来日する外国人観光者数が増え続けるなか、中国語訳もある看板が多くなりました。ただ、翻訳の質はバラバラで、変な翻訳は「神翻訳」としてSNSで話題になることも。中国語版ツイッターの微博では、上野動物園の「静ちゃん看板」が話題になりました。
「静ちゃん、見てください」
上野動物園パンダ館前にある看板。日本語で「お静かにご覧ください」というメッセージが書かれています。英語訳は「Quiet Please」ですが、中国語訳は「静静請看」になっています。その意味は……「静ちゃん、見てください」という訳になってしまいます。
中国でも有名なドラえもんを思い起こさせる、この絶妙な誤訳が、ネット上で多くの反響を呼びました。中には「静ちゃんは見たくないと言ったらどうしよう」など誤訳に乗っかる投稿も…
「神翻訳」ネットで通報
「神翻訳」は「静ちゃん看板」だけではありません。ネット上では清掃中を知らせる看板やレストランのメニュー、ホテルの貼り紙から、お台場の海辺、北海道の観光地まで各地の名作が報告されています。
(1)「和牛カルビ」→「日本牛蚊子注音仮名」→「和牛、蚊、ルビ」
(2)「豚ホルモン」→「猪的荷爾蒙」→「豚の内分泌物質」
(3)「乗り場は、向こう側です」→「単程不能再来」→「一方通行で戻ってはいけない」
(4)「新しい店員(クルー)を募集中」→「新的船員大学招募」→「新しい船乗りを募集」
(5)「この部屋を掃除しました」→「我是打掃房間」→「私は部屋掃除です」
日本で一番恐ろしいもの?
SNSでは「神翻訳」をネタにした投稿も相次いでいます。「日本語の漢字を見たほうが分かりやすい。訳されると、逆に訳が分からない」「来日7年目、一番恐ろしいのは、日本人が翻訳した中国語の看板」
上野動物園、「看板はすぐに直したい」
誤訳の原因の一つにネット上で無料で使える自動翻訳があります。 以前よりも格段に進化している機械翻訳ですが、単語レベルの翻訳だと使われやすい訳が出てしまうなど、まだまだ、注意が必要です。
2020年に東京オリンピックを控えている日本にとって、正しい外国語表記も今後取り組む一つの課題になりそうです。 ちなみに、上野動物園は「看板はすぐに直したい」としています。
巷にあふれる翻訳と言うのはけっこうおかしいのが多い。日本人は外国語に関してセンスがないのかと思うが、訳し方の問題なのだろう。全体の意味を考えずに単語を置き換えていくというやり方がおかしな訳文を生むのではないか。言葉と言うのは文化や習慣を表したもので日本語と外国語がすべて対応しているわけではない。例えば、「プライバシー」「システム」などという英語に対応する言葉は日本語にはない。だから文章の大意を捉えて日本語を作らないと変な外国語になってしまう。先日も高齢運転者を「恐るべき運転者」とか翻訳したというのが話題になったが、しっかり意味を考えて文章を作らないととんでもないことになる。
Posted at 2016/09/30 19:15:38 | |
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