
*個人的な感想です。感じ方には個人差があります*
BE5CレガシィB4からBP5Dレガシィに乗り換えてはや5年。
次のモデルのBMBRレガシィもC型となり発売から3年目、その熟成具合も進んでいるようです。
今回試乗したのはレガシィB42.5GTのAT、Lパッケージで残念ながらC型ではなくB型モデル。2日間で約150㎞程度試乗してきましたのでちょっと長めのインプレです。
(写真は大阪の堺港の岸壁で休憩するレガシィです。)
●市街地から郊外では★★★
まずは一般道から幹線道路、60㎞/h制限の道だと17インチタイヤだからか乗り心地がいいです。川沿いの土手のうねって荒れた道を走ってみましたが路面にハンドルをとられることもなく神経を使わないで走れます。BPのノーマル足だと狭い道幅での車同士のすれ違いなどが苦手だったのが違いますね~。途中ジャンピングスポットが2か所あるのですが着地も乱れず、フルバンプもしてない感じです。荒れた道での扱いやすさは特筆すべき点ですね。
●卓越したワインディング性能★★★
次に箕面の山のワインディングも軽く流してみました。以前BRレガシィ(A型)を試乗した際はリヤからブレークしかけてVDCが作動するイメージを持っていたのですが、今回のB4はリヤがさらに粘ります。むしろフロントにしっかり荷重をのせていないとアンダーステアが出る傾向です。フロント足はかなり柔らか目でノーズダイブも大きいので姿勢の変化はつくりやすいですが、ちょっとリズムはゆっくり目ですね。しかしビルシュタインではない標準足でこれほどコーナリング限界が高いとは思いませんでした。BPBLがプッシュアンダーから、最終的にはずるずるリヤが滑りだすのに比べてどこまででも粘る感じです。次元というか時代の差を感じます。
●パドルシフトはマニュアルを超えた?★★
峠でパドルシフトを操作して気付いたのですが、1速にでもシフトダウンするのですね。箕面山は低速コーナーが多いので、高回転をキープしようとするともっぱら1速で回してました。2速からだと「ピーピー」鳴ってシフトダウンしないことが多いですが、ちょっと軽くブレーキを踏んでからシフトダウンすると、1速に入りやすいような気がしました。シフトショックも少なめなのでATでもシフトチェンジが楽しいですね。ただブリッピングもしてくれるのですが、そのアクセル加減はやはり機械任せなのと、ギア比が離れているのでまだまだ6MTのほうが運転しやすいですね。
●スバルの最近の傾向★
試乗を通じて全般的に感じたことなのですが、BMレガシィの足はあの「STIパフォーマンスパッケージ」と共通な味付けを感じます。直進時は穏やかでそこから操舵すると急激にヨーが発生し、スパッと切れる感じになるという点です。ただそこから逆方向に切りなおしたり、切り足したりすると、反動でおつりをもらってしまうのも同じです。乗り心地との両立を目指しているのでしょうけど、横方向の剛性はもう少し上げたほうがタイトなワインディングではよりセーフティですね。
●高速道路では★★
次は高速道路です。料金所からの加速の速さにビックリです。また加速している際の直進性もBPBLの頃より上がった気がします。ロングホイールベースなのも効いているのでしょうね。しかし17インチでもPOTENZA050は道路の継ぎ目をかなり拾います。パドルシフトは高速での車間キープに便利ですね。でもDレンジだとすぐ5速まで上がってしまうから、車が多い時はMTモードのほうが私には楽に感じました。
●困った点も・・・★
Lパッケージというソフト気味な足であるからかもしれませんが、アクセルを開けていると直進性には何ら問題はないのに、アクセルパーシャル状態からオフの状態で高速巡航走行していると左右方向への非常に弱いヨーが連続して発生してしまうことに気付きました。アクセルオンではリヤ荷重になるからか問題ないのですが、アクセル開度が少ない状態だと常に右の次は左、左の次は右とフラフラし、修正舵を当て続けなければならないのです。先ほど直進時は穏やかと書いたそのステアリング特性も、電動ステアリングは中央付近の微少舵角でのステア操作が意図的に重くしているかのような味付けなので、ここでは細かい修正を受け付けてくれないというデメリットになってしまっています。
これは試乗車個体のアライメントの問題もあるかもしれませんが、重いボディに柔らかいスプリングを組み合わせているのとダンパーの減衰力が不足していることが原因でしょうね。凸凹が多い市街地では直進性がいいと感じましたが、高速道路ではまだまだコーナリング好きなBPBLの性格を継承しているようです。
●ブレーキ性能は★★
ブレーキもある速度以上までは非常によく効くのですが、それを超えると急に利きが悪く感じるようになります。まず普通では不満の出ないレベルですけどね。効き始めるポイントは早いのですがそこからのストロークが大きいです。もう少しかっちり感があるとコントロールしやすいでしょうね。
●まとめ、総括★★
高速直進性については厳しいことも書きましたが、BPBLに比べ神経を使わず走れるのがいいですね。酷評した電動ステアリングも細かい操舵をせずエイヤッ!と切る方にとってはかなり反応やレスポンスがいいと感じるはずです。
BMBRレガシィ、かなり全般的にグレードアップをして魅力的な車です。が、私がもし乗り換えるとしたら、まだブレーキ、サスペンションには手を加える前提になると思います。Sパッケージがそれに見合う車かどうかはまた別の機会にに試乗できれば確かめたいところです。また新しく出たC型以降でこれから改善、進化していってもらいたいものです。
Posted at 2011/06/29 00:48:27 | |
トラックバック(0) |
インプレ | 日記