2020年11月03日
作家・清水一行が「救い」だといったソニーはもうない・・・
佐高信「この国の会社」
【転載開始】
■作家・清水一行が「救い」だといったソニー
はもうない 公開日:2020/11/02
会社の派閥争いや社長のスキャンダルを
暴いてきた作家の清水一行が
「ソニーとホンダがあるのは救いだよね」
と言ったことがある。
ソニーの井深大やホンダの本田宗一郎が
いることでこの国の経営者に絶望しないで
すむという意味だなと私は受け取った。
人マネを嫌い、常に創造性を求めた井深は、
「人と違ったことをやるのはむずかしいので
はないか」と尋ねると、こう答えた。
「そう決めてしまえば、それが使命だと
思うからね。むずかしくても何でも、やって
のけなければしょうがない。私はあまり苦労
したという気はありません。好きなことを
やっていればくたびれないし、時間も忘れ
ちゃう。そこに引っ張り込まれる人は迷惑か
もしれませんがね。また、常に新しいことを
やっていかないと、日本はすぐマネしますも
の、ヘッヘッヘッ。一つのところへとどまって
はいられないわけですよ」
80歳を目前にして、いたずら小僧のよう
に首をすくめたあの笑顔が私は忘れられない。
しかし、彼は昔の彼ならず。いま、ソニー
にクリエイティビティーはほとんどない。
ゲームは堅調だが、ソニーはいまや、
エレクトロニクス産業ではなく、主体は生保
や金融のフィナンシャル・カンパニーである。
希望してソニーに入り、グーグルの日本法人
社長を経てアレックスを起業した辻野晃一郎は
私との共著『日本再興のカギを握る「ソニーの
DNA」』(講談社+α新書)で、ソニーの凋落
を嘆く。
盛田昭夫と共にソニーを創業した井深は、
「アメリカのエレクトロニクスは軍需によって
スポイルされる」と言い切った。
そして、「私は経団連に行かないんです。経団
連というのは話し合いの場で、どうやって競争
しないかを決める団体ですからね」と付け加えた。
この国には”輝ける異端”のソニーやホンダが
あった。
しかし、そのDNAは残念ながら消えていく運命
をたどっている。
【転載終了】
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現在の日本に希望を持たせる記事が
あまり見当たらないですね。
日本の衰退を認識させる記事が多いこ
とに不安を感じます。
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Posted at
2020/11/03 16:30:05
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