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OX3832のブログ一覧

2020年01月31日 イイね!

CR-Xと言えば・・・

CR-Xと言えば・・・とあるところで見つけた写真を基に自動車博物館に関して調べ物をしていたら,気になる情報(サーキット関係ではないです)を見つけたので,この目で確認しようと思い,名古屋へ行ってきました.

訪れた先は「トヨタ博物館」.過去にも1回来た事があるのですが,あれは確か愛知万博(愛・地球博)が開催されていた時期なので,もう15年近く前の話.当時はナゴヤドーム近郊の施設に1ヵ月以上軟禁されて・・・違う違う.そっちの話じゃない.ええっと,何の話だっけ? ああ,そうそう,「トヨタ博物館」の話.

当時は軟禁された場所から抜け出し,リニモに乗って見に行ったけど,クラシックカー中心だったなぁ~くらいの記憶しかありません.

さて,その「トヨタ博物館」.記憶の通りクラシックカーだらけ.Bugatti Type 35Bとか,Porsche 356 Coupeとか,Messerschmitt KR200とか,BMW Isettaとか,心動かされるクルマもいくつかありますが,そんなに大きな感動はやっぱりないなぁ~と思いつつ,次に登場したクルマが・・・,



Mercedes-Benz 300SL Coupe.さすがにこのクラスになると,じっくり見たくなります.いつものようにアレコレ細部を見ていると,「おやっ? バックミラーの位置が・・・」,



へぇ~.このクルマ,バックミラーがインパネの上に直置きなんですね.後方からも覗き込んでみましたが,確かにミラーがちゃんと見える.「やっぱ,実物を見ないと気づかない事ってあるなぁ~」なんて思いつつ,「じゃあ,サイドミラーはどうなんだろう?」と思って回り込んだら,「アレッ? 見当たらない・・・」(上側の写真参照).「ドアに付いているのかな?」と思って背伸びして見てみましたが,やっぱり見当たらない.「この時代ってナイもの??」と思って,スマホで調べてみたら,



本国のメルセデス・ベンツミュージアムに展示されているモノには,ちゃんとミラーがある・・・.何でトヨタ博物館に展示されているものにはないんでしょ? まぁ,考えても分からないので次へ.




Ferrari 512BB.このくらいの年代で,ようやく私は生まれてますね(笑).



「存在感のあるタイヤだなぁ~」と覗き込んで見ると,サイズは「225/70R15」.70扁平! 「EF8には入んないなぁ~」なんて思いつつ,そういえばサイズが大幅拡大されたRE-71RSだったらあるのかな?と思って調べたら,やっぱりありませんでした(笑).ヒストリックカー用の「ADVAN HF Type D」にもなく,「G.T. SPECIAL CLASSIC Y350」なら80扁平がありますけど,165幅で細過ぎですね.


そんな,どうでも良い事を考えつつ,いよいよ本命の部屋へ.



「クルマ文化資料室」.2019年4月オープンなので,前回来た時にはなかった部屋です.
早速入って,最初に目にしたモノが・・・,



レオナルド・ダ・ヴィンチの自走車模型.クルマの起源は18世紀のはずなので「そこからだろう」と思っていたら,まさかの15世紀の話.こんなモノが存在するとは不勉強でした.

いきなり度肝を抜かれ,そのまま展示物に目を向けると,いやはや凄い・・・.




各国・各車のオーナメントの展示とか,マニアックなものがどんどん出てきます.




クルマに関する切手のコレクション.アイルトン・セナやミカ・ハッキネンのモノは雑誌で見た記憶がありますが,「ルイス・ハミルトンは,なぜにギニアビサウ?」と思って調べたら,ギニアビサウはF1に限らず,色んなスポーツで切手を発行しているんですね.




クルマの"文化"なので,ミニ四駆やゲームなんかも展示されてます("たまごっち"もあったのには笑いましたが).ただ,急追集めたからなのか? 展示を考えた人にあまり知識がないのか? よく分かりませんが,ラインナップには多少疑問がありますけどね(苦笑).
(なぜにセイバー2台に対してバーニング・サン? GT1~6まであって,何で"7"がリッジレーサー?)


そして,一番見たかったのがコレ(↓).



ミニチュアカーを使ってクルマの歴史を語るタイムライン.この展示の仕方は時折見かけますけど,さすがに800台近いものを一同に会した代物は見た事がありません.いやはや壮観ですね!



さてさて,「EF8はあるかなぁ~?」と80年代を見てみると,



ああ,残念.EFはEFでもシビックの方だ.じゃあ,ASだったらあるかな~?と思って前の方を見てみましたが,ナシ! 「そうか・・・.CR-Xは文化の1つとして扱われないクルマか・・・」と思って,そのまま90年代に進むと,



なんと,デルソルはある!



しかも,"CR-Xデルソル"ではなく,"CR-X"として扱われてる(笑).
そうですか.トヨタさんにとってCR-Xと言えば"デルソル"ですか.

確かにトランストップはエポックメイキングな技術なので,技術的な観点から言えば,このクルマの方が文化かもしれませんけど,「クルマのスタイルの変化を示すタイムライン」と謳うなら,特徴的なコーダ・トロンカのスタイルを持つ,バラードやサイバーの方も取り上げて欲しかったなぁ~と思いました.
Posted at 2020/02/01 12:11:15 | コメント(4) | トラックバック(0) | 博物館・イベント見学 | 日記
2020年01月19日 イイね!

フロント荷重を読み解く

フロント荷重を読み解くオレさまFD2のお弟子さんに「TC1000のアドバイスを!」と呼び出されたので,筑波サーキットに行って来ました.

昨年最後の走行だった日光で41秒台にギリ入れたお弟子さん,その後,年明けのスポーツ走行にも行って更にタイムを縮め,41.5秒まできたとの事.現状のおおまかな目安としては,日光+0.5秒=TC1000なので,42秒フラットくらいは狙えそうです.

ちなみに,彼自身は筑波サーキットのライセンスを取得してからTC1000のファミリー走行を走った事がなく,実に2年振りの走行(前回は走行会)だそうで,その辺りを考慮すると42秒台前半に入れば御の字かなぁ~?と思っていました.

そんなお弟子さんのFD2が履くタイヤは「ATR-K SPORT」の265/35R18.



ZⅢに匹敵するグリップ力と言われますが,摩耗の方はZⅢの3倍(2回で終了)との事.ただ,価格が非常に魅力的なのでポイ捨て前提で使うなら良いのかもしれませんね.


さて,1本目.



まずは外から,お弟子さんの走りを確認します.見ていて気になったのが以下の4点.

①1ヘアで止まりきれてない
全ての周回で狙ったかのようにエイペックスにつけてない.インがガラ空き.縁石にかすりもしない.「ブレーキングに失敗したのか?(突っ込み過ぎか?)」と思って暫く見ていましたが,どうも違う.インに寄せたくても寄せられないような動き.何かが根本的に間違っている.

②インフィールドの立ち上がりで外に膨らみ過ぎ
立ち上がりのクルマの向きが悪い.インフィールド後半(12Rの方)で曲がらず,アクセルを戻してステアリングを切り足しているような動き.あれじゃバックストレッチが伸びない.インフィールドは「イン!イン!イン!だ」と走行前に教えたが,実践出来ているのか・・・?

③洗濯板で急減速し過ぎ
同じ枠で走っているFD2に後ろにつかれた時,洗濯板手前のブレーキングで急激に車間が詰まっている.ブレーキが強過ぎか?

④最終コーナーで幅を使い切れていない
立ち上がりでコースの幅が余ってる.タイヤも鳴ってないし,これはアクセルを踏み切れていないな・・・.

こんな感じで周回が続き,この日は台数が多くてクリアを取るのが大変そうでしたが,徐々に台数が減っていった,最終ラップでセッションベストの42.600をマークしていました.




パドックに戻ってきたところで,早速GPSロガーのデータを吸い上げて分析.

比較対象をEF8にすると重量差があり過ぎて参考にならないため,車格の近いSE3P(ボンバー赤8さん)のデータを使わせてもらいました(赤:SE3P 青:FD2).



1コーナー
ブレーキングポイントが少し手前だが,SE3PのタイヤはRE-05Dだし,ATR-Kならこんなモンなのかも.問題なし!

2コーナー
幅が使い切れていない.アウト側が余ってる.多分踏み切れていない.

1ヘア
やっぱり行き過ぎ.ブレーキングで止まり切れていない.エイペックス(クリップ)につけていない(SE3Pも外から回り込む「レの字コーナリング」を意識しているのでエイペックスについてない).外から回り込んで立ち上がりを重視するなら,進入でイン側に寄って行ってはダメ.距離的に損している.

インフィールド
FRのSE3Pと同じライン取りが出来ているなら,「イン!イン!イン!」は実践出来ている.確かにこんな事(↓)やっているので,



進入速度とラインは間違ってない.となると,問題は2つ目の縁石(12Rの方)に乗れていない点.1個目を抜けた後,アクセルを踏んでいる可能性がありそう.

洗濯板手前
ちょっとブレーキが早い気もするが,比較対象がRE-05Dだし,そんなに悪くない.ブレーキングで追いつかれるような印象は他に原因がありそう.

最終の複合
ライン取りは悪くない.ただ,最終コーナーはコース幅を使い切れていない.縁石にも乗れてないし,アクセルの踏みが甘い.


・・・といったところを頭に入れつつ,お弟子さんにインタビュー.

 私   :最終コーナーが踏み切れてないです.タイヤ鳴ってます?
 弟子 :いや,鳴ってない.
 私   :コース幅がかなり余ってます.余裕あるのでタイヤが鳴るまでアクセル踏んで下さい.
 弟子 :でも,アンダー出て怖い・・・.
 私   :だったら,タイヤが鳴った瞬間にアクセル戻して良いです.
 私   :タイヤが鳴るまではアクセルを踏み続ける.もっとアンダー出してOKです.
 弟子 :分かった.

 私   :インフィールドは曲がります?
 弟子 :2個目で曲がらない.
 私   :1個目を抜けた後,アクセル踏んでません?
 弟子 :ちょっと踏んでるかも・・・.
 私   :それ,我慢して下さい.「2個目の縁石を踏める!」と思うまでアクセル禁止で.
 弟子 :それだと遅いように感じる.
 私   :遅いと感じるくらいでちょうど良いです.
 私   :縁石を踏む事.とにかく最短距離で駆け抜ける事が重要です.
 弟子 :分かった.

 私   :1ヘアでアンダー出てますけど,止まれてます?
 弟子 :いや,全く止まらない.ABSが作動する.
 私   :エイペックスに寄せようとしてます?
 弟子 :している.
 私   :縁石踏めてます?
 弟子 :あ~,踏んでない.
 私   :もっとブレーキを強く踏んで止める事は出来ます?
 弟子 :いや,無理.踏んだ瞬間にABSが作動するようなイメージだし.
 私   :了解.

以上の情報から判断すると,コーナリング中にフロント荷重がキープ出来ていない.
一方で,ABSが作動するくらいなので,ブレーキの踏力自体は問題ない.だとすると原因は1つしかない・・・.

 私   :今のタイヤの内圧はいくつですか?
 弟子 :フロント・リア共に250kPa.
 私   :バネレートは?
 弟子 :フロントが14キロ,リアが20キロ.
 私   :減衰は?
 弟子 :フロントが14段戻し,リアが6段戻し.

 私   :では,フロントの減衰を4段上げましょう(10段戻し).
 弟子 :えっ? 上げるの? 曲がんないのに?
 私   :リアの内圧も20kPaくらい上げたいところですが,1本目でスピンしてましたし,一先ずこのままで.
 弟子 :リアだけ上げるの? 危なくない?
 私   :FD2なら大丈夫だと思いますが,減衰の効果を見たいので,このままで.
 弟子 :本当に減衰上げて大丈夫なの~.

半信半疑のお弟子さんですが,多分これで大半の問題が解消するはず.本当は8段くらい上げたいところですが,それだとリアの内圧もセットでやらないとデメリットの方が大きくなるので,まずは4段くらいで.


そして2本目.いきなりですが結果から.



予想は見事的中.一気に0.6秒近く短縮して 42.106.
1本目の動画と比較してみると違いは一目瞭然ですね.動きが全く違います.

ロガーで1本目と2本目の比較をしてみましょう(青:1本目 緑:2本目).



上が車速,下がタイム差です(上に行くほど2本目の方が速い).今回はタイム差の方(下)で説明します.

1つ目の赤丸
1コーナーの進入です.ここで下に下がっている(1本目より遅れている)のが分かります.これの原因は1コーナーにいたスローダウンの車両です.エイペックスのところに車両がいたので,お弟子さんはその車両を避けるため,大回りして距離的に損しています.このロスが0.25秒ですから,スローダウンした車両がいなかったら,41秒台に入っていましたね.

2つ目の赤丸
1ヘアのブレーキングです.これが大幅にタイムを縮めた理由ですね.このコーナー1個で実に0.55秒も稼いでいます.如何に今まで間違ったセットアップで乗っていたか,よく分かりますね(苦笑).

3つ目の赤丸
インフィールドの立ち上がり.ここで0.1秒損していますね.やっぱりリアの内圧を上げたかったところだなぁ~.

4つ目の赤丸
最終がよく踏めるようになっていますね.0.35秒くらい稼げているでしょうか.


そして,走行終了後のお弟子さんのコメント.

 私   :どうですか?
 弟子 :1ヘアでちゃんと止まるようになった! 全然違う!
 私   :それでも,縁石乗れてないですけどね.
 弟子 :それは「レの字コーナリング」を意識しているので.
 私   :あ~.それ間違っていると思いますよ(※後述参照).他のコーナーはどうですか?
 弟子 :インフィールドも,最終コーナーも,さっきより曲がる!
 私   :う~ん.じゃあ,もうちょっとフロントの減衰は上げられたか・・・.
 弟子 :なんで!? どうして上げると曲がるの? 日光じゃ下げた方が良かったのに.
 私   :でしょうね.だから私,ホームコースをTC1000に変えましたし.
 弟子 :えっ? どういう事・・・??


お弟子さんのFD2の何が問題だったのか?というと,フロント荷重のキャパが足りていなかったんです.
つまり,フロント荷重の"掛け過ぎ"

1ヘアのブレーキング時に開始のタイミングは普通なのに,その後1ヘアの進入までにクルマを止める事が出来ない(ドライバーは「止まらないー」と感じる).結果,ブレーキは自然と強くなり,強くなったが故にABSが介入する.更にABSが介入しているのにターンインでエイペックスにつけないという事は,フロントタイヤの縦のグリップを使い切って,横に使える分が残ってない,という事.

これを解消するには,フロント荷重を弱めてやれば良い.手っ取り早いのはブレーキを緩く踏む事ですが,「止まらないー」と感じている人にそれは無理.それにSE3Pのブレーキングのタイミングと比べても突っ込み過ぎという訳ではないので,「これはブレーキではなく,足回りの問題だ」と判断しました.

そこで,タイヤの内圧・バネレートを確認して,極端に柔らかい仕様ではない事から,原因は減衰と判断.これを上げる事を提案しました.減衰を上げるとブレーキング時に荷重が掛かった際,縮む事に抵抗しようとするのでタイヤに荷重がかかり過ぎず,ブレーキがロックしないのでABSも介入しない.ABSが介入しないという事は単純に制動距離が縮まりますし,縦のグリップに余力がある(=横に使える)という事にもなるので,ターンイン時のハンドリングも良くなります(=自信をもって切り込める).

加えて,減衰を上げると,ダンパーは縮みづらくなりますが,伸びにくくもなります.つまり,一度かけたフロント荷重が抜けにくくなるという事です.これによってコーナーの立ち上がり(アクセルONのタイミング)でもフロント荷重が残っているので,より曲がるようになります.これがお弟子さんが「曲がるようになった!」と感じた理由だと思います.

更に車載を見ると,減衰を上げた事でステアリングレスポンスが良くなり,ステアリングを切ったら即反応が返ってくるので,全体的に舵角が減っているのが見て取れます.特に顕著なのがバックストレッチ後の左コーナー.ステアリングの切り始めからクルマが反応するまでのタイムラグが減っているのが,よく分かります.


このように,クルマが自分の操作に対してダイレクトに反応してくれるようになると,ドライバーは自信が出てくるもんで,例えば,こんな感じ(↓)で2秒以上も格上の相手を追いかけようとしたりする訳です(笑).



つまり,お弟子さんのスランプの原因は,ドライバーがビビっていたのではなく,ドライバーが自信をもって乗れないセッティングになっていた(クルマ側の問題だった)という事なのでしょう.フロント荷重の「掛け過ぎ」「足りな過ぎ」というのは,判断するのが非常に難しいです.履いているタイヤやダンパーの特性によっても違いますし,ドライバーの踏力によっても違います.そして一番厄介なのが「掛け過ぎ」でも「足りな過ぎ」でも結果が「アンダー」という点.操作の結果から判断出来ないんです.


私も以前同じ状況にハマり,「フロント荷重を作り出せないのは,自分の踏力が足りないせいだ」と思い込んで,足の筋力トレーニングをしたりもしました.でも,プロドライバーと比較した結果,踏力に差がない(=減速度が一緒)という事に気づき,ドライバーではなく,クルマ側の問題なのだと考えるようになりました.そこから,どうやったら荷重の「掛け過ぎ」を判断出来るか?をグランツーリスモ(GT6)を使って見極める練習をして,クルマの動きから読み解く方法(&対処方法)を見出しました.これが今回役に立ち,0.5秒以上という成果に繫がったのは素直に嬉しいです♪

今回は時間の都合上,残念ながら2本しか走る事が出来ませんでしたが,減衰を更に4段階上げた状態でもう1本走っておきたかったですね.そうすれば,もしかしたら41秒には入れられたかもしれません.

あと,車載を見て気づいたのですが,このクルマ,ブレーキングで前傾姿勢になった時はよく曲がりますね.FD2のホイールベースで,こんなにキレイにリアが流れるなんて思いませんでした.お弟子さんがフロント荷重を自由自在にコントロール出来るようになったら,私のタイムは抜かれちゃうかも(汗).ただ,反対に後傾姿勢の時は全然曲がりませんね.これじゃ,確かに日光で減衰を弱くしたくなるはずだ・・・.



以上,フロント荷重のお話でした.

今回は予想外に長くなってしまったので,そろそろ終わりにしたいと思いますが,最後に「レの字コーナリング」の話.

「コーナーのエイペックスに対して,外から回り込むようなアプローチを行い,ブレーキングは真っ直ぐ止めて,一気にステアリングを切って(舵角を大きくして)向きを変え,少しでもアクセル全開の区間を長くする事でタイムを稼ぐ」というものですが,私はコレ,有効なのは"最近のクルマだけ"だと思っています.

ここで言う"最近のクルマ"というのは,横滑り防止装置(ホンダならVSA:Vehicle Stability Assist)の介入が強いクルマの事.つまりは,86/BRZレースのように電子制御を完全に切れないクルマ達の事です.そもそも「レの字」にする理由は,ステアリングを切りながらブレーキを踏むと,電子制御が介入して強制的に失速させられるからであり,この失速(介入)を避けるために,なるべく真っ直ぐな状態でフルブレーキングを行い,そこからステアリングブレーキ(舵角による抵抗)に繋げて,フットブレーキを使わない「ブレーキ残し」を作り出す技だったはず.

であるならば,そもそも電子制御が介入しない車種で「レの字」を行なうメリットはほとんどない.むしろ距離的に損する分だけデメリットの方が目立つと思います.



例えば,今回お弟子さんの後ろについた,おだてのまつさん(↑)が「インを開け過ぎるから,刺したくなった(笑)」と仰っていたのもその証拠ではないかと思います.39倶楽部の人が違和感を覚えるという事は,やっぱりラインとして間違っているのだと私は思います.

コーナーの立ち上がりで,アクセル踏んだらオーバーが出るような後輪駆動車ならばともかく,アンダーにしかならないFFで「レの字」をやるメリットはほとんどないと思います.私もかつては「レの字コーナリング」をしていましたが,広場トレーニングで「それはベターだが,ベストではない」と指摘されてからは使っていません.
Posted at 2020/01/20 23:43:18 | コメント(0) | トラックバック(0) | 他車・他者研究 | 日記
2020年01月15日 イイね!

気づきの宝庫

気づきの宝庫仕事の疲労でブログを上げるペースが落ちてしまいましたが,東京オートサロン2020ネタのラストです.

ラストは,タイヤホイール以外に各ブースを覗いて気づいた点をいくつか挙げてみます.それにしても,興味を惹くクルマ・関心度の高いパーツが多いとはいえ,やっぱりオートサロンは色々見所があって面白いですね.場所が遠いのと,人が多いのには辟易する事もありますが,そこそこ値が張るチケットでも行く価値はあるなぁ~と思いました.


それでは行ってみましょう.まずはFRのNSX.



今シーズンからCLASS-1規定が正式に導入され,出走出来るのは「FRのみ」となりました.当初,「NSXに変えて他の車種(アコード)にするんじゃないか?」と噂されていましたが,蓋を開けてみればNSX続投となりました.



ドアの真ん中に出てくるエキゾーストがFRの証.ホンダは以前にもFRのNSXを作成していますが,果たして今回はどうなる事やら? ドライバーの方々は「それほど違いを感じない」とコメントされていましたが,MRとFRとでは前後バランスが全く違うはずですし,その辺りを上手く補って設計出来たのか? それとも,まだ限界まで追い込むところまで行ってないから違いが顔を出していないのか? 今後の行く末が興味深いです.



ちなみに,そのドアの下の空間は凄いですね.フロントタイヤ後端からリアタイヤ前端まで続いています.



また,個人的にはどうしてもガーニーフラップの有無に目が行きます(笑).このNSX-GTにはついてないですね・・・.



ちなみに,「GR Supra GT500」の方には薄いですが付いてました.現時点では,これらのクルマ達が最後にテストしたのは富士でしょうから,テストカーが複数台ない限り,富士仕様(ローダウンフォースパッケージ)のままのはず.その点でSupraのガーニーが薄いのは合点がいくのですが,NSXの方がついてないのは気になりますね.「ガーニーがなくてもバランスが取れている」という事なら良いですが,「ガーニー外さないといけない程,ストレートが遅い」とか,「コーナーで曲がらない」なんて事だと・・・.的外れな推測である事を祈ってます.


お次は,TCR仕様のFK8.



スーパー耐久のST-TCRクラスにもFK8は走っていますが,こちらはWTCRの方.色々と過激なので見所満載ですが,その中でも一番気になったのはココ(↓).



レーシングカーなのに,フェンダーとのクリアランスが大き過ぎないか・・・? ノーマル車両に近いスーパー耐久仕様であれば,まだ納得も出来るのですが,スプリントレース仕様でこれは不可解だな?と思っていたら,BoP(Balance of Performance)のせいなんですね.

FK8は最低地上高が80mmに制限されており,他の車両よりも10mm高い.ルノーの「Megane RS TCR」なんて60mmですから,20mm分の調整幅を持っているという事なのでしょうか?


そして,WRX STI NBR 2019.



ニュルブルクリンク24時間のSP3Tクラス車両.このクルマで注目していたのは,この部分(↓).



「鮫肌塗装」.車両表面処理をマッド塗装にして,意図的に凸凹な状態を作り出し,それによって空気の剥離による小さな渦の発生を低減.すなわち空気抵抗の低減を狙うといった代物.確かゴルフボールのディンブル(表面の凸凹)からヒントを得たとか.なるほど,よく見てみるとフェンダーのルーバー部分は特に表面が粗いですね・・・.

ただ,こういった事まで空力を気にするのに,



このディフューザーはどうなんでしょう?マフラーが大きく迫り出して,ディフューザーからの空気の排出を阻害しているような・・・.レイアウト上,しょうがなかったのかもしれませんが,これじゃバランスが悪いですし,右コーナーと左コーナーでダウンフォースの量が変化しないのかなぁ~?


最後にシミュレーター.



以前も見学したワンスマ澤圭太さんのシミュレータートレーニングの実演を再び見学.プロの走らせ方や注意しているポイントを間近で(しかも無料で!)見れるなんて,こんなにオイシイ機会はありません.30分以上食い入るように見てました.

見学していた時の題材は,富士スピードウェイ×86でしたが,セクター3での目線の置き方は大変参考になりました.やっぱり予想していたよりも目線を外(OUT側)に置く時間が長い.人間は見ている方に寄って行く修正があるので,手前からインに寄り過ぎないよう(私からすると,かな~り我慢して)目線を外に置かなければならないのが印象的でした.

あと,1コーナーのブレーキングの仕方.シミュレーターだとブレーキ開度が分かるので,シフトダウンと踏力の関係性が非常に興味深かったです.高いギヤだと踏力はほぼ100%で,そこからギヤを落す度に踏力も段階的に減らしていって,最終的に2速の時点では20%未満にしていました.踏力一定だとフロントに荷重が乗り過ぎるので「車速が落ちるのに合わせて踏力を抜く」というのは概念としては理解しているのですが,無段階でスムースに抜いていくのは難しく,どうすれば良いのか?と悩んでいたのですが,シフトダウンに合わせて段階的に抜くのであれば,タイミングも掴み易いですし,エンブレとの併用で踏力も抜き易いので,これは大変参考になりました.

プロのステアリングワークは車載を見れば覗き見る事が出来ますが,ペダルワークはなかなか分からないので,こういう部分はシミュレーターの方が秀でていますね.今年はどこかでシミュレータートレーニングを受けようかな?と思いました.


以上,オートサロンでの「気づき」でした.
Posted at 2020/01/19 01:12:03 | コメント(0) | トラックバック(0) | 博物館・イベント見学 | 日記
2020年01月14日 イイね!

再販への"想い"? "思い"?

再販への"想い"? "思い"?ホンダのクルマに乗っている人間としては,やっぱりホンダに関係する情報が気になる訳で,オートサロンでも自然とそちらに目が行きます.今回,ホンダの四輪用品部門であるホンダアクセスが2台のクルマを展示していました.その中の1台がタイトル画像のS2000.

最初,マツダが先鞭を付け,ホンダもビートで追従した純正部品の再販活動の一環かな?と思って見ていました.S2000は元々ホンダの50周年記念として開発された特別な意味を持つクルマですし,「永く残したい」という"想い"は十分納得出来るな・・・と.

その一方で,理解出来なかったのが,このクルマ.



「CIVIC CYBER NIGHT JAPAN CRUSER 2020」.広報資料にはコンセプトとして,このように謳われています.



"モダナイズ(現代化)"した姿なのは分かるけど,なぜ今EK9・・・? 懐古的な純正ルックでもなく,シビックレースを彷彿とさせるサーキットスタイルでもなく,「CYBER NIGHT」で「夜の街をクールに駆け抜ける」んだから峠をイメージしている訳でもない.「究極のFFテンロク」はその走行性能故だと思うのだけれど,どうもそこをターゲットにしていない様子.

「やっぱり狙いが分からん・・・」と思っていたら,「ビートと同じように,EK9/DC2の部品再販に向けての市場調査のようだよ」という情報を見つけて,ブースの柱に目を向けると,こんなコメントが!















おっと,最後のは違ったか(笑).「ああ~なるほど.このクルマを目玉にユーザーの肉声を集めて,EK9/DC2の部品再販の後押しに使おうというのが狙いか・・・」と納得しかけたところで,ふと疑問が.

「ん・・・? 何でそれをホンダ本体ではなく,ホンダアクセスがやっているんだ??」

ビートの部品再販はホンダ本体がやっていたはず.マツダだって,日産だって,(厳密にはGRはカンパニー制だけど)トヨタだって同様.それを子会社がやるメリットって何だ・・・?


ここで,ちょっと目線を変えて考えてみました.

自動車に限らず,メーカーというのは新型をどんどん売って儲けたいので,ユーザーが少しでも早く旧型を手放すように(表向きそう思わせないようにしながら)色々な手を打ってきます.そのため,昔は「中古」という存在が忌み嫌らっていたのですが(中古車という選択肢があるから新車売れない!という論理),近年は「中古車の相場が新車の販売に影響を及ぼす」という事が明らかになってきて,メーカーも中古車の相場を意識するようになってきました.

有名なのは「マツダ地獄」でしょうか.中古車の下取り価格が低いと(相場が下がっていると),新車購入に回せる資金も減って,次は安いクルマ(≒利益の低いクルマ)しか買ってもらえず,メーカーはどんどん利益が減っていく・・・という負のスパイラルに陥る話です.これを避けるため,メーカーは中古車の相場が下がり過ぎないように,価格を上げる(価値を上げる)方法を,あの手この手で考えています.

その1つの方法論が「旧車部品の再販」です.例えば,部品が手に入らないと,壊れた時に修理出来ないので,そのクルマ達は中古車市場に流れます(台数が増えて相場が下がる).ところが,部品の再販されて修理出来るようになればオーナー達はクルマを手放さず,中古車市場に流れる台数が減るので価値が上がる・・・というメカニズムです.トヨタがA90スープラを発売した直後に,A70/80スープラの部品を再販した背景には,実はこういった思惑があるんじゃないかと思っています.

「FK8のマイチェンを発表した今だからこそ,EK9の価値向上を狙ったのか!?」と思って,中古車を調べてみたら,



「アレッ? EK9の相場は十分高いんですけど・・・(20年前のクルマが最新のクルマと同じ値段)」


「う~ん・・・違うか」と思い,もう一度,件のEK9を眺めていたところ,「そういえば,このEK9の世界観ってワイルドスピードに近いような・・・」と思ってピンと来ました.

「25年ルールか!」

「25年ルール」というのは,アメリカの規制緩和処置の通称で「25年以上経過した"旧車"であれば,排ガス等の様々な規制の対象外にする」というものです.これにより,本来,右ハンドル車の輸入が禁止されているアメリカでも,日本仕様車を輸入する事が出来るようになります.これにより近年,80~90年代の日本車達が続々と北米に流れています(それを狙った盗難車も増えてる).

そして,先述の「ワイルドスピード」や「イニシャルD」等の影響で,アメリカでは「JDM(Japanese Domestic Market)」が人気ですから市場規模はどんどん拡大しており,これを狙った施策なのかも!?

果たして(一部の州を除き)車検のないアメリカで"修理"という概念が,どこまであるのか分かりませんが,例えば「アメリカ向けで部品を再販するのが,国内にもニーズがあるのか調べよ」とホンダ→ホンダアクセスに指示が出ている構図なら,今回の動きも理解ますね.


そんな事を考えながら,最後,EK9/DC2の25年ルール適用時期を試算してみたところ,

 EK9 ・・・ 発売年(1997) + 25年 = 2022年
 DC2 ・・・ 発売年(1995) + 25年 = 2020年

おっと! DC2は今年じゃないですか!!

今年となると今から準備しても既に手遅れかもしれませんが,EK9やDC2でも98SPECなら,今から動けば十分間に合う可能性が.もしかしたら,それを狙った今年の展示だったのかもしれないなぁ~等と思いながらブースを後にしました.
Posted at 2020/01/16 02:06:03 | コメント(1) | トラックバック(0) | 博物館・イベント見学 | 日記
2020年01月13日 イイね!

トレッドプロファイルを学ぶ

トレッドプロファイルを学ぶホイールの調査が終わったところで,続けてタイヤの調査に向かいました.メインターゲットは勿論アレですが,そこへ行く前に寄り道.

タイトル画像は「SWIFT SPORT KATANA EDITION」.私はバイクは全く分かりませんが,この名くらいは知ってますね(名前は知ってても実車は識別出来ませんが・・・苦笑).

最初はオランダで発表された「SWIFT SPORT KATANA」を持ってきたのかと思いましたが,オーバーフェンダー付きで迫力が違う! タイヤサイズはF:255 R:235かな? ZC33Sのこの加速力(動画の10:50辺りを参照)を考えると,全く違和感はありませんね・・・.

さて,このクルマが履いているNEOVAを確認したところで,まずはYOKOHAMAへ.



「NEOVA CONCEPT」.昨年のファイヤパターンに比べれば,大分現実的なデザインに近づいてきましたね.



回転方向指定かと思いきや微妙に左右でデザインが異なり,これ非対称(IN/OUT指定)ですね.トレッドプロファイル(タイヤの断面形状)もショルダー部分が丸いので間違いないでしょう.去年のファイヤパターンだとドリフト用かなぁ~?と思いましたが,この形状なら間違いなくグリップですね.A052・A08Bとの位置づけが気になるところです.

ちなみに,現行NEOVA(AD08R)の形状はこんな感じ(↓).



「NEOVA CONCEPT」に比べて,中央部分が平面なのが分かりますでしょうか? あと,余談ですがAD08Rには,今回14インチ(185/60R14)が新たに追加されたそうです.何で14インチを今更?とも思いますが,旧車やKカーユーザーには素直に嬉しいですね.

おっと,話を戻して,その他のハイグリップタイヤもトレッドプロファイルを見てみましょう.

【A052】


【A08B】


【A050】


やっぱり左右非対称のパターンのタイヤは,微妙にセンター部分が凸型になっているのが分かりますね.


続いて,DUNLOP.



「β05」が出てましたが,205/55R16なので,これは86/BRZレース用ですね.
・・・という事で私の関心は,隣にある「β10」.



これもショルダー部分が丸いなぁ~.サイズ設定が拡大されたら試してみたい.


お次は,TOYO.



「R888R」も左右非対称ですが,ショルダーが角張っていて「A050」に近い感じですね.
やっぱり,このタイヤはSタイヤなんだなぁ~.


更に,FALKEN.



使っている人を見た事がない「AZENIS RT615K+」.サイズラインナップが極めて少ないのでEF8には使えませんけど,このタイヤも実は結構気になってます.


そして,本命の BRIDGESTONE へ.



もう「比較してくれ!」と言わんばかりの展示なので,パシャパシャ写真をとりました(笑).

【RE-11S】


【RE-07D】


【RE-12D】


【RE-71RS】


タイヤサイズのせいもあるとは思いますが,こうして見ると「RE-07D」「RE-12D」は大分凸型の形状ですね.意外と「RE-71RS」は中央部分が平らで,むしろ「RE-11S」に近い形状にも見えます.

さて,タイヤのヨレに悩まされている身としては,「RE-71RS」のサイドウォール形状も気になるので,じっくり観察してみました.





サイズは265/35R18ですけど,ちょうどサイズ表示の上くらいの部分に窪みのラインが出来ているような・・・?(=少し引っ張り気味?).何とかホイールのリム幅が分かんないかなぁ~?とアチコチ覗いてみましたが,残念ながら分からず.



メーカーの展示だから適用リムだと思いますけど,その中でどれに履かせた状態が,コレ(↑)なのか? RW006の18インチは9.0~10.5Jの設定があるので,残念ながら特定は出来ませんでした・・・.


以上,タイヤ編でした.

今回はトレッドプロファイルの形状を重点的にチェックしてみましたが,外から一見すると分からないものの,こうやって写真で見比べてみると結構違う事が分かりました.タイヤの幅がマチマチなので,それで誤認している可能性もありますが,トレッドが平らなものと凸型のものがあるのは間違いないですね.私&EF8の場合は,どちらのトレッドが向いているのか分かりませんが,こういう部分も意識しながらセッティングを進めたいと思います.

あと,注目の「RE-71RS」は,タイヤ幅をA052に寄せてきているので(=同じサイズでも「RE-71R」より太い),ホイールのリム幅にも注意しながら引続き調べていきたいと思います.

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何シテル?   04/26 23:09
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