ぼちぼち2年になろうかというコロナ禍。
私の住む愛知県を含む全国の多くの地域ではまだ緊急事態宣言が続いています。
この間、私はあちこちへドライブに行ってはキャンプを続けています。
「え?県をまたぐ移動は自粛しろって言われてるでしょ?」
はい、承知しています。
でも私は皆様ご存じの通りヘタレ一人キャンパー。しかも選ぶキャンプ場は「数組程度しか利用者がいない」ようなマイナーなところばかり。
途中の寄り道ポイントも「誰もいない場所」がほとんどです。
それゆえ、1泊2日の行程で出会う人の数は多くの場合、キャンプ場の管理人さん一人だけ。しかもしばらく前にワクチンは2回接種済みなので、抗体もできているはずです。
この条件なら県内であれ県外であれ、大きな問題が起こる確率は極めて低いと考えています。
さて今回の行き先も「誰もいない場所」であるマイナーな山城です。
今回の選択にあたってはこちらの動画を参考にしました。
小牧長久手の戦いというとその名の通り愛知県小牧市と長久手市のあたりで起こった豊臣軍VS徳川軍の戦いを想起すると思いますが、この戦いは単なる局地戦ではなく本能寺の変の後、「誰が天下を制するか」をテーマに非常に広範囲で起きた大規模な争いです。
エリア的には関東甲信越から中国四国地方において「秀吉包囲網」が形成され、そのあちこちで様々な形で戦が起こりました。
今回訪れた城は、小牧と長久手で起きた戦いの後、東美濃を制圧しようとする徳川軍を迎え撃つ豊臣軍という構図です。
(動画の19:15あたりから御覧ください。)
最初に訪れたのは明知城。
実は「あけちじょう」という名の城はもう一つ「明智城」もあります。どちらも光秀の城という主張をしており、決着は付いていません。
明知城は大正村の裏手にある小高い山の上に築かれていて、大正村側から登城すると大手門に至ります。
今回は反対側の搦手口から。こちらは駐車場からすぐ城跡に入れます。
ここの立て札に設置された箱にはこんな資料が置かれています。
ポケットサイズに折り畳まれていますが、内容は大変充実しており、持ち歩きながら城攻めするとよいと思います。
城内の様子をいくつか貼っておきます。
まずは城の周囲をめぐる竪堀(たてぼり)。
2枚めの画像は畝状竪堀群。手前と奥に1条ずつ山の上下方向に伸びる堀が作られており、これが何本も続くという構造です。
立て札の奥にあるくぼみは貯水池です。
近くにある山から水の手を引き、この池に貯めておくというもの。
貯水池近くにある出丸の入口部には小規模ながら石積みがされていました。
こうした石積みがされているのはここだけなので、出丸には屋敷があったのかもしれません。
さらに三の丸、二の丸などを経て本丸にたどり着きます。
なかなかの広さ。
各曲輪の周囲はいずれもかなり切り立った崖(切岸)となっていますし、各曲輪もけっこうな広さの削平地が確保されていました。
こうして見ていくと相当大規模な土木工事を行ったものと見られ、城主はこの地域では相当の実力者であったことが伺えます。
ここを攻めた徳川軍は城を陥落させていますが、これだけ大規模な山城を陥とすにはかなりの犠牲が出たのではないかと感じました。
史実では明知城を攻略した徳川軍はさらに東へ進み、岩村城を攻めます。
が、高石垣で有名な岩村城は結局攻め落とすことができませんでした。
次に徳川軍が狙ったのは妻籠城。
長野県木曽郡南木曽町にある山城です。
R256から旧中山道の狭い道へ入って少し走ると、ひっそりとあります↓
本丸へ至るルート上では、倒木もありました。
しかしさほどの距離もなく本丸へ到達。
なかなかの広さです。
本丸からはアルプスの山々も見えます。
城跡自体は本丸とその周囲を取り囲む帯曲輪が中心で、さほど大規模なものではありませんでしたが、徳川軍はこの城を攻略できませんでした。
ということは今見られる遺構よりもかなり広範囲に曲輪や堀などが配置されていた可能性を考えたくなります。
そんな妄想をしながらこの城攻めを終えました。
さて山城2つを後にして向かうのはキャンプ場。
今回は南信州にある「岩倉ダムキャンプ場」に行きます。
ドライブ約2時間で現地到着…と思ったら、ダム湖周りにあるサイトの周囲にロープが張られています。慌ててググると「コロナにより休場」。
まぢか…orz
早速近隣キャンプ場をいくつもググりますが、いずれも休場とか新規予約停止中ばかり。
うーむこのまま帰宅するのはさすがに寂しい。
そうだ、車中泊スポットを探そう!
こちらのサイトで探したところありました、茶臼山。
そして現地到着。
すごくきれいな駐車場です。東西に走る道路を挟んで合計30~40台が停められます。
しかも驚いたのがこちら↓
これらは無料休憩スペース。
6畳くらいの広さのフローリングの部屋にクッション数個程度が置かれていて、1時間無料で自由に使えます。
太っ腹!
他に芝生スペースにテーブルと椅子もあったので、木陰を選んでティータイムを楽しみました。
そして夕飯はこちら。
コンビニで買ったキャベツ千切りの上にさば味噌煮缶を載せ、あさつきを振りかけたもの。火も使わない簡単メニューですが、めっちゃウマい!
食べ終わる頃には日もとっぷり暮れて満天の星空。
夏の大三角はもちろん、濃い天の川もしっかり確認できました。
さすが標高1000m。
偶然から見つけたとは言え、こんないい場所が自宅からわずか2時間足らずのところにあると分かったのは大収穫。
今後はちょくちょく来る場所になるかもしれません♪
※山城2箇所のより詳細な情報はフォトアルバムを御覧ください。
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明知城
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妻籠城
Posted at 2021/09/18 13:56:53 | |
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