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【転載開始】
■日向灘で発生“小さな地震”捉えた、南海トラフ地震解明のカギ?
JNNプロジェクト「災害列島日本」です。
今後10年以内に20%~30%の確率で発生するとされる南海トラフ地震。
その地震発生の謎を解くかもしれない小さな地震が、
九州と四国に挟まれた日向灘で発生していることがJNNの取材でわかりました。
九州の宮崎県沖に広がる日向灘。その傍らにある建物の扉を開けると、
地下に坑道が続いています。地震波などを観測する京都大学の観測所です。
「地面がどういうふうに動いているかを測っている」
(京都大学 地震予知研究センター 山下裕亮 助教)
京都大学の研究グループは、4年前から日向灘の海域に海底地震計を設置し、
調査しています。
すると、これまでは見られなかった、「ある地震の波」が観測されたのです。
「明らかに地震とは違うものがたくさん入っていて、解析していくなかで、
いろんなことと比較すると、それがスロースリップ(地震)だった」
(京都大学 地震予知研究センター 山下裕亮 助教)
そう、「スロー地震」です。通常の地震波は、1秒間に数十回も振動します。
一方、スロー地震の波は、振動が非常に小さく、直線にしか見えませんが、
縦軸を大きく拡大すると、実は揺れていることがわかります。
「スロー地震は非常にゆっくりすべる。半年かけて20センチくらいしか
すべらない」(京都大学 地震予知研究センター 山下裕亮 助教)
6年前の東日本大震災。実は地震の2か月前に、
宮城県沖でスロー地震が発生していたことが新たに確認されたのです。
なぜ、スロー地震が巨大地震の前に起こるのか。
南海トラフ地震では、海側のプレートに引き込まれる陸側のプレートが
跳ね返ることで地震を起こします。
海底深くでは、プレート同士が固くくっついている「アスペリティ」と呼ばれる
場所があり、歪みをためています。
そこより浅い場所では、プレート同士のくっつきが弱いため、
繰り返し小さな地震を起こしています。
これがスロー地震です。
このスロー地震が起こることで、歪みをため込んだアスペリティを刺激し、
巨大地震を引き起こすと考えられているのです。
実際に、このアスペリティが動いた地震が、去年、発生していました。
去年4月、三重県南東沖で発生したマグニチュード6.5の地震。
当初は、海底で起きる通常の地震の1つとみられていましたが、
1946年の南海地震から実に72年ぶりに同じ震源域が発生した地震だったのです。
これは、アスペリティの歪みが限界に近いことを示しているといいます。
スロー地震が多発する日向灘は、南海トラフの状況を示す、
いわば鏡のような存在だと専門家は指摘します。
「次の地震に向かって最も敏感に、プレートの状態を反映するような場所」
(京都大学 地震予知研究センター 西村卓也 准教授)
日向灘で起きる不気味な小さな揺れ。
それは、南海トラフ地震の予兆なのでしょうか?(20日08:13)
【転載終了】
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大きな地震が起きないことがいいのですが、
万一の時の心構えと準備はしておいた方が対応ができますね。
Posted at 2017/03/21 09:13:56 | |
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