
現在、ボイジャーは2030年まで稼働し続けることを目標にしていて継続的な電力管理の取り組みの一環として、NASAのエンジニアは、飛行の維持に不可欠ではないヒーターなどの一部システムの電源を落としているそうです。
それでも、ボイジャーはいずれ、地球との通信能力を失ってしまう可能性が高い。しかし、NASAが観測機器を停止してボイジャーのミッションを終了させた後も、双子の探査機は天の川銀河の星間空間を漂い続ける事になるのだろう。
NASAによると、今から約300年後の、地球時間で言う所の2324年にボイジャー1号は、冥王星の軌道のはるか彼方にある何十億もの凍結した彗星が集まっている帯「オールトの雲(Oort Cloud)」に入るはずだという。その終わりに達するにはさらに3万年かかるそうですから・・・、それは西暦32324年の事になるはずです。
↓ オールトの雲と呼ばれる太陽系の外側まで続く凍った彗星の沢山描かれた図の中心付近に青い点が二つ描いてあり、中心側には我々の「太陽」がありますが、ボイジャーが到達した距離は、その二つの青い点程の距離です。(光速の10万分の5と言う速さですから宇宙を移動する速度にしては非常に遅い速度しか出ていないという事ですね・・・、(尤も現在の技術でも、速度はさほど変わり映えはしない筈ですから・・・、人類が本格的に宇宙を旅する為には非常に大きなブレイクスルーが必要です。)
下の画像は直径104万光年と言われている天の川銀河とその中の太陽系の在る辺りを示しています。小さな赤い楕円の中心に太陽がありますが、この楕円に見える円の大きさにも遠く及ばない距離がボイジャー2号が今後29万年後に到達するであろうシリウスの有る距離なのです。(1光年=光の速度で1年間移動した時の距離、つまり平たく言えば光は1秒間で30万km進むから、1年=365日×1日の秒数86,400秒=31,536,000秒であり、1光年は30万㎞×31,536,000秒となって9,460,800,000,000kmですから、約9兆4600億kmとなり、つまり天の川銀河の直径は、その1,040,000倍の大きさと言う事ですから
「約98.4京km」という事です。)
シリウスの地球からの距離は8.6光年です。(この小さな赤い楕円を実際の縮尺に合わせて半径8.6光年であるとする場合は、その1万分の1の大きさで赤い楕円を描けば、この画像の天の川銀河の大きさとほぼ同一の縮尺となりますが、29万年後にボイジャー2号が到達できる距離を実際の縮尺を用いた半径にして円を描く場合は殆ど見えない程の点として表現されることになるのです。)
因みに人類が電波を出せるようになってから120年程なので、人類の出した電波が届いている範囲は半径120光年の球状の空間となるので、この小さな赤い円よりもずっと小さく、この画像の天の川銀河の直径の1/8600程度の範囲ですから、他の高度な文明を持つ知的生命体が、地球人が発射した電波に気付づく可能性も限りなく低いのです。余談ですが、現在のボイジャーの機体温度はどのくらいか?AIに質問しましたが「NASAからその件の発表が無いために解りません」という事でした・・・、しかし考えて見るのですが太陽からの距離も200億km以上離れていることもあって、殆ど絶対零度付近になっていると考えられる為、ボイジャーが地球に電波信号を出すなどの動作の為にはある程度温度が必要だと考えられるので、ボイジャーの積んでいる原子炉がそれを担っているとも思えます。)
果たして人類はボイジャー2号がシリウス付近に到達する29万年後も今の文明を存続させ続けていられるでしょうか?・・・私は99%以上の確率で無理ではないかと考えています・・・。
プーチンを見ればその訳は簡単に理解できますね・・・、未だ「あれ」ですからね。
Posted at 2024/04/25 19:02:47 | |
トラックバック(0) |
宇宙 | 日記