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5000ＱＶのエンジンもいよいよ後半戦。
バルブクリアランス調整は数枚おいしいシムが足りずシム待ちですがその間に水圧検査を掛けます。
車によっては一度熱が入ってからまし締め指定があったりもしますのでどうせななので温水をまわして点検＆まし締めまでやってしまいます。

昔は軽自動車のアッパーホースにアダプターを作ってテストするエンジンとつないで数時間エンジンを掛けてＬＬＣを循環させてましたが、今はタンクを作ってカセットコンロで沸かして循環させてます。ＤＩＮＯ246はガス１本で十分温まりましたが、放熱性のよいアルミの塊Ｖ12は２本使わないとサーモが開く温度まで加熱できません。

温間で１．２キロで加圧して外から細かくチェック、内視鏡でプラグ穴から確認このとき駄目だと温間なら内視鏡が曇るのですぐわかります、下からスリーブ周りも確認、現状すべてＯＫ

加圧したまま帰って明日冷えた状態でもう一度確認してヘッドボルトのトルクチェックをしたらオイルパンと合体です。オイルパンといっても駆動系の一部でも有るので抜群に重くでかいのでオイルパンをつけるといううよりは置いてあるオイルパンにエンジンを載せるといった作業になります。

ふ～左右ヘッド終了

　ＳＳＴの形状の都合でエンジンの左右を行ったりきたりしながらいっぱい締めるので結構くたびれます。

5000ＱＶはかさ上げのデッキを使っているのでゴムひも（つながっていないほんとにひも）シールを組み込んで液体パッキン塗ったり、ヘッドのオイルラインのパイプを組み込んだり、と手際よくやらないと締め付ける前にシールが乾いてしまいます。なのにヘッドを載せてもボルトはかむホルダーのうら面なので上から直視できずワッシャー＆ナットは横の隙間からちまちまと締めるしかないので段取りが重要になってきます。


エンジンは静かな夜組むのがいいな～

カウンタックの5000ｓから5000ｑｖになるときに変更された部分でクランクキャップの２、4、6番がＭ８＆Ｍ１２の４本止めからさらに追加でＭ10でブロックサイドと固定され剛性を確保しています。

さらに今までオイルパン側に１枚あるバッフルプレートにさらに　凝ったつくりのバッフルプレートがブロック側に追加されてます。もう少しクランクウェブにオイルカッターを近付けた設計にしたいところですがロードカーなのでぎりぎりまで攻めきれないのはしょうがないですかね。

ただいただけないのは、この部品ものすごくバリや溶接のスパッタが多いことでエンジン内部の部品としては、とても見無かったことにはできないレベルでした。

スリーブ組み付けたら。内径をＸ-Ｙ方向で深さ３段階で測定してピストンの入れる場所を決めます。
リングも適当に振り分けた後測定して合口の隙間を加工しなくてもよい組み合わせを探します、それでも２本ほど軽く削りましたが。

事前の測定と差は無いので圧入による変形はないのですが、もともと縦より横方向が全般に広い。
ヘッドを載せたときに真円に近づく設計と期待しながら～
横方向のつばが無いから剛性不足で加工後広がったような気もしなくはないですが、問題ないレベルのクリアランスは全気筒キープしてるのでＯＫとします。

今回ピストンスカート部には初期なじみを期待してモリブデンコートを行いました。

今日は、問題おきず無事クランク組み付け完了