2012年04月30日
「無駄撃ち」になりそうな追加量的緩和 その1
【転載開始】
追加量的緩和の内容は、資産買入れ等の基金を従来の65兆円から70兆円程度に拡大し、
内訳は短期貸付に当たる固定金利方式(0.1%です)の資金供給オペを5兆円減額し、
長期国債を10兆円増額するとともに、ETFを2000億円、REITを100億円増額するものです。
それ以外に、買入れる長期国債を残存1~2年から1~3年に延長するとともに、
基金の買入れ時期を2013年6月末まで延長しました。
さらに消費者物価上昇率は目標としている1%に、
遠からず(2014年のことのようです)達する可能性が強いと付け加えています
(その根拠は全く示されていませんが)。
前回の政策決定会合(4月10日)で何もしなかったので、
今回は何らかの追加量的緩和が市場に織り込まれていたこともあり、
発表直後100円高前後で推移していた日経平均が下落して前日比40円安になり、
為替も同日NY市場の終値で80円24銭、対ユーロで106円33銭と円高が進んでしまいました。
為替の方は、同日に発表された米国1~3月GDPが前期比年率2.2%と予想を
下回ったこともあるのですが、とにかく日本銀行にとって「ほとんど最後の量的緩和」に
踏み切ってしまった後なので、ゴールデンウィークの谷間(5月1~2日)は久々に
80円割れの「円高」に襲われそうです。
結局、ほとんど最後の「貴重な追加量的緩和」を無駄撃ちしてしまった可能性が強いのです。
つまり「日本銀行は明らかに積極的な量的緩和を望んでいない」ことを見透かされており、
そこへ「全く予想通りで何のサプライズもない」追加量的緩和に踏み切ってしまえば、
「少なくとも次は当分ない」ことが誰にでも分かり、
新たな「円高」「株安」を狙ったポジションに襲われることが明白なのです。
その理由の1つが、
先週21日に白川総裁がワシントンで「中央銀行が際限ない国債買い入れ等を行えば、
制御不能のインフレを招く」と自説を紹介してしまっていたことです。
もともと外国だと開放的になるのか余計なことをしゃべる傾向が強いのですが、
こう言っておいて追加量的緩和に踏み切ると「もうやりませんからどんどん円高になりますよ」と
公言してしまっていることになるのです。
もうひとつ「日本では人々が、財政不安(日本の公的債務残高が大きいことを指しているようです)
から支出を抑制し、それが(物価が下がる)デフレの要因になっている」という
珍説まで披露していました。
まあ「デフレは中央銀行の責任ではない」と言いたかったのか、
財務省から「日本の財政問題の弊害を強調してくれ」と言われていたからなのかは不明ですが、
日本にとってデメリットしかない「驚くべき愚言」です。
米国経済も「足踏み」が目立ちはじめ、欧州でも再び債務問題が大きくなりそうな予感がする中で、
最後の砲弾(量的緩和)を撃って「外して」しまった日本の金融市場は、
間違いなく「円高」「株安」に襲われます。
【転載終了】
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以前にも文中にある、「中央銀行が際限ない国債買い入れ等を行えば、・・・・・」という、
白川総裁の発言は失言ではと書いたことがありますが、
専門家でも問題視しているということでしょう(民主党ブレーン以外は)。
この白川総裁は、民主党が野党時代にゴリ押しした総裁人事です・・・何でも反対時代。
野党としてもダメ、政権取ってもダメ・・・存在意義なしですね。(手厳しいようですが
また心配事は、何の目的もなく首相が訪米することです・・・
目的がないということは、米国からかなりのお土産を持たされる可能性大です・・・
多分、政権が持たないことを悟った首相が、日米首脳会談の実績がほしかったのでは・・・?
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Posted at
2012/04/30 11:18:42
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