千葉県市川市のマンションで07年3月、英国人英会話講師のリンゼイ・アン・ホーカーさん(当時22歳)の遺体が見つかった事件で、殺人と強姦(ごうかん)致死罪などに問われた市橋達也被告(32)の裁判員裁判で、千葉地裁は21日、求刑通り無期懲役を言い渡した。最大の争点だった殺意について、堀田真哉裁判長は「(解剖医の証言などから)首を3分以上圧迫しており、明確な殺意があった」と認定した。
その上で「自己の性欲を満たすため強姦し発覚を恐れて殺害するなど動機は身勝手。整形手術して逃亡し、解明を妨げるなど刑事責任は非常に重い」と量刑の理由を述べた。一方で「強姦から殺害まで相当な時間が経過している」として、検察側の主張する強姦致死罪の成立は認めず強姦罪を適用した。
市橋被告は「静かにさせようと腕を首に回しただけで、首を圧迫している認識もなかった」と殺意を否認。弁護側は心臓マッサージなどの蘇生措置を行ったなどと、傷害致死罪の適用を求めた。
判決は「被害者が大声を出して逃げようとしたことで、警察に通報されるなどの危険があり、殺意を抱く動機もあった」と指摘。争点となった多くの市橋被告の供述について「客観的証拠と矛盾しており、罪と向き合っていない」などと厳しく批判した。
市橋被告は閉廷時、遺族に向かい土下座を試みるようにしゃがみこもうとしたが、4人の刑務官に取り押さえられた。
判決によると、市橋被告は07年3月25日ごろ、市川市のマンション自室でリンゼイさんの顔を殴り、手首を縛って性的暴行を加え窒息死させた後、ベランダの浴槽に土で埋めて遺棄した。
被告側弁護人によると、判決言い渡し直後の接見で市橋被告は「自分の言っていることは事実です。どうしてそれを信用できないと言われるのだろうか」と話したという。弁護側は来週にも再度、接見し、控訴について検討する方針という。
この判決は正当かつ妥当なものだろう。この男は自分を有利にするためにはどうしたらいいかしか考えていない。これで自分の言うことを信じてくれというのは虫が良すぎるだろう。控訴しても職業裁判官の審理になるので判決は動かないだろう。強姦と傷害致死で15年程度、仮釈放を考慮すれば10年ほどで出所できると踏んだのかもしれないが、無期懲役というのもかなり重い刑罰だろう。30年程度の景気で仮釈放されてももう60を過ぎている。知り合いもいない、社会は劇的に変化している、そこに老年に入った時期に放り出されるというのも厳しいものがある。すべては身から出た錆と知るべきだろう。
Posted at 2011/07/21 23:26:14 | |
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