ここ半年で、何だかんだあり、旧車と言われる、カワサキ650RS(W3)を所有するに至りました。
あらためて、みんカラブログで紹介させていただきます。
みんカラでは、旧車の登録が少なく、このようなポンコツ再生記はバイク関連SNSサイトの利用が多いようなのですが、不器用な私には複数サイトでのブログ管理は無理なので、引き続きみんカラで個人的な備忘録的ブログをつないでいきたいと思います。
ご興味がありましたら覗いて頂けると幸いです。
なんで今、ポンコツW3なのかは、基を辿ると高校生時代に遡る訳です。
そこを書き始めると本題に入れなくなるので、手短に。
高校生16歳の時に、通学路途中にあったバイク屋の主人が「Z2もええけど、こっちもええで」と4ストマルチ、2ストトリプルなど全盛時代に、当時でも古臭かったW1/W3の中古車のエンジンを掛けて、トランスミッションの別体構造や、Y型クランクケース形状など、最新バイクと違うけど、それがいい。と言うことを力説していたことが、ずっと頭の片隅にありました。
今まで、バイク遍歴は新旧あわせて約20台ですが、だいたい4・5年毎に「KAWASAKI 650RS」が身近に登場してきます。
友人がハーレーXLH1200とW3を所有していたり、片岡義男の小説「彼のオートバイ、彼女の島」に登場したり、その小説が大林宣彦監督で映画化されたり、そして、上の写真にあるW1の解説書の出版により、よりリアルに650RSの中身を知ることになりました。
と、前置きがながくなりましたが、要するに、これをいじりたくなったんですね。
コロナ禍のご時世で、旧車が高騰している話題の中で、650RSも例外ではなく、この状態では一生手が出せない所に行ってしまうという危惧から、先ずは実車を見に行ってみようという初動が現在に繋がった次第です。
とんとんと話が進み、島根からこの650RSを招いた訳ですが、
なぜこのコンディションの車両かというと、フルレストアは金銭的に手が出せないのは当然ですが、どうせ弄るのだから、弄り甲斐(私の技能レベルでですが)のある手ごろなポンコツが、いきなり目の前に出てきた。
と言うのが、経緯です。
Vintage Bike Complete File 01 KAWASAKI W1
がずっと手元にあった。とい言うのも一因です。
パーツリストも複製書が2社くらいから出版されていたり、
リプロパーツも2社から定期的ににリリースされていて、何とかなりそうな環境が確認できたことも、購入に至った理由です。
島根のベストオートという旧車を手広く扱うバイク屋さんで
実動、車検受けれる固体、ということで、観取りとエンジン始動を確認して購入。
現地での実車観察から気になる部位の補修用&予備部品の調達を先行して実施。
(主にヤフオク)
4/14に納車となり、初めて実走。
予想していたとは言え、普通に使える状態ではありませんでした。
主な問題は、
①完全暖機すると、アイドリングが不安定になり、最悪エンスト。
➁シフトダウンの減速のギヤの入りが硬く(バキッと音がする)、ギヤを痛めそう。
(既に大きな不具合を抱えているかも)
この2点を修理すべく、やっと作業に着手した次第です。
主要課題はあるにしても、車体全体の詳細な状態を把握しないといけません。
画像では分かりにくですが、左右エキパイの焼け具合が違います。
右が焼け気味です。
サイレンサーは左右とも○の部位を溶接補修した痕跡あり。
錆び穴補修?再メッキされたので一見きれいですが、よく見るとボコボコ。
車体のチェックしながら、簡単に調整できるところはやりながら見ていきます。
リヤブレーキはシュークリアランスが大きくなっていて、摩耗が進んでいる様子。
上の画像は、全部緩めたレバー位置(角度)
踏み代調整すると、この位置。
ロッドとレバーの角度が90度になっていますが、本来はロッド調整部分で15mm位後退した位置と思われます。
普通に走行できるようになったら、シューを交換します。
シート裏は腐食が無くきれいです。
程度が良いものに途中で交換されているようです。
フレームと接触するブッシュが1か所欠品あり。
ゴムシートを噛まして、暫定補修しときます。
シート下に点火系の電装品があります。
コンデンサーとプラグコードは新品に交換済みでした。
燃料タンクのマウントボルトは年代なりの劣化。ブッシュがへたって、ボルトの座面が潰れているのを削った痕跡有。スプリングワッシャだけステンレスが入っています。
タンク本体はリペイント品と聞いていますが、純正新品のような仕上がり。
燃料コックの取り付け部を見てもマスキング痕や塗膜の厚塗り感がないので、新品のような良好な状態。
キャップは当時の物の様子。
パッキンは淵が割れ始めているので、リプロ品を手配。
タンク内部は全く問題なし。
タンクのフレームマウント部の枕はリプロ品のラバーがビニールテープで取り付けされています。
枕の厚さは適切な厚さになっていて、タンクのガタつきなし。
タンクの固定は、中央のボルト1本なので、振動で左右にユラユラ動くのが普通のようです。
エアークリーナーはやや劣化気味。
キャブ側のボックスとのスポンジシールはガソリンで劣化。スカスカでここから空気吸っているので、エアクリーナーの意味なし。
普通に走行できるようになったら、スポンジ貼り付けて対策します。
エアクリーナーボックスは再メッキされています。
錆びのザラザラ痕あり。
キャブレターへの接続部分フランジは意外とシッカリしていて、腐食劣化はない様子。
(画像は左側、右側はリプロ品でフランジ部の位置決め突起が省略されていた。)
いよいよ燃調不良のキャブレターチェックですが、今回はピストンの左右同調とアイドル調整まで実施。
右側キャブスロットルピストンはきれいです。
左側キャブのスロットルピストンはかなり汚れ有。
吹き返しが頻繁に起こった痕跡?。
スロットルボディのトップキャップのパッキンは接着剤で貼り付けた痕跡。
この部位のパーツが無いので、ゴムシートで代用品を作ります。
左右スロットル開度の同調とアイドル調整を行ったものの、やはり完全暖機するとアイドルが続かなくなる症状は改善せず。
スロットルピストンのケーブル調整代が、左右で3mmも違うのが気になる。
左キャブのキャップ回り止め金具も折れているなど、左側キャブレターの素性が怪しい。
そんなこんなで、5月連休には何処かに走りに行きたかったのですが、
この調子では、調子が出るのはまだまだ先のようです。
修理が必要な部位の補修部品をリストに整理してみました。
キャブレターはまだフロート室は未チェックなので、燃調キットの購入と合わせて、5月連休に作業予定。
秋までには普通に走れるようにしたいところです。
本日は、長文ブログへのお付き合いありがとうございました。
m(__)m