• 車種別
  • パーツ
  • 整備手帳
  • ブログ
  • みんカラ+

ntkd29のブログ一覧

2015年12月18日 イイね!

今度は沖縄県が国を提訴、・・・。




沖縄県議会(喜納昌春議長)は18日の11月定例会最終本会議で、名護市辺野古の新基地建設をめぐる翁長雄志知事の埋め立て承認取り消しを執行停止した石井啓一国土交通相の決定を違法として、決定の取り消しを求める抗告訴訟提起の議決案と、訴訟関連の1334万3千円を計上した補正予算案をいずれも賛成多数で可決した。




与党と中立会派など26人が賛成、自民会派13人は反対、公明会派4人と無所属の3人が退席した。
 


議決案の討論で、賛成の立場の玉城義和氏(県民ネット)は「国交相の執行停止決定は辺野古の作業を進めるための方便」と違法性を指摘。その決定の効力を止める抗告訴訟は有効であると主張した。




反対の花城大輔氏(自民)は、国が県を訴えた代執行訴訟が進む中、県が国を訴えることに「分かりにくい状況」と疑問視。裁判ではなく、国と協議し、問題解決を目指すべきだと訴えた。
 


県は21日にも弁護士と契約を結ぶ。訴状などの準備が整えば、年明け早々に那覇地裁へ提訴する。国交相決定の執行停止を同時に求めることで「国の工事を止めるには有効」と、新基地阻止に向けた取り組みの一環であると強調している。




国が県を提訴し、県が国を提訴し、宜野湾の住民が県知事を提訴している。まあなんとも複雑怪奇なことではある。こうした状況を見て喜んでいるのは中国だけだろう。沖縄本島は反政府、先島諸島は反本島、この構図も複雑ではある。しかし、そんな訴訟につぎ込む金が有るなら振興費用など必要ないだろう。沖縄の知事さんも、「振興費用など要らないから機知をどこかに持って行ってくれ」と言えば、それも筋が通るんだろうが、金の話になると満面笑顔になるから不思議な人だ。


Posted at 2015/12/18 16:56:48 | コメント(0) | トラックバック(0) | 軍事 | 日記
2015年12月18日 イイね!

日本の「今、そこにある危機」とその対応




中国が南シナ海の支配を強める中、南西方面に軸足を移す日本の防衛政策が、地域の軍事バランスにとって重要性を増しつつある。中国本土から西太平洋への出口をふさぐように連なる南西諸島を軍事拠点化し、東シナ海に壁を築く日本の戦略は、中国軍の膨張を食い止めたい米国の思惑とも合致する。

  

南西諸島に監視部隊やミサイルを置いて抑止力を高め、有事には戦闘機や潜水艦などと連携しながら相手の動きを封じ込める戦略を、日本政府は「海上優勢」、「航空優勢」と表現している。しかし、安全保障政策に携わる関係者は、米軍の活動を制限しようとする中国の軍事戦略「接近阻止・領域拒否(Anti─Access/Area Denial、A2AD)」の日本版だと説明する。 

  

<重要性増す第一列島線> 

「事態を遅らせることはできたかもしれない。だが、列車はすでに出発してしまった」──。米軍が南シナ海で「航行の自由作戦」に踏み切った今年10月末、アジア情勢に詳しい米軍幹部はロイターにこう語った。 

  

南シナ海に滑走路を備えた人工島を造成する中国に対し、米海軍は艦船を派遣し、中国の海ではないとメッセージを送った。しかし人工島はほぼ完成しており、関係者の間では、中国が軍事的な支配を確立しつつあるとの認識が広まっている。 

  

1996年の台湾海峡危機の際、中国軍は急派された米空母の前に矛を収めざるを得なかった。その経験をもとに中国は、有事に米軍が戦力を投入できないよう、南シナ海、東シナ海、さらに西太平洋まで「内海化」することを狙っていると、米国や日本の専門家は分析している。 

  

「中国の目標は南シナ海、さらに東シナ海で覇権を取ることだ」と、在日米国大使館の政治軍事部長や米国務省の日本部長を歴任したケビン・メア氏は言う。「譲歩すれば中国の挑発的な行動を助長するだけだ」と、同氏は話す。 

  

このうち南シナ海が中国の勢力圏に入りつつある今、鹿児島県・大隅諸島から沖縄県・先島諸島を通り、マレーシアのボルネオ島まで連なる島々が、これまで以上に戦略的な重要性を帯びてくる。中国が「第一列島線」と呼び、米国に対する防御線と位置づけているラインだ。 

  

「今後5、6年で第一列島線が日米同盟と中国の間の軍事バランスを左右することになるだろう」と、中谷元防衛相の政策参与で、自身も民主党政権時代に防衛相だった森本敏氏は指摘する。 

<ミサイルで「拒否力」狙う>

それまでに態勢を整備しようと、日本は第一列島線のうち、自国領内の南西諸島の軍事拠点化を進めている。 鹿児島県の奄美大島に550人、沖縄県の与那国島に150人、宮古島に700─800人、石垣島に500─600人の部隊を置く予定だ。 

  

これまで沖縄本島以南には、宮古島と久米島に航空自衛隊のレーダー基地がある程度だった。防衛省は、この空白地帯に警備部隊や監視部隊を編成することで、離島に侵攻された場合の初動態勢を整えると説明している。 

  

しかし、配備するのは警備や監視部隊だけではない。奄美大島、宮古島、石垣島には対空・対艦ミサイル部隊も展開する。日本の防衛政策を南方重視に変えた民主党政権で、党の安全保障調査会事務局長として防衛大綱策定に関わった長島昭久衆院議員は「A2ADというきっちりとした考え方ではなかったが、南西方面に拠点を造り、ミサイルを展開して(相手が接近できないようにする)拒否力をつけようとした」と振り返る。






旧ソ連の侵攻に備えて開発された射程180キロの地対艦ミサイルなら、沖縄本島と宮古島の間に横たわる350キロの宮古海峡もカバーできるようになると、元陸将で笹川平和財団参与の山口昇氏は言う。 




中国が構築しているとされる軍事戦略・A2ADは、対空・対艦、弾道ミサイルを沿岸部や内陸に大量に配備。潜水艦や戦闘機などと連携し、有事に米軍の艦船や航空機を中国本土に近づけさせない、近づいても自由に活動させないことを狙っている。




人民解放軍は今年9月の「抗日戦争勝利70周年」軍事パレードで、艦載機と合わせて50億ドルの米空母を破壊可能とされる対艦ミサイル「東風21D」を披露した。 

  

米議会は、中国が第一列島線を射程に収める短・中距離ミサイル1200発を保有していると分析する。さらに中国は潜水艦を増強、レーダーを回避できる地上発射型の弾道ミサイルの開発にも取り組んでいる。 




<航空優勢、海上優勢> 

南西方面の防衛力を強化する方針は、2012年末に発足した第2次安倍晋三政権にも引き継がれたが、新たに策定された防衛大綱の中に「海上優勢」、「航空優勢」という単語が盛り込まれた。




敵の艦船や航空機の活動を制限した状態を指す軍事用語で、中国が構築を目指しているA2ADと同じ概念だ。 




「我々はA2ADではなく、航空優勢、海上優勢という言葉を使った」と、今年10月まで安全保障担当の首相補佐官を務めた礒崎陽輔参院議員は言う。「米軍と一体となって一定の海域、空域で優勢が確保できるようにすることを念頭に置いた」と話す。

  

日本は新型哨戒機や無人偵察機の調達のほか、潜水艦部隊を増強することを決定した。ステルス性の高いF35戦闘機や新型輸送機オスプレイの取得、水陸機動団の新設も進めている。




平時の警戒監視を手厚くして軍事的空白を埋める一方、いざとなれば短時間で戦力を集中し、島に配備されたミサイル部隊と連携しながら、中国軍を東シナ海で自由に動けなくするのが狙いだ。 

  

中国海軍の動向を研究する米海軍大学のトシ・ヨシハラ教授は、東シナ海から西太平洋にわたる海域で自衛隊が果たす役割の重要性を指摘する。有事の際に中国軍の作戦を制限できれば、米軍の活動の自由度が増すだけでなく、米軍が来援する時間を稼げるとみる。「日本は情勢をひっくり返そうとしている」と、ヨシハラ教授は言う。

 

国防費を大幅に削減する一方、中東問題から抜け出せない米国が、一国で中国の膨張を止めることは難しくなりつつある。アジア太平洋地域の友好国との関係強化が不可欠になっており、米海軍第7艦隊のアーコイン司令官は日本の動きについて、米軍の戦略を補完するものと指摘する。「米軍は世界のどこであれ、同盟国・友好国、そして潜在的な敵国の能力と戦力を考慮して作戦を立案する」と話す。




一方、中国は警戒を隠さない。中国国防省はロイターの取材に「いかなる日本の軍事的な動きも、近隣諸国の不安を呼ぶ」としている。

 

<運べなかったミサイル> 

とはいえ、今はまだ机上の構想にすぎない。1つ1つの島が小さな南西諸島には大規模な戦力を常駐させることはできないため、緊急時には本土から素早く部隊を移動させる必要がある。






輸送手段を持たない陸上自衛隊の部隊や装備を、航空自衛隊と海上自衛隊が効率的に運ぶ統合運用がカギを握る。 

  

10月末から11月中旬に陸・海・空の統合訓練を行った自衛隊は、本土のミサイルを南西諸島に初めて空輸しようとした。しかし、福岡県の築城基地から沖縄県の那覇基地まで、空自の輸送機が陸自の中距離ミサイルを運ぼうとしたところ問題が発生した。




危険物の輸送方法を定める国連勧告に従い、陸自が空自に事前申請したのは燃料の入っていないミサイルだったが、実際に運ぼうとしていたのは燃料を搭載したミサイルだった。燃料入りのものを運ぶ準備をしていなかったため、カラのまま運ばざるをえなかった。

  

「自衛隊は各地に部隊がいるが、輸送、ロジスティクス(兵たん)に問題がある」と、安倍内閣で14年9月まで防衛相を務め、自衛隊の統合運用を進めた小野寺五典衆院議員は言う。「陸・海・空、それぞれ整備や給油の仕方が違う。陸だけで使っていれば不便ではなかったことが、共同使うと問題が出てくる」と指摘する。 

  

南西諸島への基地配備も、本格的に動き出すのはこれからだ。与那国島には15年度末までに150人の沿岸監視部隊を配置する予定だが、奄美大島と宮古島はこれから用地取得と造成に取り掛かる。石垣島については19年度以降の配備予定だ。 

 

一方、中国軍が第一列島線を抜けて西太平洋に出ていく動きは常態化しつつある。11月下旬には爆撃機と情報収集機、早期警戒機が宮古海峡の上空を、12月上旬には駆逐艦、フリーゲート艦、補給艦が大隅海峡を通過した。




「(日本は)常に国会対応ばかりに終始して、安全保障の本質的な議論をすることすらタブーな国だった」と、小野寺元防衛相のもとで防衛副大臣を務めた武田良太衆院議員は言う。「そのツケが今日まで回ってきている」




中国が太平洋で自由に作戦を行なうには太平洋までの通路を確保する必要がある。その通路が九州と南西諸島の間の海峡だ。中国を封じ込めるにはかつて冷戦時に宗谷、津軽などの海峡封鎖を行なったようにこれらの海峡を自衛隊がコントロールしておく必要がある。そのために宮古、石垣などの各島に対空ミサイル、対艦ミサイルなどの配備を計画している。中国にしてみればこんなところに対空対艦ミサイルを配備されたら自由な活動が出来なくなるのでいざとなればまずこれらの島を押えに来る。それが何時かは分からない。今日明日かもしれないし、30年、50年先かもしれない。尖閣諸島もあの小さな無人島だけの争奪戦などあり得ない。兵站補給基地として中国が尖閣を取りに来る時は必ず先島諸島を押えに来る。先島諸島を押えれば太平洋への安定した通路を確保できるとともに尖閣諸島を実効支配下において東シナ海の制空制海権を握ることができる。中国にとっては万々歳で、日本にしてみれば、これが、「Clear and present danger(今、そこにある危機)」なのだ。沖縄に米軍基地が集中しているので各県が沖縄の負担軽減を検討しようと知事会が言っているが、沖縄に米軍基地が集中しているのは沖縄いじめでも何でもなく沖縄が置かれた地理的条件に理由がある。他の場所では代替不可能なのだ。戦争は自分から仕掛けなくても仕掛けてくるものがいる。安全保障は感情論や神学論ではなく冷徹に現実を見つめて考えるべきでそれが危機管理だろう。





Posted at 2015/12/18 16:55:26 | コメント(0) | トラックバック(0) | 軍事 | 日記
2015年12月18日 イイね!

陸自、邦人輸送用の輸送防護車を公開。




自衛隊は17日、内乱などで混乱した外国から、日本人を安全な地域へ輸送する訓練を、相馬原演習場(群馬県)で公開した。今年から配備された、路上での爆弾攻撃などに耐えるための装備がある「輸送防護車」を初めて使った。


防護車は、豪軍がイラクやアフガニスタンで使ったのと同型。車体の底部が爆風を逃すようにV字形になっている。10人乗りで、車の上で機関銃を構えて周囲を警戒しながら走れる。今年、海外派遣で先遣隊を担う陸自中央即応連隊(宇都宮市)に4両配備された。

 

訓練は、政変で治安が悪化した国で日本大使館に集まった邦人を避難させるという内容。民間人役の15人を防護車に乗せ、空港へ向かう途中、群衆に取り囲まれたり、爆弾の攻撃を受けたりする想定で行われた。

 

安全保障関連法では、在外邦人救出活動での武器使用基準を緩和したが、今回は、新たな法制に基づく訓練は見送られた。




邦人輸送用装甲車はオーストラリア製のブッシュマスターを購入したようだが、この程度のものは国産で作れないものだろうか。96式装甲車は底面が逆V字型で地雷などの爆風をもろに受けると言う。そのくらいの配慮が出来ないのかと思うが、「特に考慮せず、出来上がったらそうなっていた」と言うようではやはり実戦を踏まえたノウハウがないということだろうか。最近は96式や軽装甲機動車、トラックなども増加装甲を施しているようだが、軽装甲機動車は米軍に、「うちにはこういう装甲車がない」とうらやましがられたそうなのでぜひ実戦を踏まえて良いもの作って貰いたい。そうでないと武器輸出などといっても誰も買ってはくれないだろう。


Posted at 2015/12/18 16:53:43 | コメント(0) | トラックバック(0) | 軍事 | 日記
2015年12月17日 イイね!

MRJ、納期は1年以上遅れるとか、・・・。




開発中の国産初の小型ジェット旅客機「MRJ(三菱リージョナルジェット)」について、事業を取りまとめる三菱航空機(愛知県豊山町)が納入時期を当初予定の2017年4~6月から1年以上延期し、18年下期(7~12月)以降にする方向で検討していることが17日分かった。初号機の納入先の全日本空輸を含めた顧客の航空会社の機材調達などに影響を与える可能性がある。

 

関係者によると、三菱側が全日空側に対し、時間をかけて機体の安全性などを高めたいとして、納入先送りの意向を非公式に伝えた模様だ。

 

全日空は納入後、早急に国内線で運航させる計画を立てていた。同社は25機購入する契約を結んでいるが、うち10機はキャンセルが可能だ。MRJの納入が遅れても「他の機体を使って調整できるので、運航計画に深刻な影響は出ない」(全日空関係者)というが、遅れが長引けば、一部の機体の購入取りやめにつながりかねない。

 

三菱航空機は、20年にMRJの事業を単年度黒字化する目標を掲げていた。1年以上の納入延期となれば売り上げの計上も遅れるため、事業戦略全体の見直しも迫られそうだ。また、ライバルのブラジル・エンブラエル社が18年以降に新型機を投入する予定で、競争の優位が脅かされる恐れもある。

 

具体的な先送りの時期や背景については、来週までに正式に発表する見通しだ。




1年以上も遅れると言うのはあまりのことで溜息も出ないなあ。初飛行の直前に納期は死守すると言っていたが、どうしたことだろうか。この遅れは極めて重大だろう。場合によってはキャンセルなども出るかもしれない。そうなると今後の販売に大きな影響が出るだろう。三菱重工の株価も大きく下げている。





Posted at 2015/12/17 23:04:57 | コメント(0) | トラックバック(0) | 経済 | 日記
2015年12月17日 イイね!

あり得ないことが、(39)




「本当に分からない人ね。誰をどう好きになろうとそれは個人の生き方でしょう。その人たちにとって価値のある素敵な関係であればそれでいいことじゃない。他人がとやかく言うことではないわ。ましてそれがきれいだの汚いだのどうしてそんなことが言えるの。

 
あなたにもいろいろと事情はあるのでしょうけど他人を楯にしたり他人の力を使って一生懸命生きていこうとする人を侮辱するような人よりもビアンでも何でも自分の力で自分の生き方を切り開いて行こうとする人たちの方がずっと素敵だと思うわ。あなたが私に何かするつもりならどうぞ遠慮なくやってご覧なさい。血筋やお育ちはよろしいようだけど周りに人がいなければ自分では何も出来ない人なんか怖くも何ともないわ。」

 
北の政所様の白い顔が今度はさっと赤みを帯びた。そしてすっと立ち上がると「立ちなさい。」と低い声で僕に向かって言った。言われるまでもなく開戦を決意していた僕も立ち上がって北の政所様に向き合った。

「もう一度言ってご覧なさい。私の生立ちが何の関係があるの。私が虎の威を借る狐って言うの。そんなことを言うことは絶対に許さないわよ。」

北の政所様は怒りで全身を震わせていた。このような場合アメリカが得意とする『相手に先に一撃を加えさせて自分の武力行使を正当化する。』という方法が妥当と判断して次の手に出た。

「ええ何度でも言ってあげるわ。自分のバックボーンを使って徒党を組んで一生懸命生きようとしている人達を侮辱するような人は最低だわ。」

 
言い終わってから「さあ来るぞ。」と悟られないように右足を少し下げて身構えた。その直後左の頬に衝撃を感じると同時に肉を打つ鋭い音が部屋に響いた。頬に痺れるような違和感があってその後すぐに口の中にぬるぬると血が流れ出して広がった。

 
北の政所様は怒りに任せてさらにもう一度僕を打つつもりだったのか右腕を大きく振り上げた。感情に任せて同じ手を二度も使ってしかもそんなに大きく振りかぶってはいけない。小さく鋭く相手の急所を殴って一発で片をつけなくては。そうでないとその隙を突かれて反撃を食らうことになる。

 
僕は大きく振りかぶった北の政所様の腕を自分の左腕で払うとそのまま脇に抱え込んで手前に引いた。北の政所様は他愛もなく僕の懐によろめくように飛び込んで来た。北の政所様を脇に抱えてそのまま後ろにしゃがみ込むように僕はベッドに腰を下ろした。そしてその背中をひじで押さえて動きを封じた。

「何するの、やめなさい。やめないとひどいわよ。」

北の政所様は叫び声を上げて足をばたつかせたがかまわずに背中を押さえ込んだ。

「あなたみたいな分からず屋さんはこうでもしなきゃ目が覚めないんじゃないの。」

 
僕はうつ伏せに押さえ込んだ北の政所様の浴衣の裾を思い切り跳ね上げると白いレースのパンティを引き下ろした。そこには思いの他かわいらしい白くて丸い北の政所様のむき出しのお尻があった。

「きゃあ、何するのよ。やめなさい。やめなさいってば。」

 
北の政所様が叫ぶのもかまわずに僕は子供のお尻を叩く要領で右手を振り上げると思い切り白いお尻を叩いた。この場合は相手を押さえ込んで動きを封じているからどんなに大きく振りかぶろうと反撃を食らうことはない。けんかも戦争も常に冷静な方が勝利するんだ。

 
僕の頬を打った時よりもずっと大きな乾いた音が部屋中に響き渡った。同時に「ひっ」という北の政所様の叫び声が聞こえた。打たれた北の政所様のお尻には朱色の手形がくっきりと浮き上がった。一度打った後、僕は顔を上げて取り巻きを睨み据えた。誰もが凍りついたように動かなかった。言葉さえ発する者もなかった。北の政所様も機能を停止したロボットのように動かなくなった。

「伊藤さんに謝りなさい。あなたは自分のしていることがまだ分からないの。」

 
僕はもう一度手を振り上げたが、口を開いた時に溜まった血が滴り落ちてまるで北の政所様の背中に赤い花が咲いた様に広がった。僕はもう一度力一杯手を白いお尻に向かって振り下ろした。また部屋中に乾いた音が響き渡り手形の朱色が大きくそして濃くなった。

「あなたも少しは分かったの。人の痛みが。何とか言いなさい。」

身動き一つしない北の政所様に向かって三度目に手を上げたところで誰かが僕の腕をつかんだ。

「もう止めなさい。」

 
女土方が強い口調で僕を制するとすばやく浴衣を引き下ろして北の政所様の下半身を覆ってやった。その瞬間僕は北の政所様のお尻に当分消えそうもないくらいくっきりと僕の手の跡がついていたのを見逃さなかった。いい気味だ。思い知ったか。

 
女土方はあれだけ自分を侮辱した北の政所様の身支度を整えてやったが、北の政所様はうつ伏したまま身じろぎもしなかった。僕は立ち竦んでいる親衛隊のところに行くと総務の係長が手に持っていたタオルを引っ手繰る様に取ってその中に口に溜まっていた血を吐き出した。そしてそれを親衛隊の皆様の足元に投げつけた。

「タオルを汚しちゃったわね。弁償するから後で請求してね。」

 
総務の係長に向かって吐き捨てるように言ったが、その間も口から流れ出した血が黄色のトレーナーに落ちて赤い染みを増やしていた。

「ねえ誰かもっと大きなタオルを取ってくれない。」

 
親衛隊の皆様は抱き合うようにして僕を見つめていたが、そのうちの一人がホテルのタオルを取り上げると震える手で恐る恐る僕に差し出した。

「ありがとう。」

僕はきちんとお礼を言ってタオルを受け取ると自分の口に当てた。

「さああなた達の頭領を早く部屋に連れて帰ってあげたら。」

 
僕は押し止めようとする女土方を押しのけてベッドにうつ伏せになったままでいる北の政所様の肩と帯をつかんで引き上げて起こした。顔面蒼白で放心したようなうつろな目をした北の政所様を引きずるようにして親衛隊のところに連れて行くと「さあ、行きなさい。」と声をかけてからお尻をもう一度軽く叩いて押し出した。よろよろと親衛隊の中に崩れ込んだ北の政所様を支えて親衛隊は潮が引くように部屋から出て行った。

 
僕は北の政所様ご一行が部屋から出て行くのを見送ってから立ち尽くしている女土方のそばに行くと流れ出る血を腕で拭ってから思い切り抱き締めた。何だか女土方がとても愛おしかった。でも僕の抱擁はすぐに女土方に突き放されてしまった。

「フロントに電話をしてお医者の手配をお願いするわ。出血が止まらないじゃない。女の顔にひどいことをする。」

 
僕は体を離した女土方をもう一度捕まえて抱き締めた。今度は女土方も僕を突き放そうとはしなかった。

「分かったわ。分かったからもう離して。手当てが先でしょう。顔に傷が残ったらどうするの。」

 
女土方は電話を取り上げるとフロントに電話をして医者を頼んだ。それから間もなく医者が来た。

「口の内側がかなり深く切れていますね。このままでも治らないことはないけれど食事の時など日常生活に不自由するでしょうから縫合した方が良いでしょう。ちょっと知り合いの外科医に聞いてみますから待ってください。」

初老の男性医は部屋の電話で相手の外科医に傷の状況を簡単に告げて処置を依頼した。

「これから診てくれるそうです。フロントに車を準備させましょう。」

 
こうして僕は名護市内の外科医のところに連れて行かれて口の中を数針縫われて部屋に戻って来た。でも僕は後のことを考えて治療だけでなくしっかりと診断書を医者からもらっていた。もしかしたらこれが役に立つことがあるかもしれない。

「全くあなたって人は何故あんなことをしたのよ。本当にどうしちゃったの、あなたは。まるで男、そうあの時のあなたって男そのものだったわ。」

女土方が至極的を得たことを言った。

「そう、だから言ったでしょう。私は男だって。うそなんかつかないわ。」

僕は笑顔で女土方に片目を瞑って見せた。女土方は一、二歩下がってしげしげと僕を見た。

「ふざけたことばかり言って。もう何だか分からないわ。あなたは間違いなく女。それは私がよく知っている。でも時々あなたが一体何者なのか分からなくなるわ。何を考えているかも。」

「私が考えていることはあなたと穏やかに暮らしたい。それだけよ。他には何もないわ。そんなに化け物でも見るような目で私を見ないで。ここに来て抱いてよ。」

 
これで涙でも流せれば完璧なんだろうが、何分体を動かしているソフトが男なものでこういう時に女がどうして涙が出せるのか分からなかった。女土方は頭を振りながら近づいて来た。

「本当にやんちゃな子で仕方ないわね。どうするの、この口。こんなに腫れてしかも内出血までして。どんなに化粧をしても当分は隠せないわ。」

 
今回の戦闘ではこっちもかなりの損害を受けたが、向こうのけつにも当分は消えないくらいの手形をつけてやったからお相子だろう。それでもけつは人前には晒さないから表面的な損害はこちらが大きいかも知れないが、今回の戦闘で負った総合的なダメージを比較すれば向こうがはるかに大きいだろうから良しとしておこう。それにしても僕が使うようになってからこの佐山芳恵の体には縫い目が増えること。

「いいのよ、あんな高慢ちきな女あのくらいしてやっても。あなたが腕をつかんで止めるから驚いたわ。そうでなければあと十回くらい叩いてやったのに。」

「口では言っていたけれどまさか本当にやるとは思いもしなかったわ。彼女も驚いたでしょうね。子供みたいにお尻を叩かれるなんて。それも自分のお仲間の前で。それに取り巻きの皆様本当に縮み上がっていたわね。でも口から血を流しながらあの剣幕で凄まれたら誰でも縮み上がるかも知れないわね。私も側で見ているだけでも怖かったわ。」

 
本気で怒っているのだからそれは怖いだろう。しかも男のソフトウェアで怒っているのだから。それよりも僕は何か冷たいものが欲しくなった。

「コーヒーが飲みたいわ。行かない、ラウンジへ。まだやってるかな、ラウンジ。」

 
案内を見るとラウンジは午前0時まで開いていた。口から流れた血がついたトレーナーを着替えて部屋を出ようとしたところに今回の旅行の幹事たちが入って来た。

「佐山さん、怪我をしたと聞いたけど大丈夫ですか。」

幹事の一人がばかなことを聞いた。大丈夫かどうかこの顔を見れば分かるだろう。

「ご心配をかけてすみません。ちょっとぶつかってしまって。でもお医者にも診てもらったし大丈夫ですからご心配なく。」

 
口が大きく開かずに篭ったように不明瞭な言い方になってしまったが、まさか北の政所様に殴られたと言うわけにもいかずに適当に返事を濁しておいた。ぶつかったと言えばまさしく北の政所様の手とぶつかったので具体的に詳しい状況を話していないというだけで決してうそではないのだからそれでいいだろう。こうしてまた唖然としている幹事達をその場に残して部屋に鍵をかけると僕は女土方と一緒にラウンジへと降りてしまった。

「アイスコーヒーを二つください。」

 
閉店時間の間近いラウンジで注文する僕の顔をウエイトレスがしげしげと見つめた。一時期たらこ唇なんて言葉が流行ったが、色を除けば今の僕は全くそのタラコ唇に違いなかった。しかも青黒いタラコ唇ではウエイトレスが呆れて見つめるのも無理はなかった。

 
コーヒーが運ばれてくるとグラスに口をつけて思い切り飲んだ。少しばかり傷に滲みたが、火照った粘膜にアイスコーヒーの冷たさが心地良かった。



Posted at 2015/12/17 18:34:02 | コメント(0) | トラックバック(0) | その他 | 日記

プロフィール

ntkd29です。CB1300スーパーボルドールに乗って11年、スーパーボルドールも2代目になりました。CB1300スーパーボルドール、切っても切れない相棒にな...
みんカラ新規会員登録

ユーザー内検索

リンク・クリップ

愛車一覧

トヨタ GRヤリス トヨタ GRヤリス
基本的には前期型と大きな変化はないが、インパネは液晶デジタルになってずいぶんすっきりした ...
ホンダ CB1300 SUPER BOL D'OR (スーパーボルドール) CB1300スーパーボルドールM2018 (ホンダ CB1300 SUPER BOL D'OR (スーパーボルドール))
外観 もうこれは美しいという以外にはない端正なバイクではある。ホンダは「威風なる血統」 ...
トヨタ GRヤリス トヨタ GRヤリス
今度はGRヤリス、・・(^^♪。昨年GRヤリスの納期が1年半以上と聞いて速攻で契約してし ...
トヨタ 86 トヨタ 86
元々トヨタ党だったが、ちょっと浮気してダイハツコペンに乗っていた。しかし、ディーラー氏と ...
ヘルプ利用規約サイトマップ
© LY Corporation