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ntkd29のブログ一覧

2016年09月13日 イイね!

この状況で米軍施設反対は中国編入を狙ってのことか。




防衛省は12日、沖縄県東村高江周辺の米軍北部訓練場のヘリパッド建設で、重機を訓練場内へ搬入するために自衛隊ヘリを使用する方針を固めた。同日夕、稲田朋美防衛相が防衛省設置法に基づきヘリ使用の命令を出した。天候を見極め、13日にも重機搬入のために出動する。複数の防衛省関係者が明らかにした。

 

関係者によると、陸上自衛隊の大型輸送ヘリCH47を使用する。これまで資機材搬入のために使用した民間ヘリでは運べない10トンクラスのトラックやショベルカーなどの重機を運ぶ。使用機は1機で、少なくとも2日間は搬入に当たる方針だという。

 

N1地区内に運び込んでいる重機をホバリングの状態でくくりつけ、H・G地区に搬入する予定だという。1日で複数回飛行し、重機を運び込む。防衛省関係者によると、使用命令の根拠法は米軍への提供施設、区域の使用条件の変更を定めた防衛省設置法4条1項第19号で、命令先は陸上自衛隊の中央即応集団。

 

自衛隊ヘリを使用すれば県民の反発が高まるため民間ヘリだけで搬入を終えられないか検討したが、重い機材の空輸は難しく、陸路での搬入も困難なため自衛隊ヘリの使用を決めた。

 

沖縄防衛局はヘリパッド建設に反対する住民らの抗議運動などで工期に遅れが出ていることから、9日から民間の特殊ヘリで資機材の搬入に踏み切った。

 

防衛局がことし7月に県へ提出した環境影響評価検討図書では、ヘリでの搬入は「工事の初期段階」でG地区に2回、H地区近くの作業ヤードに18回の計20回程度使用する予定と記載している。防衛省関係者によると、作業の進捗(しんちょく)次第では20回を上回る可能性もあるという。




民間ヘリの最大つり下げ重量はカモフKa-32A11BCの5トンまで、一方、陸自のCH47JAは10トン以上だから相当な重量物まで運べる。北部地区の演習場を半分返すからその分縁パッドを作ってくれと言うんだろうけど返してくれるならいいじゃないか。自衛隊のヘリを投入すると言うのは反発が大きいと言うが、それは阻止する手立てがなくなるからだろう。騒音たってあの辺は家なんかないじゃないか。北のバカ大将は核と弾道弾、中国様は尖閣市党に血道を上げているこの状況で、米軍は何でも反対、反対って、そりゃどうなんだ。大体、市民、市民と言うがやり口は極左だろう。ヘリで運ばざるを得なくなったのは違法に道路をふさぐからだろう。中国が良ければ中国に行ってもいいから本島だけで行ってくれ。先島は残しておいてもらいたい。まあ先島諸島は本当には恨みがあるようだから日本に残るだろうけど、・・。





Posted at 2016/09/13 16:23:48 | コメント(0) | トラックバック(0) | 軍事 | 日記
2016年09月13日 イイね!

中国の尖閣浸透対策は、・・。




平成24年に尖閣諸島(沖縄県石垣市)が国有化されてから11日で4年が経過し、中国公船の領海侵入は同日までに延べ518隻に上った。海上保安庁は今春、尖閣専従体制を整備した上で、28年度補正予算で大型巡視船3隻の増強を要求。29年度予算の概算要求では海上保安官の増員を求めているが、8月に中国公船が漁船とともに大挙して押し寄せたことを受け、さらなる上積みを検討する。東シナ海をはじめ、厳しさを増す安全保障環境への警備態勢を整える方針だ。

 

同庁によると、11日午前10時すぎ、尖閣諸島周辺の領海に中国海警局の船4隻が相次いで侵入し、約1時間半航行した後、領海外側の接続水域に出た。領海侵入は今年に入り延べ87隻で、国有化以降では延べ518隻になる。

 

外務省の金杉憲治アジア大洋州局長は「主権侵害であり断固認められない」と中国大使館側に電話で抗議した。同省関係者によると、中国側は「(尖閣諸島は)中国固有の領土だ」などと反論したという。

 

中国公船は国有化以降、頻繁に尖閣諸島周辺海域に出没。接続水域では「天候の悪い日以外はほぼ毎日航行している」(同庁)。8月には200隻を超える漁船とともに、過去最大となる公船15隻が同時に接続水域や領海に侵入した。

 

南シナ海での領有権主張を仲裁裁判所の裁定で全否定され、南シナ海の海洋政策で手詰まり感のある中国は今後、東シナ海で活動を活発化させる可能性が強まっている。中国の大型公船は昨年末時点で120隻と3年間で3倍増。31年には135隻になると見込まれている。

 

これに対し、同庁は、今年2月に大型巡視船14隻相当(実数12隻)の「尖閣警備専従部隊」を整備。28年度補正予算案では、新たに大型巡視船3隻を増強する。

 

また、海上保安官の定員は国有化以降、毎年度純増し、28年度は1万3522人。29年度予算では領土・領海、海洋権益を守るために335人の増員を要求した。8月の事態を踏まえた安全保障への緊急的な警備態勢の整備を目指し、さらなる増員を求める方針。




こうなったら排水量3万トンくらいの空母型巡視船でも4隻くらい建造するか。海保の人員はいかにも少なすぎる。いい機会だから大幅に増員でもしたらどうか。尖閣が問題化する以前から海保の人員は少なすぎると言う意見は根強くあった。もっと増員してやってもいいんじゃないかねえ。海は広いんだし、・・。


Posted at 2016/09/13 15:12:15 | コメント(0) | トラックバック(0) | 軍事 | 日記
2016年09月13日 イイね!

台湾国籍問題、「ごめん」で決着のレンホー氏




民進党代表選に立候補している蓮舫代表代行は13日午前、記者会見し、父親の出身地である台湾(中華民国)籍が残っていたことを明らかにした。

 

台北駐日経済文化代表処(大使館に相当)から12日夕に確認の連絡を受けたという。蓮舫氏は「記憶の不正確さから混乱を招き、おわびする」と謝罪した。

 

蓮舫氏は旧民主党政権で、台湾籍が残ったまま閣僚を務めていたことになり、波紋が広がりそうだ。ただ、15日投開票の代表選を辞退する考えはないと強調した。

 

蓮舫氏はこれまで、日本と台湾のいわゆる「二重国籍」を否定。17歳だった1985年に日本国籍を取得した際、父親とともに代表処へ出向き、台湾籍放棄の手続きを取ったと説明していた。しかし、手続きが済んでいたかは「確認中」として、6日に改めて台湾籍放棄の手続きを申請した。

 

蓮舫氏は会見で「(台湾籍放棄)手続きが完了すれば、籍に関することは最終的に確定する」と述べ、手続きが終わるまでなお時間を要するとの認識を示した。

 

同時に、二重国籍批判に関しては「これまで政治家としては日本人という立場以外で行動したことはない。日本人として日本のために働いてきたし、これからも働いていきたい」と釈明した。




何かの問題を追及する時に、「謝れば済むことじゃない」とか言っていなかったっけ?まあ、自分に甘いのは政治家の体質だからねえ。日本中に笑いを振りまく明るい民進党でいてください。


Posted at 2016/09/13 15:10:25 | コメント(0) | トラックバック(0) | 政治 | 日記
2016年09月12日 イイね!

民進党安住国対委員長、災害現場に革靴で行く国会議員はいないと言うが、・・。




台風10号で被災した岩手県岩泉町で長靴を履かず、職員に背負われて水たまりを渡った自民党の務台俊介内閣府政務官を「災害地に革靴を履いていく国会議員はいない」などと厳しく非難した民進党の安住淳国対委員長に、まさかの「ブーメラン」が待っていた。4月に熊本地震の被災地を視察した岡田克也代表、枝野幸男幹事長が革靴で現地入りしている写真が党のホームページなどに公開されていた。

 

岡田代表は自身のブログに「熊本地震視察-被災者の方から涙ながらの訴え、きめ細かい対応を」と題して掲載した4月26日付の記事で、熊本県益城町と熊本市を同23日に訪れた際、革靴で被災者と握手する写真をアップ。枝野幹事長は党ホームページの4月27日付のニュースで、革靴姿で熊本県西原村村長から被害状況の説明を受ける写真が掲載されている。

 

安住国対委員長は12日、務台政務官について「災害地に視察に行くとき、革靴を履いていく愚かな国会議員は本来いない。誤解を与えてけしからん話だ」と非難した。




いやあ、何ともさすが民進党、お見事としか言いようがない。すばらしい。感銘を受けた。これからもぜひぜひ頑張ってほしい。


Posted at 2016/09/12 20:22:54 | コメント(0) | トラックバック(0) | 政治 | 日記
2016年09月12日 イイね!

翼の向こうに(18)




「さて、飲み直しと行くか。」

 
山下大尉が涼しい顔で言った。そして周りに残った者はみなその言葉に従った。私はあたりを見回して小桜を探した。小桜はまだ廊下の隅に蹲って肩を震わせていた。


「もう皆済んだ。いやな思いをさせてすまなかった。さあ部屋に戻ろう。」

 
小桜を促がして部屋に戻ろうとすると高瀬が近づいて来て「この間の部屋、空いている。頃合を見て。いいな。」と耳打ちした。高瀬の厚意に私は黙って頷いた。


「武田中尉、高瀬中尉。」

 
部屋に入ると山下大尉の甲高い声が飛んできた。


「この戦争がどうなろうと俺達は負けはせん。俺達は世界最強の戦闘機隊を作るんだ。そのことはよく覚えておけ。」

 
これがこの男の本心なのか、それとも士気を高めるための演出なのか、私には分からなかったが、気迫に押されて反射的に不動の姿勢で「はいっ」と返事をしていた。高瀬も何時になく神妙な態度で私と同じように「はいっ。」と応じていた。

 
座敷は威勢のいい話が飛び交っていた。私と高瀬はそれぞれ適当な場所に割って入って酒を注いで貰った。


「分隊士たちはたいしたもんですな。憲兵とやり合うんだから。でもそのおかげで何だか俺達の沈んだ気持ちまで元気になりました。なにしろ南洋諸島、サイパン、フィリピンと負け戦ばかりでしたからな。別に憲兵をやり込めたからってそれがどうということもないんですが。何かこう頭の上を覆っていた雲が途切れて日が差してきたようで。なあ、あの小銃を突きつけられた時の奴等の顔といったら、思い出しただけでも胸のつかえが消えてなくなっていくようで。」

 
一人の下士官が痛快でたまらないといった表情で盃を煽った。


「何だか今度は勝てそうな気がします。戦闘機乗りの神様と言われた司令、歴戦の母艦搭乗員の飛行長、鬼神と言われた山下隊長、海軍戦闘機隊随一の撃墜王と言われた高藤先任、天才と言われた高瀬中尉、零戦をはるかに凌駕する新型の紫電。それに、これからもベテラン連中がぞくぞくと集まってくるそうじゃないですか。

 
今まではグラマンやコルセアにうば桜の零戦で追いまくられてきましたが、今度ばかりはそうはさせません。今まで散々可愛がってもらった礼に今度こそ敵さんに一泡も二泡も吹いてもらいましょうや。」

 
この下士官の言葉に座が沸き返った。そしてまるで戦に勝ったように威勢のいい言葉が飛び交う座敷に高藤飛曹長が率いる一団が姿を現すと、座はまた一段と盛り上がった。


「憲兵さん達、血迷っているのか、我々と一戦交える覚悟のようです。ここへ来る途中様子を見てきたんですが、次々に兵員を満載したトラックが駆けつけています。どうしても面子を立てる気のようです。」

 
高藤上飛曹が手短に報告した。


「アメちゃんをやっつける前に憲兵さんをへこませるか。」

 
山下大尉がふてぶてしいほど落ち着いた調子で言うとその場にいた者すべてがときの声を上げて賛意を示した。


「さあて、明日に備えて飲み直すか。」

 
山下大尉はコップになみなみと酒を注ぐと一息に飲み干した。これを合図に一同はまた互いに酒を注ぎ合いそしてそれを飲み干した。いいかげん酒が回って座が乱れ始めたころ、私に向かって高瀬が目配せをした。その視線のほうを向くと小桜が座敷を出て行くところだった。高瀬が目配せをした訳は分かったが、後を追ってもいいものかどうか、私は躊躇っていた。高瀬がもう一度「早く行け。」とでも言うように私を睨みつけた。その高瀬の視線に追い立てられるように私は席を立って廊下に出た。

 
廊下の先に小桜が待っていた。その後を付いて行くと小桜は廊下の突き当りを折れたところにある小さな階段を上がって行って引き戸を開けた。そこは四畳半ほどの小部屋になっていた。そして座敷の真中に置かれた座卓の上にはビールと少しばかりの肴が用意されていた。おそらく高瀬が仕組んだのであろうこのお膳立てに甘えることにして私は座卓の前に腰を下ろした。

 
「どうぞ。」

 
小桜が差し出したビールを一気に咽喉に流し込んで空になったコップを小桜に差し出した。

 
「本当にどこかに移動されるのですか。」

 
ビールを注ぎながら小桜が小さな声で言った。


「高瀬が言ったとおり、これまでの米軍のやり方から次は沖縄にくると思う。今の部隊は海軍に残っているベテラン搭乗員を結集して新型戦闘機を装備した精鋭部隊だから、その戦闘に参加しないということはあり得ない。そうだとすれば近いうちに西へ移動することになるだろう。」


「この戦争は本当に必要なんですか。あなた達の言っていることを聞いていると、この戦争が本当に戦わなければならない戦争とは思えなくなってきたんです。そんな戦争で、もう誰も死んで欲しくない。もうたくさんなんです。」


「戦争は始めるよりもやめる方がずっと難しいと何かの本でそんなことを読んだように思うが、本当にそんな気がする。」


「戦争が幾ら続いても、私はそんな戦争は見たくはありません。」


「えっ」

 
私は返す言葉がなかった。それが当然の感覚なのだろうとそう思った。


「それが普通の人間の感覚なんだろうな。」

 
小桜は答える代わりに席を立って私の横に座りなおすと体を寄せてきた。


「あなたと二人だけの世界にこもってしまえば何も見なくてもいい。」

 
小桜は静かな声でそう言った。しかし小桜の短い言葉には私をたじろがせる何かがあった。私は不器用に小桜を受け止めて抱きしめたまま動けずにいた。


「どこかに移動する時はきっと教えてください。」

 
命令するような小桜の言葉に私は小さく頷いた。どの位時間が経っただろうか。引き戸をたたく音がして高瀬の声が聞こえた。


「武田、帰るぞ。今日はまずい。出て来い。」

 
その声に機敏に反応したのは小桜だった。小桜は立ち上がると手早く裾を直して引き戸を開けた。高瀬が『早く来い。』と言うように手招きをしていた。高瀬がそう言うのだから余程緊迫しているのだろうと思い、急いで部屋を出た。


「どうもおかしな話になってきた。憲兵隊に殴り込むと皆息巻いている。」

 
高瀬が珍しく困った顔をしていた。


「今殴り込んだらこちらの言い分が立たなくなる。何としても止めさせなくては。」

 
そのまま部屋にも寄らずに高瀬と一緒に玄関先に出ると、もう全員が外に出て待っていた。


「分隊士、憲兵隊を叩き潰してやりましょう。さあ、先頭に立ってください。」

 
その場にいた誰もが酒の勢いもあって妙に奮い立っていた。


「皆待ってくれ。酒の勢いを借りて乗り込んだとあっては海軍の趣旨が立たん。ここは抑えてくれ。」

 
私は何とかなだめようと思ったが、誰も学生あがりの予備士官の言うことなど聞きそうもなかった。高瀬と二人、人の波の中に飲み込まれ、押し出されるように出口に向かって動き始めた時、鋭い声が飛んだ。


「待て。この件は俺が預かる。異存のある者は前に出ろ。」

 
後ろを振り返ると山下大尉が立っていた。この一言でその場の雰囲気が一変した。


「隊長がああ言うんだ。隊長に任せよう。」

 
高藤上飛曹がこれを追認するように声を上げた。これで誰もがすっかり牙を抜かれたようにおとなしく静まってしまった。そしておそらく山下大尉が手を廻していたのだろう、基地からの迎えのトラックの荷台に乗り込んだ。基地に着いて飛行長に報告を済ませると真っ先に寝台に大の字になって寝込んでしまったのも山下大尉だった。これだけの大事件になってしまって、明日は皇軍相撃の事態を生ずるかもしれないというのに、何故これほど落ち着いていられるのか、私にはさっぱりこの男の正体が分からなかった。ベッドに横になったが、眠れそうもなかったので起き出して士官食堂に行った。

 
ドアを開けると薄暗がりの中に誰かが座っているのが見えたが、かまわずに入っていくと「こっちに来て座れよ。」という高瀬の声が聞こえた。


「小桜は何か言っていたか。」

 
高瀬は湯飲みに酒を注ぐと私の前に差し出した。


「特には何も、」

 
私は余計なことを悟られまいとことさらぶっきらぼうを装って答えた。


「なるほど、何か言われたんだな。『死んじゃいや。』とか、そんなところか。」


「そんなことは言っておらん。馬鹿もいいかげんにしろ。」

 
別にむきになるようなことではなかったが、私はつい大きな声を出してしまった。


「何をそんなにむきになっているんだ。結構なことじゃないか。何処も彼処も『死んで来い。死んで来い。』の大合唱の中で、死ぬなと言ってくれる人がいることはありがたいことだ。武田、貴様、命を大切にしろよ。」


「この未曾有の国難を迎えて、おめおめと生きて永らえようとは思ってはおらん。予備士官でも軍人は軍人だ。」

 
高瀬は私を見上げた。そしてしばらく黙って私を見つめていたが、視線をテーブルに落とすと酒の入った湯飲みを取り上げてゆっくりと口に運んだ。


「死ぬってことはそんなに簡単なことなのか。」

 
酒を一口飲み込むと静かにそう言った。


「フィリピンにいた時、毎晩夢を見たよ。『明日は死んで来い。』とそう言われる夢を。明日は死ぬのか、明日は死ぬのか、明日の今ごろは俺はもう生きてはいないんだな。そう思うと無性に恐ろしくなって、汗をぐっしょりとかいて、それも鳥肌が立つような冷たい汗を、目が覚めるんだ。

 
戦闘で出て行く時は、自分が死ぬなんてことは考えたこともない。敵さんと渡り合って弾が降るように飛んで来ても、自分がやられて死ぬなんてことはかけらも思ったことはなかった。基地に戻って飯を食って酒を飲んで『ああ、今日も生き残ったな。』そう思った時にやってくるんだ。その日のことを思い出すと恐ろしくて恐ろしくて体ががたがたと震え出すんだ。あの時、自分を翳めた弾が当たっていたら、俺は今ごろ海の底か、ジャングルの中で焼け焦げて朽ち果てているんだってな。そんな思いが次から次へと頭に浮かんでくるんだ。紙一重だからな、自分の弾が相手に当たるか、相手の弾が自分に当たるかなんて。思い出せは肝が縮みあがることなんか掃いて捨てるほどあるさ。

 
だけど、そんなところを部隊の奴等には見せられないから、あの熱帯のくそ暑い兵舎の中で毛布を頭から被って寝たふりをしているんだ。特攻隊の奴等な、眠らないんだ。明日出て行くという晩は。横になったまま、椅子に座ったまま、それぞれ朝が来るまでじっと起きているんだ。恐ろしくて眠れないんじゃない。眠ってしまうと生き物としての人間の本性を抑えることができなくなってしまう。それでじっと起きているんだ。そして翌朝、何もなかったようにさわやかな笑顔で出て行くんだ。

 
直掩の我々の方が一箇所に固まって息を潜めて朝を待つんだ。直掩だって出て行けばほとんど帰っちゃ来ないのにな。それでも必死と決死は天と地ほども違うんだよ。覚悟だとか、心構えだとか、それはそれで理性の問題なのかもしれないが、生き物の本能としてみれば死ぬってことはとんでもなく重いことなのかもしれない。

 
こんな時代、いっそ手っ取り早く勇ましさを装って死んじまった方が楽なのかもしれないが、そうして皆が死んでしまうと、この国を守って支えていく者がいなくなってしまうからなあ。武田、『生きていてくれ。』という者がいるのなら生きればいいじゃないか。勿論この時代に生きている者としての責任から逃れてというわけではないが、ただお題目のようにヒステリックに『死ね、死ね。』というだけじゃなくて、生きるということを真剣に考えるべきじゃないのか。」



Posted at 2016/09/12 12:51:03 | コメント(0) | トラックバック(0) | 小説2 | 日記

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ntkd29です。CB1300スーパーボルドールに乗って11年、スーパーボルドールも2代目になりました。CB1300スーパーボルドール、切っても切れない相棒にな...
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