このところ巷ではSUVとかクロスオーバーといったカテゴリーの新型車が目白押しです。
流行の先端のクルマたちはどんな感じか大変興味があり、先週のCX-5の試乗に続き、試乗連発。
豊田章男社長になって以降の新型車の運動性能・操作感が素晴らしいとの噂に誘われて、今話題のクロスオーバー、C-HRに試乗してみました。
今回の試乗車は、G-T 1.2L Turbo 4WD CVT
試乗コースは先週のCX-5とほぼ同じ、県道山坂道と若干の市街地です。
外見、デザインは好みがハッキリ分かれそうなアグレッシブなデザインですね~。
・・・ここのコメントは控えめにしておきます(苦笑)。
フロントマスク。獅子頭みたいです。
リヤ
最近、コンビランプ内のウインカーが、ストップランプの光量に負けて、方向指示の確認がしにくい車種が多いように思うのは私だけ?
ストップランプに囲まれた中にウインカーをレイアウトするのは何か意味があるんでしょうかね?
タイヤはなんとポテンザ、RE050 225/50R18
リヤサスはプリウスベースということで、ダブルウイッシュボーン独立。
ホンダベゼルやマツダCX-3のコンパクトカーベースとは異なり、1ランク上のシャシーみたいです。
ちょっと期待が高まります。
室内は、
外見の印象とは異なり、意外とシンプルで整理された印象です。
メーターもデジタル攻めかと思いきや、今時珍しくアナログ主体、2眼メーターで色使いもシンプルで視認性が高いです。
水温計もアナログ指針が付いており、中年後期のおやじには安心感あります。
メーターはこれがいいんです。これでいいんです。トヨタさん何かに気付いたみたいですね~。
こちらはセンターコンソール、シフトレバー周辺。
パーキングは電動パーキングになっています。
Dレンジシフトで解除、Pレンジに入れると自動作動で、通常は操作することがないんですね。
なんか仕事を一つし忘れたようで心配です。
駐車ブレーキという存在を忘れそうです。
シフトレバーは短く、ステアリングからは遠いです。基本的にアームレストに肘を置いて操作することが前提のようなレイアウトです。
マニュアルモードがありますが、積極的にマニュアルシフトしようとすると、位置と操作性が悪いです。
ペダルレイアウト。
マツダさんが最近アクセルペダルのオルガンペダルタイプにこだわっていますが、こちらは普通の釣り下げタイプ、これでも特に問題なく、特に踏み初めのフリクション感が少ない分、使いやすいと感じました。
(個人的には踏み込んでいった時、踏面の傾きがオルガンタイプよりこちらの方が良い感じ)
インパネには材質が異なるソフトパットで2層化して質感を出しています。
ただ、マツダでは本物のステッチでしたが、こちらは成型、なんちゃってステッチでコストダウン?
シートは形状がシンプルで室内のイメージは至って落ち着いています。
サイドサポート部分が革張りですが、見た目合成皮革ぽいです。
しかし、座ってみると、結構包まれ感、硬さが適度で心地よいです。
革もシットリ系で、マツダのシートのように滑ることが無く、安心できます。(座面とシートバック腰部分は布張り)
シートヒーターも左右座席とも付いていて、快適そうです。
後席は、このクラス平均的?、アクセラの後席より視線が高い分快適。
サイドガラスが狭いので若干の閉塞感はありますが、クーペデザインとしてはOKです。
後席のシート表皮も全席同素材&デザイン。
適度な硬さとホールド感もあり、座り心地良いです。
特徴的な後部ドアハンドル。
操作性は道具的な観点からはNGレベル。隙間で指を挟みます。位置も高すぎです。
デザイン重視の方なら許容可能?
ラゲッジ容量は見た目以上に広く、結構な積載量が期待できそうです。
ただし、床面の高さが結構高く、ベゼルより少し使い勝手に劣る感じです。
CX-3は比較対象外、というレベル。
トランク床下収納スペース。
深さがあり、これを外せばテンパータイヤは十分格納できそう。
感心したのは、このアイデア。
意図してこうなったのかわかりませんが、トノカバーの支えのフランジが床板を開いたとき保持する役目になっていて、Good Point!
前後しましたが、
ステアリングホイール形状もシンプル。
革巻きですが一部樹脂部分もあり、室内デザインとのコーディネイトされているようです。
リム形状も凝った形状でないので、操作感(特に滑らせるような操作をしたとき)良好です。
表皮の質感も、カサカサだけど、ややソフトな分触り心地はまずまず。
ステアリングSWの形状は無駄に凹凸がなく、これもシンプルなデザインで好感が持てます。
センターモニターは9インチ。ナビの文字も大きく、Mr.ローガンにはうれしいサイズ。
少し前置きが長くなりすぎましたが、実は個人的な興味は、走ってみてどんな感じか、がメインでした。
・乗り心地
走り出しの小さな凸凹はきれいに吸収していて、18"ポテンザとは思えないほど快適。
大きなギャップは頑張って吸収しようとしている感じがありますが、ストロークが短い印象。
やや強めの突き上げてくる感じがあります。
ただし、CX-3やCX-5のような不用意にひょこひょこ揺れ続ける感じはなく、
一発で収めるところは、次の動作へ不快感を引きずることが無いので、良いです。
・ステアリング
適度な操作力を必要としますが、重すぎず軽すぎず(それでも個人的には軽い部類)。
センター付近の手応えは、重めに設定していることもあり、締まった感じはありますが、
路面のインフォメーションは希薄。マツダチューニングよりは快適。
全体的に滑らかな操舵感でクルマの動きとの一体感があり、Fun to Drive, Againを納得。
・サスペンションの感じ
操安性などという評価能力はないので、印象だけ。
全体的にストロークが短い印象が付きまといますが、低重心を感じます。
ステアリング操作に対するクルマの動きが速く、SUV(クロスオーバー)というよりは
スポーツクーペのハンドリングという印象です。
ファミリアHB(BD)のころの懐かしい感覚が蘇りました。
マツダのGVCがますます懐疑的になる、爽快なハンドリングです。
・エンジン/トランスミッションの感じ
ハイブリッドはあまり興味が無かったので、1.2L Turbo 4WDに試乗しました。
減速回生もアイドリングストップも付かない仕様となっています。
加減速に制御が介入しないとここまで自然に運転できるものなんだな~と実感。
特にトルクがあるとか、加速がいいとかは無く、普通に軽快に走るといったレベルです。
エンジンは静かで、高回転でノイズが大きくなるということも無く、快適です。
CVTは、チューニングが良くできていて、○産ミニバンなどのようにエンジン回転だけ
どっか先行っちゃいました・・・という感じは無く、トルコンAT風にチューニングされていて、
車速とエンジン回転がリニアに変動する感じで自然な運転感覚です。
・その他
リヤサス(リヤスタビ?)からと思われる異音が出ていました。
低速で左右輪が交互にストロークするようなうねりで、ギシギシ言っていました。
スタビブッシュのこじれか潤滑不良?かな。
ステアリングコラムカバー内部からビビり音。
50kphから強めの加速した時、3000rpmくらいかな?維持した時にビリビリ言ってました。
シャシーの出来の印象が良いだけに、部品の取り付け品質が低いのは残念。
・総括
いや~、TOYOTAさん、本気出したらすごいかもしれない。
マツダさんのお株をさらっていくのも時間の問題という印象を受けました。
デザインがCX-5風のコンサバ系なら欲しいクルマです。
乗ってすぐに違和感なく運転できる感じは、欧州FORD車に通じるものがあり、
ハンドリング、乗り心地、ブレーキ、の感覚は、フォーカスやフィエスタと似ていて、
欧州FORDユーザならウエルカムなクルマだと思いました。
本日のおまけ。
◆カタログ内容に見るメーカーの思想(大袈裟ですが・・・)
今回、マツダとトヨタの最新SUVに続けて乗る機会があって、感じたことですが、
・有言実行 ・・・ でも道半ば ・・・マツダ
・不言実行 ・・・ 物を見てくれ ・・・トヨタ
・マツダのカタログから
・・・チャレンジが始まります。
・・・つくりたい。
・・・挑み続ける。 これからのようです。
⇒ 期待しましょう。もうちょっと待った方がいいですか?
・トヨタのカタログから
・・・仕上げました。
・・・確保しています。
・・・実現しました。
・・・余分な修正は不要です。 出来ました。見てください。
⇒ よっしゃ乗させてもらおう。良かったら買うよ。
会社の規模が実現のスピードにも出ているのでしょうか?
マツダさんがんばってください。
本日も、長々とお付き合い頂きありがとうございました。