次世代ピュアFRスポーツがついにその姿を現した。スバルは日本時間11月18日23時、新型BRZの米国仕様車を世界初公開した。初代86/BRZが登場した2012年2月から8年半ぶりとなるフルモデルチェンジである。
そもそも初代86/BRZは、スバルとトヨタとの協業によって生まれてきたスポーツモデル。2005年に両社の業務提携が発表され、2008年4月には両社の開発と生産の協力関係が強化されて共同開発がスタートしていた。その分担はスバル側が開発と生産、トヨタ側が企画とデザインを担当するというものだった。低い位置に搭載されるスバル独特の水平対向エンジンにFRパッケージを採用することで、軽量コンパクトかつ低重心なハンドリング性能を持つFRスポーツとして評価された初代86/BRZ。すでにBRZは8月に生産を終了しているが(現在は在庫販売のみ)、86は販売継続中だ。
前置きが長くなったが、新型BRZは何がどう進化しているのか、ポイントを踏まえてみていこう。
※本稿は2020年11月のものです
文/ベストカー編集部、写真/SUBARU、ベストカー編集部、撮影/ケニー中嶋
初出:『ベストカー』 2020年12月26日号
■注目のパワートレーンは予想どおり水平対向4気筒の2.4L DOHCを採用
初代ではFA20型水平対向4気筒DOHCを採用し、そのパワー&トルクは前期型で200ps/20.9kgm、後期型でMT車が207ps/21.6kgmだった。新型は新開発の直噴2.4L DOHCに排気量を拡大し、最高出力228hp(231ps)、最大トルク184lb-ft(25.4kgm)に向上。吸排気性能の強化とフリクションの低減を徹底したことにより、最大トルクは初代のFA20から15%アップさせている。レスポンスの速さと滑らかに吹け上がるスポーツモデルらしさが特徴とのことで、その進化ぶりが楽しみ。6速AT車はSPORTモードの制御が進化し、クルマがスポーツ走行中であると認識された場合、ドライバーの意志や操作に応じた最適なシフト操作を行う。
ダイレクト感のあるコーナリングが可能となっている。
シャシーについては初代モデルのキャリーオーバーとなるものの、SGP(スバルグローバルプラットフォーム)の開発から得られたノウハウが取り入れられ、インナーフレーム構造に構造用接着剤を使用してボディを再構築。初代からフロント横曲げ剛性を約60%、ねじり剛性を約50%と大幅に向上している。ステアリング操作の応答性、旋回時のトラクション性能を高め、「操る愉しさ」を進化させている。また、ルーフとエンジンフード、フロントフェンダーには軽量アルミ素材を採用。エンジン排気量アップと安全性向上に伴う重量増を抑え込んでいる。
ボディサイズは全長167.9×69.9×51.6インチ(4265×1775×1311mm)、ホイールベース101.4インチ(2576mm)となっており、4240×1775×1320mm、ホイールベース2570mmの初代からほぼ変わらないボディサイズを保っている。エクステリアデザインは、初代の正常進化版といえるもので、より躍動感を高めたスポーツカーらしいデザイン。フロントマスクのヘキサゴングリルは低重心を表現し、グリルから始まって後方へ連なる造形で体幹の力強さを感じさせる。サイドシルスポイラーやWRX系を彷彿とさせるフロントフェンダー後方のエアアウトレット、特徴的なダックテールのリアビューなどはベストカーのスクープCGにきわめて近いデザインだ。トランスミッションは6MTと6ATが設定されるのも初代と同様。サスペンション形式もフロントがストラット、リアがダブルウィッシュボーンとなるのも初代を踏襲している。
■AT車にはアイサイトを歴代初導入!
インテリアでは、初代モデルに近い印象ながらシンプルな水平基調のインパネや低いメーターフードで広い視界を確保し、より洗練されたデザインに進化。メーターには7インチTFT液晶パネルを組み合わせたデジタルメーターを採用し、センターコンソールには8インチ「SUBARU STARLINK」マルティメディアインフォテイメントシステムを採用。Apple CarPlayやAndroid Autoにも対応する。そして新型ではついに先進安全装備のアイサイトを6AT車に標準装備。衝突被害軽減ブレーキと全車速追従機能付きクルコンで快適なドライブをサポートしてくれる。米国でのグレードはタイヤが215/45R17インチの「Premium」、215/40R18インチの「Limited」と2グレード展開。
■ミッドレンジでのパワーアップを体感
現地でテストドライバー、スコット・スピード氏による同乗試乗をしたケニー中嶋氏のコメントは以下のとおり。 
「ボディサイズは現行型を継承しているがデザインの第一印象はより塊感のあるものになり、大きく見える。内装はグレードアップを実感、ドアパネル、ダッシュボードなどの質感は現行よりも格段に上。スコットによれば、『パワーアップが一番嬉しい。特にミッドレンジのパワーだね。これでパワーウェイトレシオが最適化された。ギアボックスの見直しでシフトフィールもよくなっている。サーキットで走ってみてパワーの向上、特に中間域での曲線カーブの落ち込みがなくなってよりスムーズに吹け上がる。ボディ剛性のアップを体感するより、タイヤのグリップ性能アップでのコーナリングでの粘りを感じた。オーバーステアでの侵入の際、グリップの高いタイヤでもあくまでもコントローラブルで、同じくタイヤのグリップ力アップでノーマルのブレーキングもしっかり止まる』
とのことだ」
日本導入時期は未定だが、2021年秋と予想。今から登場が楽しみだ!
●スバル 新型BRZ(Limited・米国仕様)主要諸元
・全長×全幅×全高:4265×1775×1311mm
・ホイールベース:2576mm
・車重:─
・エンジン:水平対向4気筒、2.4L DOHC
・最高出力:231ps
・最大トルク:25.4kgm
・駆動方式:FR
・タイヤ:F)R)215/40R18
・トランスミッション:6MT/6AT
・サスペンション形式:F)ストラットR)ダブルウィッシュボーン
持ち上げるねえ。まあそれが商売だから仕方がないか。新型BRZは現行とそれほど変わっていないと思うけどねえ。ボディの強化は走りよりも重くなったエンジンとトランスミッションの重量を支えて吸収するためだろうし、エンジンのパワーアップはATとのマッチング改良のためだろう。パワーアップは加速にも効果はあるだろうけど、・・。後はアイサイトの導入くらいでこれと言ってないだろう。ボンネットとルーフ、フロントフェンダーなどへのアルミの採用は重量増に対する相殺でフロントとリアのデザインはフルモデルチェンジをより強く印象付けるためだろう。ボディサイズが一緒で足回りも同じ、エンジンのパワーをアップしてATとの改善して頭が重くなった分ボディを強化し、重量増を相殺するためにボンネット、ルーフなど一部にアルミを採用し、アイサイトを導入した、‥とこの程度だろう。86/BRZ、スポーツカーとしての役割は終わったように思う。鳴り物入りのGRヤリスはWRCには出場できず、スープラも25年でBMWとの協業は終了、そして30年代には純ガソリン車の販売終了とスポーツカーには暗黒の時代が来るねえ。次世代スポーツカーはEVかHVあるいはFCVになるんだろうか。いずれにしてもガソリンエンジンのスポーツカーは現行型で終了だろう。一つの時代が終わるんだねえ、‥(^。^)y-.。o○。
Posted at 2020/12/28 00:43:43 | |
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