
今回はホンダ編です。
インテグラ=「タイプR」という、走り一辺倒なイメージがすっかり定着しましたが、初代はシビックとアコードの間を埋める、ちょっとお洒落でスポーティな3ドアHBというポジションでした。
名車S800以降、10数年ぶりに復活したDOHCエンジン(ZC)を全車に搭載(PGM-FIおよびキャブ仕様あり)。ベースは3代目シビック(ワンダーシビック)で、トーションバーの足回りもシビック・バラスポCR-Xと共通でした。
シビックの1300cc~1600ccのエンジンバリエーションの対して、インテグラは1600DOHCのみ。ボディ形状も当初は3ドアHBのみで、後に5ドアも追加。最終的には4ドアセダンと1500ccのSOHCエンジンも追加されました。
「クイント」という、2代目シビックの姉妹車(5ドアHB)をルーツに持つクルマで、車名も正式には「クイントインテグラ」と言いました。
アメリカでは「アキュラ」ブランドで販売され、セクレタリカーとして、人気があったそうです。
当時のホンダ車の常で、薄っぺらいボディに、リトラクタブルヘッドライトの出で立ちは、兄貴分のアコードやプレリュードとの見分けがあまりつかず、何となく中途半端な印象ではありますが、現行モデルにも引き継がれている横長のテールライト等、それなりに個性を出していたと思います。
そして、「カッコインテグラ」の2代目では、リトラクタブルヘッドライトと日本では今ひとつ人気のない5ドアHBが消滅。上級グレードにはリッター100馬力を誇るVTECエンジンを搭載。後のタイプR誕生の布石はこの2代目で打たれたと思います。(タイプRは3代目で登場)
湖畔や海岸沿い、森の中を「♪はるか~とお~いひの~」と山下達郎の曲をBGMに疾走するTVCFが印象的で、CMからしても、シビックやCR-Xとは違った、お洒落でちょっと上級な雰囲気を出そうとしていました。それが10年も経つと、一気にスパルタンなクルマへと変わっていったのでした・・・
Posted at 2005/12/08 23:24:53 | |
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