法則らしい法則と見なされるものだ。







戦争を考えるうえで最も重要な理論

アジアにおいては、民主主義とはかけ離れた国として、中国、北朝鮮、ベトナムなどがある。このうち、中国と北朝鮮との距離は目と鼻の先であり、戦争について十分に警戒すべき国である。

 




民主的平和論については、民主主義の定義が曖昧とか、例外はあるなどという批判を受けてきた。ところが、ブルース・ラセットとジョン・オニールは、膨大な戦争データから、「民主主義国家同士は、まれにしか戦争しない」ことを実証した。その集大成が、両氏によって2001年に出版された "Triangulating Peace" という本だ。筆者はプリンストン大時代に同書に出会うことができて、幸運だった。

 




同書は、従来の考え方を統合整理している。従来の国際政治・関係論では、軍事力によるバランス・オブ・パワー論に依拠するリアリズムと軍事力以外にも貿易などの要素を考慮し平和論を展開するリベラリズムが対立してきた。

 




同書では、1886年から1992年までの戦争データについて、リアリズムとリベラリズムのすべての要素が取り入れて実証分析がなされている。すると、リアリズムの軍事力も、かつてカントが主張していた「カントの三角形」も、すべて戦争のリスクを減らすためには重要であるという結論だった。

 




軍事力は、①同盟関係をもつこと、②相対的な軍事力、カントの三角形は、③民主主義の程度、④経済的依存関係、⑤国際的組織加入という具体的なもので置き換えられると、それぞれ、戦争を起こすリスクに関係があるとされたのだ。

 




具体的にいえば、きちんとした同盟関係をむすぶことで40%、相対的な軍事力が一定割合(標準偏差分、以下同じ)増すことで36%、民主主義の程度が一定割合増すことで33%、経済的依存関係が一定割合増加することで43%、国際的組織加入が一定割合増加することで24%、それぞれ戦争のリスクを減少させるという(同書。171ページ)。







国際関係の最終理論

なお、カントの三角形とは、民主主義、経済的依存関係、国際的組織加入が、平和を増すという考え方である。このうち、民主主義と戦争の関係が、民主的平和論として知られている。

① 同盟関係については、対外的には抑止力をもつので侵略される可能性が低くなるとともに、対内的にはそもそも同盟関係になれば同盟国同士では戦争しなくなるから、戦争のリスクを減らす。

② 相対的な軍事力については、差がありすぎると属国化して戦争になりにくい。

③ 民主主義については、両方ともに民主主義国だと滅多に戦争しないという意味  で、古典的な民主的平和論になる。一方の国が非民主主義だと、戦争のリスクは高まり、双方ともに非民主主義国なら、戦争のリスクはさらに高まるので。アジアにおいて、中国とベトナムで何度も戦争しているが、まさにこの例だろう。

④ 経済的依存関係、




⑤ 国際的組織加入については、従来のリアリズムから重要視されていなかったが、実証分析では十分に意味がある。









要するに、国の平和のためには、①~⑤までを過不足なく考慮する必要がある。ここで、重要なのは、属国化を望まないのであれば、①同盟関係とカントの三角形③~⑤を両方ともに考えなければいけない。カントの三角形だけで、①同盟関係の代替はできない。しかも、非民主主義国が相手の場合には、カントの三角形が崩れているので、①同盟関係にかかる比重は、ことさら大きくならざるをえない。

 




なお、最近の中国をみると、④経済的依存関係では、戦争のリスクは減少しているが、④国際的組織加入において、中国のAIIBの独自設立は不安定要因にもなり得るだろう。














民主党の理論は真逆

こうした国際政治・関係論の観点から、民主党の主張を考えてみよう。ここで、集団的自衛権の行使は、同盟関係の強化という点を確認しておきたい。集団的自衛権を行使しないことは、同盟関係を成り立たせなくするのと同じである。この点は、日本で誤解されている。たまたま日本で集団的自衛権の行使をしないと政府がいっても許されたのは、アメリカが日本の再軍備を恐れていたためだということは、本コラムでも再三書いてきた。

 




いずれにしても、民主党は、集団的自衛権の行使をすると、戦争のリスクが高まるという主張だ。しかし、過去の戦争データでは、先述べたように同盟関係の強化は戦争リスクを減少させると否定されている。

 




であれば、その理由とそれが説得的なデータを民主党は出す必要がある。維新の党についても同じだ。リスクについて、何か勘違いをしているのではないか。

 




また、戦争のリスクとの関係で、集団的自衛権を行使すると、戦争に巻き込まれるともいう。この点は、戦後、アメリカが関与した戦争の表を見てみよう。

 




たしかに、アメリカは単独ではなく複数である。ただし、イギリスやフランスを別にすれば、その地域に密接した国が参加している。例えば、ドイツは湾岸戦争には参戦せずに、コソボ戦争には参戦した。朝鮮戦争は、日本の海上保安庁は機雷掃海しているので、参加国に乗っていても不思議ではないが、所詮その程度までである。

 




防衛費でGDP1%以内という事実上の枠があったので、自衛隊は十分な戦力投射能力を持っていない。それが現実なので、軍事行動でついてアメリカから期待されることはまずない。地球のウラまでいうのは、現実的にありえない話である。

 




アメリカが複数国とともに戦争してきたという事実は、日本に対する抑止力向上になる。実際、アメリカはベトナムを除いて同盟国に侵略をさせていない。

 




集団的自衛権の行使のポイントは、①抑止力の向上、②防衛費の節減、③個別的自衛権の抑制の三つだ。

 




この3点について、野党の対案は、政府案よりすぐれているのかどうか、是非、参院は良識の府として矜恃を示してもらいたい。

 




いずれにしても、中国が日本の集団的自衛権の行使に反対するのは、中国の国益から当然である。もし、集団的自衛権行使を日本政府があきらめたら、日米安保条約が実効的でないと白状したようなものと、世界では受け止めるだろう。これは、同盟の弱体化であり、国際政治・関係論からみれば、戦争リスクの増加になる。中国はそれに乗じて圧力をかけてこないとはいえない。中国はこれまで多くの戦争をしてきている、非民主主義国であることを忘れてはいけない。そうした国に、いくら立憲主義を説いても意味ない。










戦争を抑止するには、適正なパワーバランスの形成、国際世論の支持、統治者の冷静客観的な事態対処能力、そうしたものが必要でその意味でも適正な国家群との集団的自衛権形成は戦争抑止の上で有効である。日本が集団的自衛権を行使すると言っても国際社会は特に反発はしていない。中韓だけが反発しているが、中国は自国の権益に影響があるから、半島の国は感情論で頭がぐるぐる回っているんだろう。冷静に考えれば集団的自衛権は日本にとって大きな利益をもたらすが、「戦争をする国になる。徴兵制につながる。」などわけの分からない反対が多い。それはこの国のメディアの超偏向報道とレベルの低さにも起因するのかもしれないが、日本の自衛隊には戦力の遠距離投射能力はない。遠くまで出かけて行ってドンパチやるにはそれ相応の装備が必要だが、自衛隊は国内専用でそんなものは全く持っていない。何百人かの小さな部隊等は可能だろうがそんなものは実践の役に立ちはしない。徴兵制もナンセンスだろう。集団的自衛権で防衛力が抑制できるのだから、逆にこれを行使しないほうが徴兵制につながるかもしれない。国をどうして守っていくかを議論するのに根拠もない感情論や神学論で対応している民主党は要するに党内事情で対案は出せず、目先の利益しか見えない超近視眼なのでここで党勢を拡大できると言ったレベルのことしか思い浮かばないのだろう。結果が決まった採決でプラカードを持って議会でバカ騒ぎする程度のレベルの政党ではもう一度この政党に政権を預けたら今度は米国と戦争でもするかもしれない。米国との同盟を非難し、憲法9条で日本を守ろうとするのはすでに中国様と組しているのかもしれないが、・・・。





Posted at 2015/07/30 11:20:47 | コメント(0) | トラックバック(0) | 政治 | 日記

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