どうも(^^)v
今回はリクエスト頂きましたカタログのアップになります。
後輪駆動というお題でやってますが…コレも縁が無いなぁ…(汗)
ってコトで…
117クーペ後期☆☆シリーズです♪
ちなみに「☆☆」でスターシリーズと読みます…にしきのあきらみたいな感じ(ぇ
乗ったコトすら無いですが、小中学生時の友人の叔父に、117クーペが愛好家の人がいましてね…クルマだけ見たコトありますが、まさにこのスターシリーズで、アイボリーのXE。
どうやら117クーペの角目が好きな方らしく、3台乗り継いだそうで、このアイボリーのヤツもレストアしてましたが、90年代後半にこの角目をレストアするのは、当時の旧車の世界でも異様だった気がします…117=ハンドメイドだろ!って時代。
そうですねぇ…今ならZ32の後期最終をレストアするような感じでしょうか。
S30やS130は当然として、Z31ならまだ分かるけど、Z32ならまだ個体もソコソコあるし、ましてや後期の最終をレストアって中々耳にしません…2023年現在は。
他には小学校1年位の時、近所の川沿い…と、言っても片道1車線で僅かながらも流通量のある道路に恐らく量産丸目で白の個体が放置されてましたね…結構長期間。
おぉ…そういえば数年前までよく見かけてた当時ナンバー普段使いで緑の量産丸目の個体はドコに行ったのか…最近走ってるの見ないなぁ…(汗)
と…まぁ、何かと縁がありそうで無さそうな…(笑)
いすゞの旧車の中では現存率の高い個体だと思います♪
さて、そんな117クーペは1968年にデビューしています♪
言わずもがな、デザイナーは有名なジウジアーロ…当初はハンドメイドで生産される優雅な高級クーペでしたが、1973年に中期型へマイナーチェンジ。
この中期でより採算性を重視した量産型になり、その後、1977年に後期型へとマイナーチェンジ。
後期型では当時の時代の流行に合わせるように、角目4灯のヘッドライトになるのが特徴♪
そして翌1978年に全車が今回アップします、スターシリーズになります。
コレで全車排気量が排ガス規制対策のパワーアップの絡みで2リッターとなるのが特徴です(*'▽')
そんな117クーペ後期スターシリーズのキャッチコピーは…
走る芸術品
コレはスターシリーズに限らず、モデル全体を通してのキャッチコピーになりますが、量産になろうと、角目になろうと、このデザインは未だコピーの通りで、芸術品のように滑らかで流麗なフォルムが特徴です♪
今回はそんなスターシリーズが登場した直後の、1978年12月の内容となります。
と…いう訳で117クーペの後期となりますが、角目4灯のヘッドライトに、このマルーンのボディカラーが似合う気がします(*'▽')
パッと見ただけでも分かるように、決して角張ってる訳でも無く、かと言って丸味を帯びまくってる訳でも無く、イイ感じで抑揚の付いたフォルムで、117クーペ独特のデザインだと思います♪
そして決して若者向けの走り屋風という感じは全く無く、あくまでも優雅でエレガント…よりアダルトな層へ請求している感じがあります(^^)v
しかし…しかしですよ…
クセが強いなコレ(爆)
その名もXC-Jというグレードで、ボンネットに入った唐獅子…もうなんつ~かアダルトもへったくれも無い程にド派手なヤツ(爆)
しかもボディカラーはこの赤のみで、このグレード専用でこのデカールが標準!
元ネタは間違いなく米国はポンティアックの火の鳥ですよ…(笑)
で…ドチラかというと、この手のボンネットグラフィックなるヤツで印象に残る日本車と言えば、S110ガゼールのカモシカを連想するかと…。
しかし!ガゼールより、コッチの117クーペの方が早いという…(汗)
フロントガラスが強化ガラスなのが、当時では当然ではあるものの、新車時でもこのように独特の模様が入ってるのを懐かしく感じます(^^)v
自分のガゼールもそうでした…味ですねぇ~♪
量産丸目以降、トランクパネルがプレスになったので、それまでの独特な丸味は無くなったものの、ソレでもこの当時の他のクルマと較べると十分に個性的!
リアテールは中期以降から、このように横一文字に並ぶタイプに。
リアガーニッシュがこの後期でどうやらより黒くなってるのと、リアバンパーもゴム部分と言いますか…黒い部分が増加。
個人的にリア周りに関しては、ハンドメイドの時代よりもこの後期の方が好みだったりします(*'▽')
そして、このアクアブルーというボディカラーが結構好み♪
昔のクラウンにあった、ミズリナグリーンを更に淡くしたような感じですよね(^^)v
但し、残念ながら?このボディカラーは設定されてるグレードが極端に少なく、XCとXTのみだったり…(泣)
インパネは直線基調で、運転席周りはウッドパネルにウッドのステアリングと、結構当時のラグジュアリーカーと言えるような雰囲気を纏っているのに対し、助手席側が極端にそっけない…(苦笑)
特に、助手席側のエアコンレジスターなんて、メッキの加飾が付いてる訳でも無いですし、実に素っ気ない印象が残ります…(^-^;
ココまで運転席側と助手席側で温度差の大きいクルマもチョット珍しい。
ちなみに、初期モノのハンドメイド車は内装へ正真正銘モノホンの台湾楠が使われます…(汗)
室内も黒一色でスパルタン…という感じでは無く、あくまでラグジュアリー寄り。
ややバケット風なシートは後期で写真のモケット仕様はフルリクライニングとウォークイン機構が装備され利便性がアップ(^^)v
当時のクルマとしては、コンソールが比較的大型に見えます…ちなみに全幅1600㎜と、今の基準で見ると狭く感じます…(汗)
ジウジアーロの凄いトコは、ココまで丸味のあるクーペなのにも関わらず、後席がこの手にしては比較的ルーミーな所ですね(*‘∀‘)
スキー・リッドなる、トランクスルー機構が新たに設けられていますが、さすがに板剝き出しで載せる気には…(苦笑)
ソレとヘッドレストも当時としては大型の部類に入るんじゃないですかね(^^)v
そんな117クーペ後期スターシリーズに搭載されるエンジンは全部で3機種…。
・G200…直列4気筒2000㏄DOHC、ECGI、135馬力、17.0kg-m。
排ガス規制後のパワーを補う為に全車2000㏄エンジンへ…。
また、XEとXGに搭載されるこのユニットは、排ガス規制で軒並み牙を抜かれた当時の国産エンジンの中では、18R-Gや2T-Gと並び稀少なツインカムなのが特徴!
そして117クーペは何気に日本初の電子制御燃料噴射だったりします♪
ソレと、2リッターという扱いこそしているものの、実は正確に言うと1949㏄。
四捨五入すると実は1.9リッターになりますが、コレはこのエンジンブロックで最大限にボアを拡大した限界の排気量でこうなってる模様…。
・G200…直列4気筒2000㏄SOHC、ECGI、120馬力、16.5kg-m。
上記のシングルカム仕様で、XC-JとXCに搭載。
・G200…直列4気筒2000㏄SOHC、キャブ、115馬力、16.0kg-m。
上記のキャブレター仕様で、XT-LとXTに搭載。
点火装置は後期からフルトラ点火になったこと、そして先程話題にしたECGI♪
当時はまだキャブレターも多かった時代ですから、真夏や冷間時での始動性はかなり信頼性が高かったんじゃないでしょうかね(^^)v
コレらに組み合わされるミッションは、全車に5速マニュアルと、XGを除き3速オートマの設定もあります。
足回りは、フロントがダブルウィッシュボーンで、リアがリーフリジッドという、この時代では例えスペシャリティクーペと言えども、極めてオーソドックスな機構だったりします(*'▽')
そして駆動方式は当然ながらFRと(笑)
装備としましては、天井にルームランプとマップランプ、半ドア警告灯に当時としては珍しいシートベルト装着警告灯もあります(*'▽')
恐らくですが、シートベルト連動では無く、エンジン始動後数秒間だけ点灯するヤツだとは思います…当時は装着しなくても違反じゃないので…(汗)
エアコンは当時としてはもう豪華の極みとしか言いようがないオートエアコン!
70年代後半なんてエアコンが無いクルマも当たり前でしたので、オートエアコンなんてのは贅沢の頂点ですね~(*´з`)
時計はデジタル表示で、オーディオは4スピーカーのカセットステレオ…当時はどれも豪華な装備に値しますが、今の目線で見るとどれもシンプルです(笑)
で…やはりラグジュアリークーペなので、トランクオープナーは電磁式!
それにしても室内空間といい、トランクスペースといい、車体のサイズを考えると、どれも結構広いと思いますね(^^)v
更にヘッドランプウォッシャーに、電磁式ドアロックと、当時としては電気仕掛けの装備が多いのも特徴♪
元々が60年代のクルマだけに、後付けで装備がドンドンと増加していく感じがします(笑)
XEはフロントガラスにボカシが入っているのと、合わせ…
合わせがガラスになってますね…(爆)
とにかく合わせがガラスを採用(笑)
パワーウインドウもあります(*'▽')
そしてXC-Jはボンネットデカールとカラードマッドガード、アルミホイールと、見た目を重視した仕様になる模様。
XEはエンジンルームにインスペクションランプを装備しますが、この手が最後まで装備されたクルマってなんでしょうね??
自分が乗ってた12クラウンは装備されてましたね(^^)v
で…グレードはこんな感じで。
・☆☆XT…(5MT/3AT)
最もベーシックな117クーペで、SOHCキャブ仕様。
■☆☆XTの主な装備
●警報警告装置
・ブレーキフェイルウォーニングランプ
・オイルウォーニングランプ
・ヒートウォーニングランプ
・チャージウォーニングランプ
・ハンドブレーキインジケーターランプ
・ウォッシャー液ウォーニングランプ
・ラジエータ液ウォーニングランプ
・ヒューズ断線ウォーニングランプ
・ストップランプウォーニングランプ
●安全装置
・昼夜切換防眩脱落式ルームミラー
・部分強化フロントガラス
・フロントELR3点式シートベルト(テンションリデューサー付)
・レオスタット
・リアデフォッガー
・ウォッシャータイマー付間欠2速ワイパー
・タルボ型可倒式フェンダーミラー
・リーディングトレーリング式リアブレーキ
●タイヤ/ホイール
・6.45-13バイアスタイヤ+キャップ付ホイール+トリムリング
●装備品
・油圧計
・電流計
・3針式クォーツ時計
・ヒーター
・パンチサウンド付AM/FMマルチラジオ+2スピーカー
・キー/ランプ付グローブボックス
・電磁式トランクオープナー
・メーターパネル(ヘヤ―ライン・アージェント)
・樹脂成型2本スポークステアリングホイール
・ウレタン成型シフトノブ(MT車)
・リッド付センターコンソール
・部分ファブリックシート
・後席コートハンガー
・ループフロアカーペット
▲☆☆XTの主なオプション
●タイヤ/ホイール
・165SR13スチールタイヤ+キャップレスホイール
・185/70HR13スチールラジアルタイヤ+キャップレスホイール
・185/70HR13スチールラジアルタイヤ+アルミホイール
●装備品
・パワーウインドウ
・エアコン
・カセットデッキ
・カセットデッキ+4スピーカー
・4スピーカー
・☆☆XT-L…(5MT/3AT)
単にキャブ仕様豪華版というだけでは無く、実質最上級のXEに次ぐ装備の入った高級グレードだったりします(*'▽')
■XTにプラス、またはグレードアップする装備
●警報警告装置
・シートベルトウォーニングランプ
・ドア開放インジケーターランプ
●安全装置
・電磁式ドアロック
●タイヤ/ホイール
・165SR13スチールタイヤ+キャップレスホイール+トリムリング
●装備品
・パワーステアリング
・カセットデッキ+4スピーカー
・マップランプ付オーバーヘッドコンソール
・メーターパネル(ブラジリアン・ローズウッド)
・キャストウッド3本スポークステアリング
・キャストウッドシフトノブ(MT車)
・全面モケットシート
・ファブリック張リアパーセルトレイ
・カーペット付ドアパッド
・カットパイルフロアカーペット
▲XTより更に選択可能なオプション
●装備品
・オートエアコン
・☆☆XC…(5MT/3AT)
電制制御燃料噴射(ECGI)仕様で最もベーシックな仕様は、XTより豪華且つスポーティ志向な内容になります(*'▽')
■XTにプラス、またはグレードアップする装備
●警報警告装置
・シートベルトウォーニングランプ
・ドア開放インジケーターランプ
●安全装置
・リアディスクブレーキ
●タイヤ/ホイール
・165SR13スチールタイヤ+キャップレスホイール+トリムリング
●リアサスペンション
・トルクロッド(MT車)
●装備品
・カセットデッキ+2スピーカー
・マップランプ付オーバーヘッドコンソール
・メーターパネル(ブラジリアン・ローズウッド)
・キャストウッド3本スポークステアリング
・キャストウッドシフトノブ(MT車)
・部分モケットシート
・☆☆XC-J…(5MT/3AT)
ボンネットデカールや専用にブラックアウトされたホイール、各所がカラード化や、マッドガードが唯一装備される、SOHCで最もスポーティな仕様。
■XCにプラス、またはグレードアップする装備
●タイヤ/ホイール
・185/70HR13スチールラジアルタイヤ+アルミホイール(ブラック)
●リアサスペンション
・スタビライザー(MT車)
●装備品
・メーターパネル(ヘヤ―ライン・ブラック)
◎XC-J専用装備
・ボンネットデカール
・マッドガード
・カラードバンパー
・ブラックアウトサッシ
・部分ファブリックシート(チェック柄)
・☆☆XG…(5MT)
DOHC搭載で、唯一5速MTのみ設定。
117クーペの中で1番ホットなスポーツモデル。
■XC-Jにプラス、またはグレードアップする装備
●安全装置
・ヘッドランプウォッシャー
●タイヤ/ホイール
・185/70HR13スチールラジアルタイヤ+アルミホイール(シルバー)
●リアサスペンション
・強化型ショックアブソーバー
●装備品
・オーディオ&スピーカーレス
▲XC-Jより更に選択可能なオプション
・オートエアコン
・☆☆XE…(5MT/3AT)
DOHC搭載で、シリーズ中の最上級ラグジュアリーグレード。
■XT-Lにプラス、またはグレードアップする装備
●安全装置
・サンシールド付フロント合わせガラス
・電動リモコン式フェンダーミラー
・リアディスクブレーキ
・ヘッドランプウォッシャー
●タイヤ/ホイール
・185/70HR13スチールラジアルタイヤ+キャップレスホイール+トリムリング
●リアサスペンション
・トルクロッド
・スタビライザー
●装備品
・デジタルクォーツ時計(照明コントロール付)
・オートエアコン
・インスペクションランプ
コレにボディカラーが全9色。
自分でしたら、☆☆XEの5速でボディカラーはガーネットマルーンを…。
本当ならアクアブルーが1番気になりますが、☆☆XEには無いので…(^-^;
オマケ
コレが1966年に東京モーターショーで登場してきた117スポーツというコンセプトカー。
その後市販化するハンドメイドモデルと、この時点で細部を除けばほぼそのままだというコトが分かりますね(^^)v
ちなみに、同時に「いすゞ117」という、丸目4灯ヘッドライトのフロントマスクを持つ、4ドアセダンのコンセプトカーも出てますが、コレが後に異型ヘッドライトになり、フローリアンとして登場してきます(^^)v
で…コチラはその翌年となる1967年の東京モーターショーに展示された117スポーツ。
登場を翌年に控え、最終生産型で登場していますので、もうココまで来ると市販車と大差ありませんね~(*´з`)
最も違うのは名前…元々の開発コンセプトが高級クーペになるので、よりエレガントな印象を持たせる為か、スポーツがクーペに。
で、この「117」って数字は開発コードが由来になってるのは有名ですが、今回調べて初めて知ったのは、当時映画で「007」が人気だった為、半ば便乗するような感じで、語呂も良かったので最終的に採用したそうです(*'▽')
時報…関係ないんだ(爆)
更に登場からしばらく経った1972年には、117クルーザーというコンセプトカーが登場♪
コチラは、主にリア周りが大改造され、シューティングブレークのような感じにアレンジされてますね♪
リアシートを倒すと、フラットで広大なスペースが生まれるのが特徴!
しかし、やや時代が早過ぎたのかお蔵入りに…。
ただ、検討はしていたんでしょうね…実際にナンバー取得までして走行するレベルだったようで…。
他には4ドアモデルやハードトップなんてのも検討されたようですが、全てはご存知の通り幻で終わっています…( ;∀;)
さて…そんな117クーペはその後、この手としては異例で、ディーゼル搭載車が追加されたりしながら、1981年に後継車となるピアッツァが登場するカタチでモデル終了。
当時としては結構な長寿モデルで、実に13年も販売された訳ですが、どうやら発売から10年の時点で98%という驚異の残存率だったとか…いや…スゴイです。
で…モデル全体を通しては、13年で85549台と、やや少な目な印象があります。
しかし、当初数年のハンドメイドによる製造で台数が出なかったコトと、元々がこのような高級クーペ、そしていすゞの販売網を考慮すると、妥当なのかなぁ…と…。
そして、2023年の現在、意外と中古車市場ではファンが多いからか、半世紀近く前の車種とは思えない程、ソコソコのタマ数があります♪
ただ…一時期より結構高騰してますね…もうチョット手が出しやすいイメージだったんですがね…(苦笑)
専門店もありますし、後のピアッツァやFFジェミニなんかよりは維持がまだし易いかもしれませんね(^^)v
良いなぁ…こういうのを見直すと気になっちゃうんですわ…まだいすゞを所有したコトに無いし(笑)