2018年の「総火演」こと「富士総合火力演習」では、3月に創設されたばかりの陸上自衛隊 水陸機動団が登場、島しょ防衛におけるその役割の一端を披露しました。
「水陸機動団」は日本版海兵隊ともいわれ、アメリカ海兵隊を範としたような組織で、敵の侵略を受けた島への上陸などを担います。「団本部」および「本部付隊」、「第1水陸機動連隊」「第2水陸機動連隊」「戦闘上陸大隊」「特科大隊」「偵察中隊」「施設中隊」「通信中隊」「後方支援大隊」「水陸機動教育隊」からなっており、創設時約2100名でスタートしました。
このうち「第1水陸機動連隊」は2002(平成14)年、相浦駐屯地(長崎県佐世保市)に置かれた西部方面普通科連隊からの改編で、「第2水陸機動連隊」は新たに作られました。2019年度以降「第3水陸機動連隊」も新編され、予定では最終的に3000人規模の組織になります。
2018年の総火演では、島しょ防衛シナリオに沿った演習にて、その役割の一端をうかがうことができました。島へ上陸した敵部隊に対し、電磁スペクトラム作戦(電子戦)や、海自および空自と連携した攻防などののち、陸自の無人偵察機「スカイレンジャー」が各種の情報を収集するなか、水陸機動団による上陸が開始されます。
海から空から島へ上陸!
最初に上陸するのは、偵察用のラバーボートに乗船した水陸機動連隊の情報小隊です。上陸予定の海岸地域を偵察し、その情報をもとに海上自衛隊の護衛艦からの攻撃などで周辺の敵の脅威を排除、そこへ水陸機動団の上陸部隊を載せたAAV(水陸両用車)が海上から海岸へと切り込んでいきます。
AAVと上陸し展開した隊員が攻撃を開始し、ある程度の安全を確保したのちに、UH-60JA「ブラックホーク」やCH-47JA「チヌーク」などのヘリコプターによって次々と隊員や装備が空輸されます。この間、AH-1S「コブラ」対戦車ヘリコプターによる空中からの掩護射撃もありました。やがて水陸機動連隊の主力が上陸、後続のほかの部隊が上陸するための拠点を確保します。
「水陸機動団は島しょ防衛における水陸両用戦を目的として2018年に発足しました。米海兵隊を手本とするも、事実上の独立した軍である海兵隊に対して水陸機動団は陸上自衛隊の一部である点が異なります」(航空軍事評論家 関 賢太郎さん)
なお拠点確保ののちは、上陸してきた後続部隊が島の奪回にむけ戦闘を展開します。16式機動戦闘車や戦車などが活躍するのはこのあとです。
水陸機動団についていろいろ言うが、こうした部隊は島嶼国家である日本には絶対に必要だろう。3000人と言わずに1個師団くらいの規模でもいいと思う。でも部隊の迅速な移動ができるかどうかが効果的な活動ができるかどうかのカギになるだろう。陸自は自前の輸送艦を装備しようとしているのだからなあ、‥(^。^)y-.。o○。
Posted at 2018/09/07 20:13:58 | |
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