2015年12月30日
今日はクロスカブで近所のホームセンターにお買い物に出かけてみた。納車されてもう2ヶ月目なのだが、走行距離は172キロ、あまり距離が伸びない。しかし、お買い物には便利だ。CB1300のように重装備はいらない。ヤマハのジェットヘルメットに冬用手袋、実際にはきちんとプロテクターを着用した方が良いんだろうけど、原チャリで近所走りに重装備はちょっとそぐわないかも、・・・。
セルで一発エンジン始動、トコトコと走ってホームセンターへ。駐輪も狭いところに楽楽。買ったものはバッグに入れて荷台に括りつける。そのまま帰ろうかと思ったが、ちょっと距離を稼ごうと足を延ばす。
クロスカブで面倒なのは止まるたびに足を踏み替えてギアを入れ直すこと。速度を落とした時にギアダウンしておけばいいのだろうけどギア比が低くエンジンブレーキがきつい。かかとでシフトペダルを踏まずにつま先でギアダウンするが、ギアもちょっと入り難い。
結局止まったら足を踏み替えてニュートラルに戻し、さらにローに入れる。これがちょっと面倒だ。それ以外は軽快にトコトコ走る。こんなバイクで下道をのんびり遠くまで走るのも悪くないのかもしれない。それに速度が遅いので寒さもそうひどくはない。でもまだまだCB1300で距離を走りたい。クロスカブは近所走りと通勤程度だろうか。
あ、そう言えばガソリンが安い。どこも110円を切っている。107円なんてところもある。明日はバイクの掃除をしてガソリンでも入れて来るか。中東対米国のオイル戦争のおかげのようだが、一時期160円ほどもしたガソリンも政治のせめぎ合いに翻弄されるのだろう。最後にクロスカブの走行距離は191キロになりました。
Posted at 2015/12/30 16:41:59 | |
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バイク | 日記
2015年12月30日
平成26年10月にスタートした「防衛最前線」のコーナーは、この年末で52回を数える。安全保障関連法の成立もあり、改めて自衛隊の任務や装備が注目されている。そこで、これまで紹介した防衛装備を3回で振り返る。初回は陸上自衛隊に焦点をあてる。
■10式戦車
10式戦車は陸自戦車としては4代目。日本企業約1000社が製造に参加する純国産の最新鋭戦車だ。平成24(2010)年に正式採用されたことから「10式」と命名され、「10」は「ひとまる」と読む。
最大の特徴は「頭脳」と「身軽さ」だ。陸自戦車としては初めて、C4Iシステムを搭載した。これにより、他の戦車や普通科(歩兵)部隊と情報を共有し、瞬時に味方と敵の位置を識別して連携の取れた作戦行動が可能になる。
C4Iとは「指揮(Command)」「統制(Control)」「通信(Communication)」「Computer(コンピューター)」「情報(Intelligence)」の頭文字をとったもので、現代戦には欠かせない機能だ。
旧ソ連による北海道侵攻を想定した冷戦時代と異なり、現在は中国による海洋進出や北朝鮮による核ミサイル攻撃が主要脅威となり、戦車の重要性は低下したと指摘する声もある。
しかし、万が一に備えるのが自衛隊の役割だ。ロシア陸軍による極東地域での演習頻度は再び高まっており、高性能戦車を配備することにより抑止力を高める役割を担っている。
■垂直離着陸輸送機V22オスプレイ
固定翼機であればスピードが出るが、垂直離着陸はできず、滑走路や海上に降りなければならない。ヘリコプターであれば空中に静止するホバリングが可能だが、素早く目的地点にたどり着くことはできない。
固定翼機とヘリの長所を生かし、短所を解消したのが、陸上自衛隊が導入を計画する垂直離着陸輸送機V22オスプレイだ。陸自は平成30年度までに17機購入し、南西諸島防衛のため新設する「水陸機動団」を輸送するため、佐賀空港(佐賀市)に配備する方針だ。尖閣諸島(沖縄県石垣市)を含む南西諸島は中国の領土的野心にさらされており、これに対処するためオスプレイが必要になる。
通常は固定翼モードで飛ぶため、陸自が保有する大型輸送ヘリCH47と比べ、速度は2倍の約520キロ。航続距離は約4倍で、素早く現場に要員や資材を運び込むことができる。離島が他国軍に占拠された場合は、航空自衛隊の戦闘機による衛星誘導爆弾JDAMや、海上自衛隊の対地射撃などで敵を制圧。陸自の水陸両用車AAV7とともに着上陸を目指す。
■水陸両用車AAV7
陸自は、平成30年3月末までに「水陸機動団」を新編するのに合わせ、米国から水陸両用車AAV7を52両調達する方針だ。
AAV7の全高は約3・3メートル。敵から身を隠すため、水上運航時は約1・8メートルが水中に沈む。日本の離島が武装漁民や他国軍に占拠された場合、海上自衛隊の「おおすみ」型輸送艦に搭載されたAAV7が洋上から離島を目指し、上陸後は後部扉から飛び出した隊員が速やかに橋頭堡(きょうとうほ)を築く。水陸機動団とAAV7は、これまで自衛隊になかった海兵隊機能を担う。
ただ、AAV7が米軍に配備されたのは1970年代で、古い装備であることは否めない。潮位によってはサンゴ礁が多い沖縄の離島に上陸できず、水上速度(時速13キロ)も十分ではないため、国会審議では野党議員から「相手は火器を持っている。ぷかぷか浮かんでいたら、的になってしまう」と批判されたこともあった。
それでも、陸自が調達を検討した水陸両用車の中で水上速度が一番速かったのはAAV7だったという。中国の強引な海洋進出が懸念されるなかで「今そこにある危機」に対処するため、AAV7に乗る水陸機動団は、文字通り背水の陣で修羅場に臨むことになる。
■13式空挺傘
空挺団は航空機から落下傘で降り立ち、領土侵攻を食い止めることを目的とした陸自最精鋭部隊だ。過酷な任務を課されているだけあって、陸自内でもえりすぐりの自衛官がその門をたたくことを許される。
そんな“つわものども”の命運を握っているのが、最新型パラシュート「13式空挺傘」だ。平成26(2013)年に陸自に導入されたことから、通称は「13傘(ひとさんさん)」という。
13傘は純国産で、救命胴衣などを製造する藤倉航装(東京都品川区)が開発した。22年に地球に帰還した小惑星探査機「はやぶさ」のパラシュートを開発したのも藤倉航装だった。
13傘の最大の特徴は、傘の部分の相互反発性だ。パラシュート同士が接触すると、傘内部の空気が漏れ、どちらか一方のパラシュートがしぼんでしまい隊員は命の危険にさらされる。これを防ぐため、緻密な空力計算と最先端素材を用いた。パラシュートが上下に重なっても上部に空気が流れる耐後流性も実現した。このため、13傘はパラシュート同士の接触を気にせず隊員を降下させることが可能になった。
前世代の12傘の研究開発が行われたのは冷戦時代の名残が残る時期だ。広大な北海道に着上陸する旧ソ連軍を念頭に置けば、狭い地域に隊員を集中投下しなくても構わなかった。これに対し、中国による離島侵攻が想定される現在の戦略環境下では、面積の狭い島嶼部に空挺団を送り込まなければならない。その意味で、13傘は中国対応型パラシュートとも言える。
■多用途ヘリUH60
9月に東日本を襲った記録的な豪雨では、自衛隊による懸命の救助活動で一命を取り留めた人も少なくない。とりわけ、自宅や道ばたに取り残された被災者を上空から救う姿には、インターネット上で「自衛隊ヘリの神業」と絶賛する声が相次いだ。洪水による激流をものともせず任務を達成したのが、多用途ヘリコプターUH60JAだ。
「多用途」というだけあって、UH60JAの役割は空中機動作戦や災害派遣など多岐にわたる。26年9月に発生した御嶽山噴火や16年の新潟県中越地震、23年の東日本大震災にも投入され、幾度もの修羅場をかいくぐってきた。
UH60JAは、衛星利用測位システム(GPS)や航路を維持させる慣性航法装置を装備しており、自機の位置を正確に把握できるか。航法気象レーダーにより雷雲などを避けることも可能だ。エンジンに異物が混入しないための空気吸入口(エア・インレット)には特殊フィルターも備え付けられている。
とはいえ、最後に求められるのはパイロットの技量になる。あるUH60パイロットは「局地的な突風を予測してエンジン出力を調整するためには風を読むことが必要だ。木の揺れや機体の揺れなどを瞬時に判断して突風に備えなければならない」と、操縦の難しさを説明する。
最新ハイテク機器を搭載したヘリコプターと熟練パイロットの勘。この2つのいずれかが欠けても、円滑な救助活動は成り立たない。
■軽装甲機動車
安全保障関連法が成立したことにより、自衛隊は国連平和維持活動(PKO)や人道復興支援で、新たに治安維持や停戦監視も行えるようになる。これまでの施設整備や選挙監視を中心とした活動とは異なり、散発的な襲撃に遭わないとはかぎらない。陸自の軽装甲機動車は、こうした任務には欠かせない装備といえる。
軽くて小型の装甲車として開発され、平成14年度に部隊配備を開始。すでに約1700両が配備されており、隊員からは「ラブ」(LAV:Light Armored Vehicle)の愛称で親しまれる。時速100キロ以上で素早く移動でき、装甲で覆われているため小銃による攻撃にも一定程度耐えられるほか、5・56ミリ機銃弾や対戦車誘導弾も装備できる。
導入のきっかけとなったのは冷戦の終結だった。旧ソ連軍による着上陸侵攻を想定した戦車中心の対機甲戦重視の編成を見直し、ゲリラや特殊部隊に備えるため、装備をコンパクトにする流れの中で配備されたのがLAVだ。
市街地を中心としたテロ掃討作戦では、隊員の安全確保を図りつつ迅速に現場へ駆け付けることが必要となる。装輪装甲車や装甲戦闘車とは異なり輸送機や大型ヘリCH47で空輸することもできるため、政府は島嶼防衛にも活用できるとしている。
10式戦車、各国が戦車の重装甲化を進める中でそれに逆行し、軽量化に踏み切った戦車、エレクトロニクスは日本のお家芸で世界トップクラスだろう。正面装甲は90式を凌ぐと言う。しかし、トップアタック対策などもなくその辺りが非対称戦では不安になるところだろう。
V22、垂直に離着陸出来て固定翼航空機並の飛行性能を持った航空機の構想は随分昔からあったようだが、実現できたのはコンピューターによる飛行制御だろうか。新しいジャンルの飛行機なので実用化までには苦労が多かったようだが、今後は広く利用されるだろう。
AAV7、ずい分古い水陸両用型装甲車だが、未だにこの車両を凌ぐ車両が出来て来ない。水上走行性能と陸上の機動性を兼ね備えた車両を作ると言うのが難しいようだ。米国が試作したが、コスト面で失敗、三菱重工が水上走行性能と陸上の機動性を兼ね備えた車両を試作中と言うが、これもコストに問題があるようだ。まだまだ使用されるAAV7ではある。
UH60、性能的には問題なかったが、コストで大量装備が出来なかった多用途ヘリ、次は先祖返りでベル412EPとなった。
落下傘は省略、知識がない。
軽装甲機動車、自衛隊の装甲化を成し遂げた隠れた名車。イラク派遣ではハマーを装甲化した車両しか持たない米軍にうらやましがられたと言う。正面は12.7mm機銃弾に耐弾すると言うが、事実は不明。増加装甲を施した車両が配備されているが、海外派遣で実際に戦闘に遭遇する可能性があると言うと自衛隊も真剣にならざるを得ないのだろう。
Posted at 2015/12/30 16:01:39 | |
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軍事 | 日記
2015年12月29日
台湾に続き中国の慰安婦被害者も、韓日慰安婦の交渉妥結程度の謝罪を要求した。
中国の慰安婦被害者の息子である周さんは環球時報とのインタビューで「私や私の親戚全員が大いに怒りを覚えた。日本はなぜ韓国の被害者だけに謝るのか」と批判した。彼は「母は一生を悲しみにくれたまま生きて亡くなった。私と私の子供たちが引き続き正義の実現に努める」と話した。
中国の慰安婦被害者は1995年、日本政府を相手に訴訟を起こした。長い間の法廷攻防の末に2007年、日本の最高裁は被害事実を認めながらも補償を拒否した。当時、中国の被害者を弁護した弁護士の康健さんは日本政府に「中国の被害者にも同等の措置を取らなければならない」と促した。昨年8月基準で生存している中国人の慰安婦被害者は23人だ。
これに先立ち台湾政府は、日本政府に公式に異議を提起した。台湾外務省の報道官は共同通信に「日本政府が慰安婦問題について肯定的立場を取ろうと思うならば、台湾の慰安婦被害者もその対象に含まなければならない」と立場を明らかにした。
ほかの国からも、おわび・補償要求が出てくるものとみられる。フィリピンでは日本が十分に謝罪したとするベニグノ・アキノ大統領と、大統領の積極的な行動を促す慰安婦被害者の会「リラ・フィリピーナ」が長い間対立してきた。「リラ・フィリピーナ」は8日に声明を通じて「アキノ大統領はほかの指導者のように慰安婦被害者のためにの正義を実現しようとする意志を見せたことがない」と批判した。韓日慰安婦交渉の妥結は「リラ・フィリピーナ」側に力を与える展望だ。
北朝鮮も慰安婦被害者に関連して日本との交渉が可能だ。在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)傘下の朝鮮新報は慰安婦被害者が「朝鮮半島(韓半島)の北と南」にいることを明示して日本政府に「国家的・法的責任の認定」と「賠償」を促した。
パンドラの箱を開けてしまったかな。次から次と謝罪と補償要求が出て来る。さあ、どうするのかねえ。韓国の元慰安婦と支援グループも政府の決定を是とせず、再交渉を要求していると言う。やっぱり戦争は万策尽き果ててやる時は是が非でも勝たなくてはいけない。
Posted at 2015/12/29 22:52:16 | |
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政治 | 日記
2015年12月29日
朝はとても穏やかにやって来た。僕たちは朝食の時間に危うく遅れる頃までまどろんでから起き上がった。女土方は僕の顔を見るなり「困ったわね、その顔。」と首を捻ってしまった。鏡を見ると確かに青黒いアザが頬に大きく拡がっている上に顔がお多福の様に腫れ上がっている。どう考えても人様の前に晒せる顔ではなかった。そんな自分の顔を見ながら北の政所様のけつがどうなっているのか想像してしまった。
女の力とはいえあれだけ怒りに任せて二回も叩いたのだから向こうも蒙古斑の様なアザがついているに違いない。こっちがこれだけの損害を負ったのだから向こうもそれなりにダメージを被っていてくれないと困る。「とにかく何とかしないと、」と思い病院でもらったガーゼを貼り付けてみたが、余計に目立ってしまうような気がした。
女土方がハンカチで覆っていくように勧めたのでそうすることにして「nana」のタオル地のハンカチを口に当てて部屋を出た。社員のうち出かける者は大方出てしまったようだったが、それでも朝食の用意された食堂にはまだあちこちに同じ職場の者が残っていてこちらを覗いながら何やら小声で話し込んでいた。どうせ昨日の一件はもう知れ渡っているのだろうと思い胸を張って堂々と食堂の真ん中に陣取った。
女土方は少し人目を気にしているようだったが、悪いことをしたわけでもないし僕はかまわなかった。ただ口を大きく開けないので食事が摂り辛いのには少しばかり閉口した。しかし北の政所様が他人の前でお尻を剥かれて叩かれたことをみんな知っているのだろうかと思うと少しばかりどきどきした。そうしてのんびりを装って食事をしていると「ちょっと同席させてもらってもいいですか。」という男性の声がした。聞き覚えのある声だと思って振り向くとそこにはトレイを持って社長が立っていた。
「どうぞ、お掛けください。」
女土方が落ち着いた声で答えた。社長は「ありがとう。」と言うとトレイをテーブルにおいて僕と女土方の間に腰を下ろした。女土方が湯飲みにお茶を注いで差し出すと社長は軽く会釈した。朝食はバイキング形式で和洋中華なんでも選べるが社長が選んだのは魚の干物に海苔と卵、味噌汁に漬物という純和風の朝食だった。最近こんなに典型的な日本の朝食を見るのはめったにないというくらいの純和風だったが、そこにコーヒーが添えられていたのには何ともそぐわない感じがした。
「佐山さん、顔の怪我は大丈夫ですか。本当に申し訳ないことをした。女性の顔なのに冴子にも困ったものだ。知っていると思うけど彼女は僕の異母姉妹でね。よく叱っておくのでここは何とか穏便に許してやって欲しい。怪我の治療費のことは必ず支払わせるので。」
何だ、昨夜の僕と北の政所様との戦闘はもう社長にまで知れ渡っているのか。世間が狭いのかこの種の情報の伝達が早いのか何とも空恐ろしい。この分では僕と女土方のことも知っているのだろう。
「いや、彼女と血縁だからと言って弁護をするわけではないが、冴子もあれで能力はあるし近づいて見れば決して悪い人間ではないのだけど彼女は彼女なりに生立ちにコンプレックスがあっていくら勧めても表には出たがらない。それでも自分の能力には彼女なりの自負がある。その上に周りが煽てる割には本当に彼女に近づいて彼女を理解したり時には叱ったりしようとはしないから余計に孤立して彼女自身もうまく自分のエネルギーを消化できずにああして時々暴走してしまう。
自分自身の責任ではあるけれどそんな彼女を見ていると時々かわいそうになってしまってね。もう年齢的にも落ち着かないといけない年も年だしねえ。何とかならないものかとは思うが、僕の立場であまり動きすぎると私情と誤解されかねない。それでは社内の公平な統率を乱してしまうことになるし彼女も僕に口出しされることを好まないようだ。自分の生い立ちを思うと冴子も素直に僕の言うことを受け入れる気にならないんだろう。僕としてもどうにも動きようがなく困っているんだ。」
社長は器用に干物の骨を剥ぎ取りながらそんなことを誰に言うともなく口にした。どうも僕が北の政所様のお尻を叩いたことは知らないようだった。
「大丈夫です。切れたのは口の中ですから痕は残らないし縫合してあるのですぐに治ります。それに彼女との対決の結果は痛み分けですから。」
僕がそう言うと社長は箸を止めて顔を上げた。
「痛み分けってどういうこと。」
「え、」
女土方が僕を睨んだ。どうも余計なことを言うなと言いたいらしかった。でももうここまで口にしたら仕方ないじゃないか。どうせ遅かれ早かれ知れることなんだから。
「森田さんに顔を叩かれて腹が立ったので、もう一度殴りに来た彼女を抱え込んで思い切りお尻を叩いてやったんです。でも伊藤さんに手を押さえられてたった二回しか叩けなかったけど。本当は十回くらい叩いてやろうと思ったんです。彼女がごめんなさいと謝るまで。でもたった二回でもきっと私の手の跡がはっきりとついていると思いますけどね、しばらくは。」
社長は箸をおいて「へえ」と言う感じで身を乗り出してきた。
「佐山さんは大人しい女性だと思っていたけど見掛けによらずやるもんだねえ。それで冴子、今朝はちょっと様子がおかしかったのか。何だか放心したようで。しかしやるもんだねえ、彼女のお尻を叩くなんて。いや誤解しないで欲しいんだけど変な意味じゃなく見ものだったろうな。佐山さんにお尻を叩かれている彼女って。
母親はけっこう厳しい人だったが、まさかそんなことはされたことはないだろう。それで少しでも変わってくれるといいんだが。あなた達のような人が冴子のそばにいていろいろ意見でもしてくれるといいんだけどな。」
「伊藤さんは恋敵だし私は真っ向から反旗を翻した敵だし、そばにいてなんて森田さんには許せないことかもしれません。でも変な言い方かもしれませんけど森田さんと変則殴り合いのけんかをしたけどあまり悪い人っていう感じはしませんでした。社長が言われるように根は素敵な人なのかもしれませんね。」
その後に『ちょっと思い上がりが酷いけど。』と付け加えてやろうと思ったが、そのことは飲み込んで黙っていた。
「そうだ、あなた達に頼みがあるんだが、今晩僕が席を設けるから冴子と付き合ってやってもらえないだろうか。冴子には僕から話しておくから。じゃあ午後の七時頃に僕の部屋に電話を入れてくれ。」
社長はそれだけを言うとトレイを持って席を立ってしまった。後に残された僕達はあまりの展開に呆然として言葉もなかった。
「悪いけど私は嫌だわ。あの人がいい人なんて思えない。あなたが悪い人じゃないなんて言うからこんなことになるのよ。あなた一人で行って。私は今度だけは遠慮するわ。」
僕が行こうと言えば断ったためしがない女土方が今度ばかりは何かを言い出す前にはっきりと拒否の姿勢を示したのには僕も少しばかり驚かされた。
「私の場合は武力対決だけどあなたの場合は長い外交神経戦だものね。私とは立場が違うわね。いいわ、私が一人で行くから。とにかくレンタカーを頼んであるんだから出かけよう。急がないともう十時になっちゃうわ。」
僕は女土方を促して食堂を出た。車は昨日南下して来た国道五十八号線を北上して沖縄北部へと向かった。相変わらず明るい海岸線を僕は車を北へと走らせた。女土方は何時になく黙り込んで不機嫌そうだった。
Posted at 2015/12/29 15:28:46 | |
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小説 | 日記
2015年12月29日
ソウルの日本大使館の前に違法に設置された「慰安婦像」の撤去・移転について、韓国の尹炳世(ユンビョンセ)外相は日韓外相会談で、「関連団体との協議を通じて適切に解決するよう努力する」と確約した。しかし、韓国では慰安婦問題は“聖域”と化しており、誰も異を唱えられない雰囲気が広がっているのが実情だ。元慰安婦の多くや支援団体「韓国挺身(ていしん)隊問題対策協議会」(挺対協)は合意に反発しており、世論の説得も容易ではない。
現在、解体され工事中の日本大使館の前に2011年、慰安婦像を設置したのが挺対協だ。地元の行政当局は設置許可さえ出しておらず、外国公館に対する侮辱行為はウィーン条約にも違反している。
しかし、韓国政府は「民間団体が自発的に設置したものだ」(外務省報道官)とし、違法行為を黙認してきた。日本大使館前では毎週、像を囲んで対日非難の抗議集会が開かれている。
今回、韓国政府は「公館の安寧・威厳の維持の観点から懸念していることを認知」(尹外相)したとし、ようやく日本の抗議を受け入れた。しかし、合意を受け28日に記者会見した元慰安婦の間では「韓国政府の決定に従う」との声が出た一方で、「合意は無視する」といった反発が強い。
挺対協は合意を「被害者や国民を裏切る外交的談合だ」と非難し、像の撤去・移転に関し「韓国政府の介入はあり得ない」と猛反発した。韓国紙も「韓国社会での合意で移転はできようが、その象徴性のため政府が一方的に移転できない」(朝鮮日報)と否定的だ。
また、慰安婦像が日本大使館前から撤去されても、別の場所に移される可能性が高い。像は韓国各地で増え続け、昨年から今年にかけてソウル市内や地方で新たに複数設置された。
韓国だけでなく、米国各地にも慰安婦の碑や像が設置されている。外相会談で韓国側は「第三国での慰安婦関連の動きは支持しない」との認識を示したが、韓国紙は「韓国政府が海外の像に、何ができるのか」と断言している。
韓国では来年新学期から小学高学年から高校までを対象に、新たに「慰安婦教育」の授業が始まる。「最終的かつ不可逆的な解決」で合意したにもかかわらず、慰安婦像は撤去どころか今後も増え続け、慰安婦問題が韓国国内で“歴史の真実”として語り継がれていく可能性は残っている。
まあ、こうした手合いは日本国内にも真砂の数ほどいるのでやむを得ないだろう。でもどうしても移動撤去には応じないと言うなら、せめてもう少し情緒に訴える銅像にしてくれんか。それともいっそのこと大使館を移転したらどうなのか。
Posted at 2015/12/29 14:50:14 | |
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