2022年07月25日
大活字本
図書館の本棚をぶらぶら見歩いていたら、大活字本のコーナーがあった。
どんな本が有るのか、背表紙をザッと見ると、昔からの名著や超有名作家の著作が多い。
古くさいイメージとも言える。
そんな中で、割と最近の本らしい「マスカレード・ホテル」を借りてみた。
TVで映画を見たことがある。
木村拓哉、長澤まさみ、松たか子などが出演したアレだ。
借りてみたが、読書習慣が無くなっていたせいか、なかなか読む気が起きず、3週間も積みっ放しだった。
返却期日が迫っていたので、1頁だけでも読んでみるかと開いた。
字がバカでかい上にゴチック体。
何かの冗談か?と思ったが、視力が凄く弱い人にも読み易くしてあるのだろう。
1頁のつもりだったが、1冊325頁を一気に読んでしまった。
と言っても、大活字本なので全体の3分の1でしかない。
しかし、活字が大きいだけでこんなにスイスイ読めるとは思わなかった。
乱視が入ってから、文庫本サイズの活字は全く読む気にならないし、新書でも敬遠だが、これなら全く気にならない。
「マスカレード・ホテル」の他にも、木田元の「人生論ノート」という本を借りていた。
こちらは、著者は全く知らないし、ジャンルも全く興味は無かったのだが、何となく手に取ってしまった。
木田元というのは哲学者らしいが、図書館でパラパラめくった感じでは難しくはなさそうだったのだ。
マスカレード・ホテルを読んだ序に手を付けた。
読んでみると、読めなくはない。
というか、老成した学者が色んな事を平易に分かりやすくしたためたという感じか。
故郷について
性格について
自然について
といった感じで、取り上げたテーマに関する随筆の様な文章が書いてある。
他には、読書、運命、笑い、遊び、戦争体験、死、理性など13のテーマが取り上げられている。
一行目から読み始めてつまらない時は、最後の段落から読み始め、興味が湧いたら頭に戻るとか、読みたいように、適当に読んでいる。
所々に、昔の人の語学習得などの勉強方法や哲学的な物の考え方が垣間見えてなかなか面白い。
例えば、哲学をやるには、英語、フランス語、ドイツ語、ギリシャ語、ラテン語等を学ばなければならないが、この人は、学生時代に、1つの外国語につき80日間集中することでマスターしたと言っている。
この期間は他の事は一切やらないとしても、80日で一言語をマスター出来るなんて、驚きでしなかい。
まあ、何にしろ、大きな活字で書かれている事で親しみ易さが増しているんじゃないかと思う。
試しに図書館のHPで「大活字」で検索すると、「新」と付いた本が沢山あった。
新しく大活字化された本が続々と入庫しているのだろう。
高齢化社会に図書館の利用を増やそうとするなら、的を射た取り組みだ。
面白い本がどんどん大活字化されれば、図書館へ行く楽しみが今より随分増えそうな気がする。
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Posted at
2022/07/25 21:29:17
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