2014年12月30日
ホンダと言うバイクメーカーは四輪のトヨタに似ている。四輪のホンダは王者トヨタに挑戦するようにユニークな車を出し続けているが、バイクのホンダはちょっと異なる。他のメーカーがスペック競争に走る中、スペックには目を向けず、独自の路線を淡々と歩んでいるように見える。
ホンダで最もハイスペックなバイクはCBR1000RRだが、それでも123馬力、他社の150馬力、200馬力が目白押しの中ではかすんでしまう。とてもバランスの良いバイクとは言うが、隼やZX14Rなどには及ばない。
ゴールドウィングも6気筒1.8リッターでも馬力は100馬力ちょっと、F6Cでも117馬力、「ランチは300キロ先の高原ホテル」のVFR1200も111馬力、わがCB1300も101馬力、CB1100は90馬力と88馬力、その他のバイクも尖った性能はない。
もっともCB1300でも101馬力あれば十分パワフルだし、日常の使用では何の問題もないどころか、あり余るパワーに思えるが、世間では大きい、重い、遅いと揶揄される。それでもホンダはエアリストリクターなどを使って国内仕様のバイクの出力を大きく制限している。
日常のユースでは100馬力も使うことはないし、馬力よりもトルクが厚い方が乗り易く、また速いと感じるのでそれでいいのだろうし、ホンダもバイクメーカーの王者として敢えてスペック競争に加わらない王道を行っているのだろう。
ところがカワサキがH2Rという過給機を装備した300馬力のバイクを発表した。ヤマハもレーシングマシンのようなR1を世に出して来た。スズキもGSX-R1000をニューモデルとして投入してきたが、これも200馬力クラスのバイクだろう。
バイクに200馬力も300馬力も必要かどうかと言えば、「要らない」としか言いようがない。大体、サーキットでも持ち込まない限り、そんな馬力をフルに使える場所がない。サーキットでも相当に腕がないと危険なだけだろう。
CB1300も3速60000回転程度しか回したことがない。その程度でも恐ろしいほどの加速をする。そうしたらホンダはとんでもないバイクを出して来た。「RC213V-S」、どんなバイクかと言えば、「四輪で言えばF1にライトやウインカー、ミラーなどの保安部品を装着して公道を走れるようにした」そんなバイクだと言う。
構成部品は量産品の最高級、技術的には世に出せないものを除いてほとんどMotoGP車両の「RS213V」と同じだと言う。価格も破格の3000万ほど、市販と言っても213台限定と言うので一般に流通する数ではないし、「ちょっとがんばって買おう」という値段でもない。
しかし、このバイクの面構えは、「なめるなよ、やろうと思えば何時でもできるんだぞ」という王者としてのホンダの意地と誇りを示しているように見える。実際、ホンダのレーシングバイク技術は表面上のスペック以外にトータルバランスの面で抜きんでていると言う。確かにレースに出ているバイクは他社製や外国製に比較してホンダが圧倒的に多いようだ。でも僕は大きい、重い、遅いと言われようが、他のどんなバイクよりCB1300スーパーボルドールが良いけど、・・・。
Posted at 2014/12/30 23:33:54 | |
トラックバック(0) |
バイク | 日記