負担軽減策としての軽攻撃機
アメリカ空軍が導入を考えている軽攻撃機とは、敵が強力な対空兵器などを配備していないような脅威度の低い地域で活動し、地上にいる武装勢力などを攻撃するための安価な航空機のことです。従来こうした任務はA-10などが担当していましたが、度重なる任務の実施は機体や整備チームにとって大きな負担となっています。こうした負担を軽減するための新たな選択肢として、この軽攻撃機が注目されているのです。
現在アメリカ空軍ではこの軽攻撃機が本当に有用な存在なのかを確かめるための試験を実施中で、試験第1段階には、ブラジルのエンブラエル社が開発したA-29、アメリカのL3とエアトラクター社が開発したAT-802L、アメリカのテキストロン社が開発したAT-6、同じくテキストロン社が開発した「スコーピオン」という4機種が参加しましたが、試験第2段階に進めたのはこのうちA-29とAT-6のみでした。
この2機はいずれもノーズ部分に装備したプロペラによって飛行し、さながら第二次世界大戦機を彷彿とさせる見た目ですが、もちろんレシプロエンジン機ということはなく、いずれもターボプロップ機です。A-29は最高速度時速590km、機体にはロケット弾や誘導爆弾などさまざまな兵器を搭載できます。一方のAT-6は最高時速約585km、機体には誘導ロケット弾をはじめとした多彩な兵器を搭載できます。
軽攻撃機選定の背景
そもそも、なぜアメリカ空軍は軽攻撃機を導入しようと考えたのでしょうか。現在アメリカ空軍では、アフガニスタンなどでの武装組織に対する攻撃にF-16などの戦闘機やA-10といった攻撃機を投入、将来的には、これらの航空機はステルス戦闘機であるF-35によって更新される予定となっています。しかし武装も貧弱なこうした武装組織に対して、F-16や、ましてやF-35を投入するのは非常に非効率的です。
例えるならば、ろうそくの火を消すために消火器を使うようなイメージです。さらに、近年中国やロシアといった国々からの軍事的脅威が強まるなかで、アメリカ空軍の保有する先進的で高性能な戦闘機を従来のような対テロ戦争に割く余裕がなくなってきています。こうした理由から、アメリカ空軍は脅威度の低い地域で活動できる安価な軽攻撃機を配備し、これまで同様の任務に従事してきた戦闘機などをこの役割から解放することで、現在必要とされている本来の任務、国家対国家の戦争を想定したような訓練などに復帰させようと考えたのです。
米国は以前からこうした攻撃機の採用について左右に振れまくっているが、軽攻撃機ならA-1スカイレーダー、P82ツインムスタング、P47サンダーボルド、P38ライトニングなど日独の地上軍をなで斬りにした戦闘攻撃機を持っているじゃないか。この際だからどれか再生産でもしたらどうか。A-1スカイレーダーかツインムスタングなんかいいんじゃないか、・・(^。^)y-.。o○。
Posted at 2018/05/19 12:14:48 | |
トラックバック(0) |
軍事 | 日記