2012年10月28日
2012/10/27 日刊ゲンダイより。
親としてのエゴしかない新党結成
任期途中で突然、仕事を投げ出した東京都の石原知事。
批判もどこ吹く風の唯我独尊ぶりで、26日の定例会見も大半を新党関連に
費やし、20分後には「約束があるので」と一方的に打ち切った。
で、向かった先は映画の上映会。まだ現職の都知事なのに、
責任感はまったくない。ホント、いい加減な老人だ。
こんな男が新党結成だなんてチャンチャラおかしい。
マトモな感覚の国民は相手にしないだろう。
“盟友”だったはずの亀井静香前国民新党代表にも、
あっさり袖にされてしまった。
「石原さんも本音では自信がないのでしょう。
亀井に“助けてほしい”と言いに来た。
それをビシッと断ったのです」(政界事情通)
新党結成宣言の夜、会いに来た石原に対し、亀井はこう話したという。
「オレが国民のため、日本のためにオールジャパンでやろうと言った時には
断っておきながら、今になって何サマのつもりだ。アンタが今やろうとしている
ことは、国民のためじゃない。それこそ我欲じゃないか。政治家というのは、
国民のために己を殺すものだ。アンタは間違っている。オレは合流しないぞ」
まったく、亀井の言う通りだ。
そもそも、「石原新党」構想は、亀井や「たちあがれ日本」の平沼代表らが提唱し、
働きかけてきた。しかし石原は煮えきらず、今年4月に“白紙撤回”を表明したのである。
「それもこれも、長男の石原伸晃を総理にしたいという野望のためです。
一方で、新党構想には、三男の宏高を当選させる目的がある。
日本のためだ何だとエラソーに言っているが、
石原都知事に政治理念などない。親のエゴで動いているだけなのです」
(前出の事情通)
そんな男だから、亀井も愛想を尽かしたのだ。
政治ジャーナリストの鈴木哲夫氏が言う。
「亀井さんの頭の中には、菅政権末期から『救国内閣』の構想がある。
それが石原新党へとつながっていった。亀井さんが描いているのは政界再編で、
自民党政権に戻してはいけないという思いが強い。そのためには小異を捨てて、
大同団結するという発想です。そこが“純化路線”の石原氏や平沼氏とは
相いれないのでしょう。どちらかといえば、小沢氏の『オリーブの木』に近い。
今後は第三極の一角として、例えば民間人を旗に立てて、
その下に政治家が集まるような形を考えているようです」
私利私欲の石原とは、決別して正解だ。
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亀井氏にはプロの政治家としての愛国心があるように見受けます。
一方、石原氏は英BBC(だったか?)尖閣で戦争をしたいと発言・・・
英国はフォークランド紛争の当事国でもあるので、このような発言をしたのだろう?
とても日本の未来託す国政に戻したくない御仁である。
有権者の冷静な判断を期待したい。
Posted at 2012/10/28 12:05:19 | |
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政治 | 日記
2012年10月28日
元海上自衛隊指揮官×東京新聞論説委員(川村純彦×半田滋)の対談より抜粋転載。
【転載開始】
半田:そうした戦力的な差は、当然中国も把握しているでしょう。
そのうえで、なぜ中国があれほど尖閣を欲しがるのかを理解するには、
中国の真の狙いを知っておく必要があります。
一般的には、中国は尖閣付近の海底資源の確保を狙っていると言われますが、
それだけではない。
川村:その通りです。中国の本当の狙いは「核抑止力を米国並みに高める」こと。
それを達成するために、尖閣が必要なのです。
順を追って説明します。
中国はかねてから台湾を支援してきた米国に対抗できる軍事力を持とうとしていましたが、
果たせずにいます。そんな中、'96年に中国の面子を潰される決定的な事件が起きます。
半田:いわゆる「台湾海峡危機」ですね。'
96年3月に行われた台湾総統選挙において、独
立を訴える李登輝総統の再選が有力視された際、
これを嫌った中国が軍事演習と称して台湾沖にミサイルを撃ち込んできた。
あわせて中国人民解放軍の熊光楷・副総参謀長は
「台湾問題に米国が介入するなら中国は西海岸に核ミサイルを撃つ」と脅しました。
ところが、これに対して米国が2隻の空母やイージス艦を周辺海域に派遣したところ、
中国は台湾に手出しできなくなった。
川村:中国はアメリカの核抑止力に完全に屈したわけです。
このときもしも米中全面戦争となっていれば、
最終的に核攻撃能力が上回る米国に中国は破れていたのは自明ですから。
<中略>
半田:中国が南シナ海を「核心的利益」、つまり最も重要な地であると宣言し、
同海域にある南沙諸島や西沙諸島を巡って、フィリピンやベトナムと衝突を繰り返すのも
南シナ海を聖域化しようという強い意志があるからですね。
川村:そして聖域化を完成するためには、武力を用いてでも、
南シナ海の北方に位置する台湾を中国に統一しなければならないわけですが、
ここで障害となるのが米国の存在です。
中国が武力で台湾を統一しようとすれば、米国が介入する。
では、介入を阻止するためにどうすればいいか考えてみると、
米国艦隊の進攻を阻止するには東シナ海を中国のコントロール下に置けばいいという
結論に達します。
そこで重要なことは、東シナ海で中国にとって唯一の足がかりとなるのが尖閣諸島
だということです。
もし、中国が尖閣を奪取すれば、周囲200海里を自国のEEZ(排他的経済水域)に設定し、
範囲内に他国の航空機や艦船を寄せ付けなくするでしょう。
また、太平洋への出口も獲得できます。
つまり尖閣-台湾-南シナ海を巡る中国の一連の行動は、
「確実な核抑止力を持つ」という一点に集約されるのです。
半田:その目標のために、海軍力強化に努めてきた結果、中国海軍は兵力約26万人、
艦艇数約950隻、戦闘機約350機と、数字の上では米国に次いで世界第2位を誇るに至りました。
前述のとおり、まだ「近代戦」を戦えるレベルにはないですが、
この成長には驚くべきものがあります。
川村:私も現状では日本の方が戦力的に優位に立っていると分析しています。
ましてや日米安保条約が発動されると想定すれば、その差は歴然となります。
たとえばアメリカがマラッカ海峡で対中封鎖をすれば、
それだけで中国のシーレーンは大打撃を受け、経済は大混乱に陥るでしょう。
ただ、だからといって中国を侮るのは早計、とも言っておかなければならない。
中国は毎年、国防費を前年比2ケタの伸び率で増やしていますから、
このままでは遠からず深刻な脅威となるのは間違いありません。
半田:看過できないのは、中国軍がサイバー部隊の能力を高めていることです。
米セキュリティーソフト会社のマカフィーは昨年、過去5年にわたり米政府や国連など72の
国や組織に対して行われたサイバー攻撃の背後には「国家」の存在があるとのレポートを
発表しました。名指しこそしていませんが、中国のことを指しているのは明らかです。
また、中国の「三戦」も注視すべきでしょうね。
川村:宣伝活動などを通じて自国を優位に見せる「輿論戦」、
威嚇することで相手国の国民を萎縮させる「心理戦」、
さらに自国の法律を盾に第三国に干渉させない「法律戦」の総称ですね。
半田:アメリカの新聞に「尖閣は中国の領土」などと意見広告を出すことが輿論戦、
周辺海域に「海監」や「漁政」といった公船を展開して主権を主張するのが心理戦に
当てはまる。
そして、これらの行動は中国の国内法に則っていると主張することで法律戦も展開している。
一方の日本側は「粛々と実効支配する」と語るばかりで、何もしていません。
川村:例えば北方領土周辺に日本の船が無断で入れば、ロシアは銃撃することも辞さない。
これは、国連海洋法条約の第25条の「沿岸国は、無害でない航行を防止するため、
自国の領海内において、必要な措置を取ることができる」という規定に基づき、
自国法を整備しているからです。
ところが日本では何ら法整備がされておらず、事実上、野放しになっている。
「領海に侵入した船にはこう対処する」という明確な法整備を急ぐべきです。
半田:中国では来月、習近平体制が発足しますが、
こと尖閣については絶対に諦めないでしょうね。
川村:悲観的にみれば30年、50年というスパンで問題が長引く恐れもあります。
半田:事態を打開するには日本の政治家が中国との強固なパイプを作る必要がありますが、
残念ながら民主党政権はこれに失敗した。
次の政権が再びこれに失敗するようなら、日中関係は絶望的です。
防衛力と同時に、外交力も強化しなければならない、
非常に困難な状況にあるということを、認識しなければなりません。
【転載終了】
<参考>
かわむら・すみひこ/'36年、鹿児島県生まれ。'60年に海上自衛隊に入隊し、
第5、第4航空群司令などを歴任。退官後はNPO法人岡崎久彦研究所の副理事長などを
務める。近著に『尖閣を獲りに来る中国海軍の実力』(小学館)
はんだ・しげる/'55年、栃木県生まれ。下野新聞社を経て'91年中日新聞社に入社。
'92年より防衛庁取材を担当。現在東京新聞論説兼編集委員。
著書に『ドキュメント 防衛融解』(旬報社)、『「戦地」派遣』(岩波新書)など
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海保関係者が以下のような証言をしています。
「『海監』に乗っている乗組員の半数は人民解放軍の兵士です。日本側を挑発すると同時に、
“予行演習(尖閣上陸)”をしている感じで不気味です」。
私見ではありますが、米国がオスプレイを「打診」ではなく「通告」という形で強行した背景には、
中国の尖閣上陸ということがあるのではないか、また同時に既成事実をつくってしまう・・・
もちろん仕掛けたのは隷米政治家「知事の○○氏」であり、
政府側の仕掛け人は同じく隷米政治家である「首相側近の〇〇氏」ですから、
米国も予め“中国の出方”を把握していたということだろうと思われます。
最後の部分に中国との強固なパイプを持つ政治家が必要とありますが、
石原新党と安部自民が連携したら、対中関係は絶望的であり、
まさに、海戦危機が現実化するかも知れません。
Posted at 2012/10/28 10:17:08 | |
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