汗ばむほどの陽気の中、京都府にある宇治のまちを訪れました。
藤の花が終わって蓮がまだ咲かないこの時期なら少しは空いているかなぁ?っと向かいますと、高速道路もガラガラで駐車場もかなり余裕がありました。ラッキーです♪
平等院は創建当時の姿に復元されたということで瓦の葺き替え、柱の塗り替え、屋根上の鳳凰に金箔が施され、鮮やかな平安カラーは奈良の大極殿の色合いに似ています。
平等院 鳳凰堂 posted by
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古い木の肌の姿も侘び寂びがあってよかったですが、近年は創建当時の色、内部も創建当時の極彩色にするのがオリジナル化の流れになってますね。
平等院 鳳凰堂 posted by
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平等院 鳳凰堂 posted by
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宇治にあって唯一戦禍を免れた鳳凰堂。池を空か雲に見立てると天上界にある極楽浄土の御殿のようです。
平等院の参道から紫式部の像の前を経て
宇治橋を渡ります。この橋は日本でも最も古い歴史があります。
宇治橋 紫式部像 posted by
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そして宇治といえば『お茶』!宇治橋のたもとにある
茶店へ訪れました。
宇治茶の老舗・通圓 posted by
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バイクでツーリングをしていた昔からこちらのお店は知っていて、随筆や紀行文、そして歴史小説などにもよく出てきてた気がして、一度訪れてみたいと思っていたのです。
写真の左上の像は一休さんが彫られたものと書かれています。写真を撮らせていただく許可を申し出ましたら、ご主人らしき方がお忙しい中色んなお話を聞かせてくださいました。
宇治茶の老舗・通圓 posted by
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こちらのお店の初代の「通圓さん」は平家全盛の時代源氏に仕えていてこの宇治の地で敗戦します。その後この地で代々この宇治橋を守り旅人に茶を振る舞ううちに茶店を営むようになったそうです。この話はお芝居の中で能の「頼政」という話をパロディ化した狂言の「通円」という話にも出てくるそうで、一度見てみたいものです。上の像は「通圓」の狂言の像を一休禅師が彫って7代目当主に贈ったものなのです。そして「茶化す」という言葉はこの話から来たと言われているそうです。
また吉川英治の「宮本武蔵」にもこのお店は登場します。物語の「お通」という架空の人物で武蔵の恋が描かれているのはもしかするとこちらのお店の名前に由来しているかもしれないとか・・・。
こちらの建物の周りも整備され、建物の前面もガラス張りになっていますが、建物自体は江戸時代のもので瓦の一部に伏見城の瓦が使われているそうです。
昔はお茶を挽くのは石臼でしたので一生懸命挽いても100gぐらいずつしかできないため、多くの人が働いていたそうです。この付近の芸者や遊女は暇な時はお茶を挽いて小遣い稼ぎ?をしていたそうで、これが暇なことを指す「お茶をひく」の由来になったそうです。
とっても素敵なお話を聞かせていただいたので最後にお店でご主人と一緒に写真に写ってもらいました。帰り道にスマホでお店の
webを拝見すると、何と平安末期から850余年代々続く
「通圓」の23代目当主の方でした。“一期一会”のおもてなしに感謝です。ホントは写真をここに載せたいのですが私も写っているので・・・(^_^;)
この後は
黄檗宗大本山萬福寺を訪れました。
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黄檗宗(おうばくしゅう)は現代では耳慣れないですが、江戸時代に中国から入ってきた臨済宗の高僧「隠元」の開いた禅宗の宗派です。
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江戸時代の当時、中国は明の時代。中国の仏教の新しいトレンドは日本でも注目の的だったようで、隠元さんが来日した際は将軍徳川家綱を始め諸国の大名がこぞって帰依したり寺院を建てたりしました。私の住んでいるまちの大名家も当時このブームにハマってしまい、藩主の座をさっさと子に譲って何と住職になってしまったというエピソードがあります。詳しくは
別ブログに色々書いています。
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隠元さんは当初3年で帰国するはずが、日本の人々に帰ってほしくないと望まれ、将軍からはこの地に寺領をもらい総本山をつくりこの地で骨を埋めることになります。
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日本に入ってきてまだ360年ということで建物などに中国風の要素が多く見受けられ、また華僑の方のお墓などもあるようです。
隠元さんが伝えたもので馴染みがあるのは「いんげん豆」。これは隠元さんが日本に持ち込んだことがその由来です。
初夏の爽やかな陽気でドライブや歴史散策も充実した1日になりました。
宇治のまち、いいところです。また訪れたいと思います♪(^^)
Posted at 2014/05/19 01:13:23 | |
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