2013年07月20日
次の教習はまずATとのこと、前回とは別の教習員が、「スクーターに乗ったことがあるか」と聞くので、「原チャリなら年に1,2回は乗ることがある」と答えるとまた悲しそうな顔をした。「まあ乗ってみましょうか、これは経験ですから」と言って車を示した。まるでカヌーにハンドルがついたようなばかでかいスクーターだが、まあ要するに原チャリの親方のようなものだろう。
例によって慣らしでコースを数回周回した後、坂道発進をやるという。ATで坂道発進なんかちゃんちゃらちゃんちゃらと心の中で呟きながら坂の下でいったん停止して待機する。「先行車が坂にいるうちは坂に侵入しないでください。坂の下まで落ちてくる車がありますから」教習員が無線でそう言う。見ている前で車がずり落ちてくる。『アクセルをふかしながらクラッチを徐々に繋ぐんだよ、車が前に動きだすようになったら、ブレーキを外すんだ、へたくそ』心の中でそうけなしながら空いた坂道に入った。こんなところで自分が落っこちないようにブレーキを握りながらアクセルをふかす。車は簡単に前に進みだして坂道をクリアした。ATなんだから当り前だが、・・・。
次は急制動をやるというが、急発進、急制動は四輪の時もお手の物、何ということはないだろうと位置に着いた。「40キロまで加速してパイロンが置いてあるところでブレーキをかけて止まってください。十分に速度を上げてやってみてください」『おお、まかしておけ』教習員の無線の指示にそう呟きながら発進した。これまでコース内をずるずると這うように走っていたのでここぞとばかりに思い切り加速する。
さすがに400のスクーターはそれなりにいい加速をする。あっという間にブレーキングポイントが迫ってきて急制動で停止、停止線よりもかなり手前で止まった。「ブレーキをかける時に40キロを維持してください。45キロくらいまで加速してからアクセルを戻してブレーキをかける時は40キロという具合でもう一度やってみてください。」『よし、行くぞ』これまで這いずるように走っている外周コースをびゅんびゅん飛ばして再チャレンジ、今度は50キロくらいまで加速してブレーキ、でもかなり手前で止まってしまう。その後2,3回やったが結果は同じでATは終了、スクーターというのは過激な機動は控えて手軽に移動に使う乗り物という印象だった。
そしてまたCB君に戻って来た。前回一本橋で落ちまくったのでちょっと考えた。前回はまっすぐに走ろうと思い肩に力が入り過ぎたが、橋に乗った時に車がまっすぐに走っているという保証はないのだから力を抜いて小刻みに修正していけばいいのではないかという結論に達した。教習員も「肩の力を抜いて小刻みにハンドルを左右に振れば車は安定するのでやってみてください」と言ったではないか。
そして一本橋に再挑戦、言われた通り乗ってからはハンドルを小刻みに左右に振ってみたところ車は何のこともなく橋を通過してしまった。『なんだ、こんなものか』あまりにあっけらかんと走り抜けてしまって気が抜けてしまった。前回落ちまくったのはいったいなんだったんだろう。その後も何回かトライしたがほとんど無事に通過できたので次はスラロームということになった。
「スラロームは2速を使って8秒以内で通過が条件です。じゃあやってみましょう」教習員なんだからもう少しこうやれ、ああやれと指示しろよと思いながらぐるっと回ってコースに入る。左、右とアクセルを使いながら回るが、3回目辺りになるとタイミングが合わなくなる。何とか抜けると「今のは8秒3だった。もう少し早く」と教習員に言われた。『よおし、・・』と2回目は思い切り突っ込んだらパイロンをひっかけて教習員に怒られた。「左側の距離はちょうどいいけど右が近すぎる」というが、意識してやっているわけではないので「そうですか」というほかはない。
その後何回かトライしたがなかなか8秒を切れない。どうも最後がタイミングが合わずに車が立ってしまう。この辺は慣れの世界だろうとあまり無理をするのはやめておいた。若い子が挑戦して見事に転倒したのを見てコケないだけましとと思ったが、それにしてもどうして低速スラロームで転倒するんだろう。パイロンに接触しそうになって急ブレーキでもかけたんだろうか。「次回は狭路走行をやりましょう」ということでこの日の教習は終わった。
Posted at 2013/07/20 14:36:14 | |
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2013年07月20日
どうして今更バイクの免許を取ろうと思ったのか、いまだによく分からないが、職場で大型二輪免許を取ってはバイクを乗り回している中高年のバイク回帰に刺激されたのかもしれない。車は興味もありそれなりに乗ってきたが、バイクは仕事で少しばかり乗っただけでほとんど白紙状態だった。
「まあ、原動機の付いた自転車という程度だろうからどうということはあるまい」と高をくくって自動車学校の門をくぐった。受付で「大型二輪免許を取りたい」と言うと受付のおねえさんが、僕の免許を見て、「まず、普通二輪の限定解除をしてください。このままでは大型二輪の教習は受けられません。」と血も涙もないことを言うではないか。そう言えばぼくの二輪免許は大昔仕事のために取った自動二輪小型限定だった。これでかなり出足をくじかれたが、数時間の教習ではなんということもあるまいと気を取り直して普通二輪の限定解除コースを申し込んだ。
教習初日、天気は梅雨の末期で雨、プロテクターをつけるように言われ、つけたこともないプロテクターを四苦八苦してつけ終わると薄汚れた紙のような雨合羽を着せられて雨のコースに出た。「バイク、乗ったことあるよね」という教習員に、「神代の昔にちょっと乗ったことがある」と答えたら何だか悲しそうな顔をした。「じゃあ、○○番のバイクを使って」と言われてそのバイクを見ると子牛のようにでかい。ホンダCB400とかいうバイクなのだろうが、これまで原動機付自転車という類の乗り物のほか、自動二輪車という乗り物に手を触れたこともなければまじまじと見たこともないので実際そうなのかどうか分からなかった。
「じゃあ、少し慣らし走行でもしますか。外周を回りますからついて来てください」車の説明も何もなく教習員はこっちが乗れるものとしてさっさと走り始めた。バイクの教習で最も苦労するのはクラッチ操作と言うが、こっちは長い間マニュアル車に乗って坂道でクラッチ操作だけで発進・停止が出来るほど慣れきっているのでクラッチの扱いはお手の物だった。足で操作するか手で操作するかの違いだけで何の違和感もなかった。
大いに違和感があったのはギアの選択で狭いコースではほとんどローかセカンドで走行することになるが、アクセルは車よりもはるかに敏感だし、車体が軽い割に馬力も大きいので、車はかっくんかっくんとぎこちないことおびただしい。それでも外周走行、交差点通過はまで何とか大きな問題もなく乗り切った。あの教習所独特のウインカー操作以外は、・・・。
「じゃあ次は八の字走行を少しやりますか・・」というと教習員の車はコース内の広場に入った。「速度を一定に八の字を描いて走行してください」教習員はそう言うと八の字のコースを走り始めた。僕もそのあとに続いたがこれも余裕でクリアした。車の動きはちゃりんこと一緒、大きくて重いだけで何ということはなかった。
そして次は、・・・「じゃあ、一本橋行きますか。後方から車両が来ていないことを確認して始めてください。できるだけゆっくりと、7秒以上で通過してください。」教習員はそう言うと狭路の終点にバイクを止めた。狭路の幅は30センチくらい、路面から5センチくらい高くなっている10メートルくらいの走路でこれも乗ってしまえば通過できるだろうと気楽にバイクを走らせて走路に乗り上げた。簡単に通過できると思ったが何とバイクはあっという間に傾いて走路から落ちた。ぐるっと回って2回目、これもなすところなく落ちた。3回目、4回目、5回目、何と奇跡でも起こったように10メートルの狭路が通過できない。
教習員もさすがにあきれたのか、広場の中央に引いてある白線の上を走ってみろという。言われたように走ってみるがほとんど白線から外れることもなく走りきった。「15センチの白線の上を走れるんだから30センチの狭路を走れないはずはないんだけど。緊張しないで気楽に走ってみてください」そう言われて再チャレンジ、しかしなすところなく落ちまくって教習は終了となった。プロテクターを外すと両肩はバリバリ、長袖のシャツは汗まみれだった。バイクというのは筋トレだったのかと思わせるようだった。こうして僕の教習初日が終わった。
Posted at 2013/07/20 01:30:11 | |
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