菅義偉(すが・よしひで)官房長官は28日の記者会見で、中国が設定した防空識別圏内を自衛隊の航空機が従来通り飛行していることを明らかにした。政府関係者によると、自衛隊機に対する中国軍機による緊急発進(スクランブル)は確認されていない。
菅氏は「中国による防空識別圏の発表後も、同空域を含む東シナ海において従来通りの警戒、監視活動を実施している」と表明。そのうえで「中国への配慮のために、これを変更するつもりはない」と述べた。
菅氏の表明は、米軍が爆撃機を同識別圏内で飛行させたことを明らかにしたことに続き、日本としても一方的な防空識別圏設定を容認しない姿勢を中国側に明確に示す意図がある。
中国が23日に設定を発表した防空識別圏には、沖縄県・尖閣諸島の上空が含まれているが、尖閣諸島周辺空域では、海上自衛隊の哨戒機(P3C)、航空自衛隊の早期警戒機(E2C)などが連日飛行している。
防衛省幹部は「訓練や実任務で必ず飛行する空域だ。中国の識別圏の有無にかかわらず、通常通り飛行するだけだ」と語った。
中国国防省は28日、自衛隊機の飛行を把握しているとの談話を発表したが、「識別圏内全部を監視する能力があるかは疑わしい」(防衛省幹部)との指摘もある。
日本の防空識別圏は、戦後、米軍が線引きしたものを1969年にほぼそのまま引き継いだ。北方領土や竹島は圏外で必ずしも領土や領空とは一致していないが、尖閣諸島は当初から含まれていた。
これを米軍のB52飛行前にやるべきだったがまあ良いだろう。中国の防空識別圏管理能力は日米などの先進国と比較すると大人と子供くらいの差があると言う。今回の防空識別圏設定は中国にとって外交上の大失敗だったという説があり、事実中国国内でも非難轟々だと言う。実際に中国にどの程度の防空能力があるのか分からないが、相当の広域を隈なく管理する能力はないのだろう。張り子の虎と言う非難もあるようだが、実際にそうだと日本にとっては幸いなのだが、・・・。
Posted at 2013/11/28 22:07:42 | |
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