
朱塗りの山門を背に。逆光に透ける青もみじの透明感が、初夏の訪れを予感させます。
この日は写真教室の撮影実習で京都の
「三室戸寺」に行ってきました。
ここには過去何度か訪れていますが、紫陽花の時期や紅葉の時期だったと思います。ここはあじさい寺で有名ですが、つつじは約20,000本、紫陽花が10,000株なので、実はメインはつつじなのかも知れません。
前半の10枚は実習前に一人で早く来て撮ったもので、後半の10枚は先生のレクチャーを受けながら撮影したものです。
先生からのアドバイスはこんな感じでした。
・天気が下り坂なので緑と青空は早いうちに撮るように。
・新緑とつつじが今日の撮影テーマです。
・杉木立の向こうにあるつつじを絞ったりぼかしたりしてみる。
・手前につつじを大きくして背景に小さいつつじにして遠近感を出してみる。
・くるめつつじはほぼ終わっているようです。
・新緑とつつじを生かして両方を撮ってみる。
・三脚がありませんので撮影位置を色々変えて撮ってみる。
・天気がいいのでパソコンでシャドウを起こすことが多いと思います。
・コントラストを下げたりするといいと思います。
・花びらが日光で白くなるのでPLフイルターも効果的です。
・何より大事なことは本堂に上がってお参りをすることです。
・広角も望遠も使えますので、色々変えて撮影してみる。
・ホワイトバランスは太陽光で十分だと思います。
・絞り値を変えて複数撮ることも忘れないように。
・手持ち撮影ですがISO感度は400~1600で十分です。
2. 斜面を埋め尽くすツツジの群生。手前の木立をフレームに、圧倒的なボリュームを切り取って。
3. 赤い野点傘の存在感。前ボケとして大胆に配することで、和の風情がより一層際立ちます。
4. 柔らかな光を浴びる若葉。背景の大きな丸ボケが、春の穏やかな空気感を作ってくれました。
5. 青もみじの隙間から望む本堂の甍(いらか)。重厚な瓦の質感と瑞々しい緑の対比。
6. 賓頭盧尊者(びんずるそんじゃ)の静かな眼差し。暗がりに浮かび上がる木肌の階調が印象的です。
7. ピンクのグラデーション。透過光で輝く花びらの質感を、絞り開放の描写で優しく。
8. 白いツツジの清廉。遠くに見える山門の朱色が、主役の白をより引き立てています。
9. 幾重にも重なる花の波。背景のボケ味に溶け込むピンクの色彩が、夢の中のような世界観に。
10. 陽光を透かすツツジ。玉ボケを背景に纏わせ、一輪一輪の生命力を丁寧に写し止めました。
11. 山門へと続く光の回廊。見上げる構図の中に、新緑の力強さと古刹の歴史が同居しています。
12. 木漏れ日に輝く青もみじ。光の粒を散りばめたような背景が、主役をより鮮明に。
13. 本堂の意匠。歴史を刻んだ木材の質感と、現代に咲く花の対比。
14. 繊細な蕊(しべ)のディテール。マクロ的な視点で捉えることで、花の表情がより深く伝わります
15. 視界を埋め尽くすツツジの圧倒的なボリューム感。異なる色彩が混じり合う斜面を、広がりを感じるアングルで。結果としてセレクトした中で唯一の標準ズームで撮った一枚。
16. 主題となる手前の花にピントを合わせつつ、背景を同系色のピンクで埋め尽くすことで、2万株とも言われるツツジの圧倒的な密度感と、包み込まれるような柔らかさを表現しました。
17. 大胆な前ボケと後ボケのなかに、今まさに開こうとする蕾を配置しました。光を透かした花弁の瑞々しさを強調し、満開の華やかさとは対照的な「静かな生命力」に焦点を当てています。
18. 背景に白ツツジを配することで、ピンク色の蕾の輪郭を鮮やかに浮かび上がらせました。主役と脇役の色味を明確に分けることで、視線を迷わせず、凛とした佇まいを強調しています。
19. 左右に配したボケの「額縁」効果を使い、奥にある花の塊を覗き込むような構図にしました。画面に奥行きが生まれ、まるでツツジの迷宮に迷い込んだかのような臨場感を狙っています。
20. 華やかなツツジの絨毯のなかに、あえて無機質な樹木の幹を垂直に配置しました。柔らかな花の色彩と、硬く力強い幹の質感を対比させることで、庭園としての構造美と歴史の深さを表現しています。
今回の三室戸寺での撮影教室は、まさに「花の寺」の真髄に触れる時間となりました。
2万株とも言われるツツジが斜面を埋め尽くす様は圧巻の一言ですが、それを単なる風景として撮るのではなく、先生のご指導のもと、一振りの光や前ボケ、そして背景との対比を意識することで、自分なりに「春の息吹」を表現できたように感じます。
特に後半、ツツジの群生の中に身を置き、レンズを通して色彩の波と対峙していると、時が経つのも忘れてシャッターを切っていました。写真それぞれに、その瞬間の空気感を閉じ込めることができたのではないかと思います。
気がつけば、青もみじの緑も日ごとに深まり、季節はもう初夏へと歩みを進めています。
病を経て、こうして再びカメラを手に、素晴らしい景色と向き合える喜び。
その実感を噛み締めながら、これからも「今の光」を丁寧に写し続けていきたい。
三室戸寺のツツジに、生きる力をもらった一日でした。
最後までご覧いただき有難うございます!☺️
撮影機材
カメラ:EOS R6 Mark II
EOS R
レンズ:RF24-105mm F4L IS USM
EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USM
フイルター:Marumi EXUS MarkII C-PL x2
Marumi White Powder Mist 1/4
Kenko Black Mist No.1