
無計画な補強パーツの装着は危険!
どういうわけかクルマのボディ剛性は、モデルチェンジのたびに際限なく上がっていくものらしい。今年秋にデビューする新しいトヨタ86=GR86の資料を見ると、「街乗りから限界走行まで、どんな速度域でも「走る楽しさ」を感じられるハンドリング性能を目指し、ボディ剛性を向上。ねじり剛性を従来型比約50%向上させることで、操縦安定性能を高めました」とある。
“ねじり剛性を従来型比約50%向上”?
R33GT-RでR32GT-Rよりも44%アップしたねじれ剛性は、R34GT-RでR33に対して56%アップしている。そういえば、R33GT-Rがデビューしたときも、R32GT-Rに対し、ねじれ剛性44%アップと紹介されていたし、R34GT-Rが出たときは、R33に対し動的ねじれ剛性56%、動的曲げ剛性100%向上とアナウンスされたが、こうした大きな数字がポンポン出てくると、もとの剛性はどんだけ低かったのかという疑問も?
いずれにせよそれだけボディ剛性が有益なら、タワーバーやロアアームバーを入れて、できるだけ剛性アップしたくなるのが人情だ。チューニングパーツの基本メニューのひとつであるタワーバー装着だが、そこには一長一短がある場合もある。実際、タワーバーやロアアームバーは、自動車メーカーでも標準装着していることが珍しくなく、その効果は実証されている。
またこれらの補強バーを入れたことで、クルマの挙動がわかりやすくなったり、コーナリング中の修正舵が減ることを体感したり、ボディのヘタリ予防にも役立ったという経験がある人も多いだろう。しかし何事にも光があれば闇があり、タワーバーなどの補強バーにも、一得一失の部分があるわけで、やたらと組めばいいというものでもない。アフターパーツで剛性を上げても、ハンドリングのレスポンスがよくなって、フィーリングがよくなることは確かだが、その反面、タイヤからの入力をいなしたり逃がしたりする“タメ”は減少し、ウエットなどではピーキーで乗りにくくなることもある。
また事故を起こしてしまったときには、衝撃が補強バー経由で、ボディの反対側にも伝わり、ダメージが広がることも考えられる。自動車メーカーでは、FEM構造解析(コンピュータシミュレーション)などを駆使して、(純正で)タワーバーなどの補強バーを入れるにしても、入力に対し、支える部分と逃がす部分を計算して装着しているので、完成したクルマの剛性バランスは全体的に整っている。でもそこに、安易に「つっかえ棒」(タワーバーなど)を加えると、せっかくのバランスが崩れ、乗りづらくなったり、乗り心地が変わったり、ロール量が増えたりすることもある。
タワーバーだってタダではないし重量だってプラスされる。
そうしたことを考えると、無計画に装着すればいいのではなく、フロントでもリヤでも、あるいはフロア回りでも、剛性不足を感じたり、この部分を補強したいと明確な目的があるときに、それに最適なパーツを選んで装着するのがベストだろう。(藤田竜太)
新車が出ると旧型に比べてボディ剛性が○○%高くなったというのは決まり文句だが、毎度毎度そんなことをしていれば車はあっという間に戦車のようになってしまうだろう。そのほとんどはエンジンやトランスミッションが大型化したとか、ボディを拡大したとかで補強しているのでその分を、「構造が○○%強化、‥」とか言っているのだろう。GR86も大型化したエンジンやトランスミッションの重量を吸収するためにボディの接着方法を変えたり補強材を入れたりということでの話だろう。ボディの強化は重量との綱引きでボディの鉄板を厚くすれば剛性は高まるが、重量は増加する。重量を増加させずにボディを強化するにはうまく補強材を入れるなど工夫しないといけない。その補強材もたくさん入れれば重量がかさむ。そうするとスポットの打ち増しとか接着剤の強化とかそんな方法しかないだろう。この記事も自動車評論家の記事なんであまりメーカーを批判するような部分には触れてはいないが、それにしても何を以って「ボディ剛性が云々、・・」言っているのか知らないが、本当にそうなら3回もモデルチェンジすると車は16式機動戦闘車のようになっているかもしれない、‥(^。^)y-.。o○。
Posted at 2021/07/12 13:25:55 | |
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自動車 | 日記