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*本稿には性暴力の被害を経験された方にとって、過去を思い出すような内容が含まれる可能性がありますのでご注意ください。また、読んでいて気分が悪くなった方は、すぐに読むのを止めてください。
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動画投稿から2週間で、Twitter再生数は220万を突破した動画。
それは「性犯罪」を撮影した映像集だった。
歩きざまに胸をわしづかみにされ…
エスカレーターを上がる女性。その後ろで、いたって普通の外見をした男性がスカートの下を盗撮している。道を歩いていて、すれちがいざまに胸をわしづかみにされる。バーでトイレへ立った隙に、飲み物へ眠剤を入れられる。飲み会で上司に抱き寄せられる。それらの性犯罪はおおっぴらに行われ、見ている人もいる。だが、だれも助けない。映像では中盤に「その逸らした視線が 性暴力をしやすい社会を作っています」と表示される。この映像は、性犯罪の傍観者になる「われわれ」へ向けられた動画なのだ。
性犯罪被害者は動けない
性犯罪=レイプ、と思われがちだ。実際、女性の13人に1人、男性の67人に1人は、無理やり性交などをされた経験がある。だが、強制わいせつの認知件数は、強姦の6倍あることも忘れてはならない(参照「性暴力に関するデータ」)。多くの男女が、日々の生活で強制わいせつの被害に遭っている。これら一瞬のスキをつく性犯罪は、私が相談を受けてきた内容にも多い。路上で、電車で、会社で……。一瞬のうちに犯行が行われ、犯人は去っていく。だから警察へ訴えづらく、被害に遭っても泣き寝入りしやすい。
そして被害に遭ったとき、当事者は抵抗しづらい。ここでは性犯罪の代わりに、いきなり道端で、知らない人に殴られるところを想像してほしい。おそらくあなたは、ぼうぜんとするだろう。「今、何が起きた?」と考えるのが手一杯で、走り去る犯人を追いかけることなどできないはずだ。そして後から、「なぜあのとき、とっさに追いかけなかったんだ」「殴り返せばよかった」などと悔やみながら、病院へ向かうのではないか。
被害者に共通しやすい「4つの言動」
性犯罪も突然の暴力に似ている。被害に遭っている本人は、何が起きているかの把握に手一杯で、反撃などする余裕はない。仮に「これってもしかして、痴漢? 盗撮?」と認識できたとしても「犯罪? でも、触られたのは一瞬だし、警察に行っても相手にされないんじゃ」などと考えてしまう。これまでに強制わいせつの相談を受けてきた経験から述べると、被害に遭った方は以下の4つの行動をとりやすい。
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1. 「この程度の被害で警察に行くのは申し訳ない」という遠慮
2. 被害について何度も自問自答し、自分を落ち着かせようとする
3. 自分に落ち度があったのではないか、という自責の念
4. 数日後から、長くて数十年後と期間を置いてわく犯人への怒り
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人によって被害に遭った後のリアクションは異なるため、これらの言動がないからといって被害が冤罪である、あるいは誇張されている……とは考えないでほしい。たとえば私は17歳で性犯罪の被害に遭ったが、このときは4つの言動を経ることなく自殺未遂という過激な行動に出た。反応はひとそれぞれだ。また、男性の被害者はこういった考えを持っても人へ相談できないことも多い。男性の方が性犯罪被害をジョークにされ、信じてもらえない傾向が強いからだ。ただ……。これら4つの「よくある言動」を見ていただくと、いかに当事者が「犯人を捕まえてやる!」と即座に動けないかも見えてくるはずだ。性犯罪にその場で全力抵抗するなんて、漫画かドラマの世界でしかできないのである。
傍観者が力になる
性犯罪の現場で、当事者は動けない。そこで力になるのが、傍観者である。偶然その場に居合わせてしまった我々は、まず「そこに性犯罪があった」ことを証明できる。性犯罪は、「あった」「なかった」の争いになりやすい。そこで第三者がひとりでもいて、確かにそこで性犯罪があったことを示すだけでも大きな力になる。何も格闘術を使って相手をボコボコにする必要なんかない(むしろ、そうしたらあなたが逮捕される恐れすらある)。
ただ、突き飛ばされて倒れた人、被害に遭ってフリーズする人へ「大丈夫ですか? 一緒に警察、行きますか」と声をかける。バーで「あのお客さん、変なものをコップに入れてたんですけど……」とバーテンダーへ伝える。上司のセクハラを見たら、さっと席替えして後で人事に報告する。武術の心得がなくとも、できることはたくさんある。実際、目撃者として警察へ証言をした経験から申し上げると、傍観者として逮捕に協力した場合は警察署と地検で聞き取りに協力する可能性が高い。ちょっと時間は取られるが、こちらは支援者なので丁寧に扱ってもらえる。
犯人は逮捕され、有罪判決となれば実刑もありうる。逮捕されなければあと何人、何十人が同じ被害に遭っていたか分からない。つまり、自分の住む町の犯罪が何十件も減るのだ。強制わいせつの犯人などは、ネットで「このエリアでなら犯行がしやすい」と情報共有をしていることもある。そこに逮捕事例が出ることで「あそこはヤバい。やめておこう」と、情報共有された他の性犯罪者も避ける可能性が出てくる。そうなれば防げる犯罪は何百件単位にもなりうる。私たちのアクションが、街の風景を丸ごと変えられるかもしれないのだ。(トイアンナ(ライター))
性犯罪の被害を受けたらできるだけ早く警察に申告した方がいい。被害直後は心身ともにダメージが大きくいろいろ迷いもあるだろうけど時間が経ってしまうと物的証拠も消えてしまって「やった」「やらない」の水掛け論になってしまうと警察も検察も手が出せなくなる。今の時代、物的証拠がないとなかなか犯罪の立証は難しいし、仮に何とか被疑者を起訴しても有罪を勝ち取ることは困難だ。最近、ジャーナリストの事件があったが、あれも時間が経ってしまっていて物証がないのが捜査が手詰まりになった最大の原因だろう。安倍さんの影響ではないだろう。被害直後であれば様々物証もあるだろうし、捜査もし易い。また今の警察は性犯罪の捜査には力を入れているし、性犯罪を担当する女性警察官も多く、そうした女性警察官が被害者に対応してくれるので話し易いだろう。また最近は防犯ビデオが街中に大量に備え付けてあるので面識のない犯罪の検挙率も上がっている。DNA鑑定も極めて有効な被疑者特定の手法となっている。人間の人格を土足で踏みにじるような性犯罪は極めて卑劣な犯罪である。被害に遭ったら勇気をもってぜひ早期の届け出をして欲しい。助けてくれる人は必ずいるのだから、‥(^。^)y-.。o○。
Posted at 2020/11/16 12:19:26 | |
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