
在日米軍の空母艦載機離着陸訓練(FCLP)移転候補地として日米共同文書に明記された鹿児島県西之表市・馬毛島(まげしま)について、防衛省は2日、南西地域の防衛態勢充実に向けて同島に整備する自衛隊施設の概要やFCLPの飛行ルートなどを明らかにした。
南北方向に滑走路を造成し、離島侵攻に対応した訓練場も設置。大災害や離島侵攻が起きた場合、全国の陸海空自衛隊が集結・展開する拠点とする。同省の試算では地元自治体への交付金は10年間で約250億円となる。
この日、小川勝也副大臣が西之表市を訪れ、地元首長らに説明した。これによると、自衛隊施設では、エアクッション型揚陸艇や輸送ヘリでの上陸のほか、空挺(くうてい)部隊の降下などの訓練を日常的に行う。陸海空自衛隊の拠点として活用し、支援物資などを備蓄する。自衛隊員が常駐し、宿舎を種子島に整備。米兵の宿舎は馬毛島内に整備する。
また、FCLPの飛行ルートは、昼間より夜間の方が広くなるが、馬毛島の東約12キロにある種子島の騒音は新幹線の車内並みの70デシベル未満に抑えられるという。
6月21日に開かれた日米安全保障協議委員会(2プラス2)の日米共同文書では、同施設はFCLPを恒久的に実施するとともに、「南西地域における防衛態勢の充実の観点から、大規模災害を含めた各種事態に対処する際の活動を支援する」施設と明記された。
離島防衛に本腰というが、単に基地を作っても機能するわけではない。戦車、装甲車などの機動火力、それを急速に展開させる高速輸送艦、大型輸送機、制空制海権を確保する戦闘機、水上艦艇など、そうした装備の方が重要ではないか。
機動力、火力、装甲防御力を備えた部隊を装備してそれを素早く展開できる輸送力があれば何も戦場の近くに集積地を作る必要もないだろう。
また、集積地を急襲されないような基地防衛力も不可欠だろう。目先に戦力を集積されているのにそれを放っておいて島を取りに行くことはないだろう。何となく米軍の訓練基地を覆い隠す隠れ蓑とも思えるが、それはうがった見方だろうか。
Posted at 2011/07/03 01:47:30 | |
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