「人工衛星」と称する北朝鮮の弾道ミサイルの発射に備え、防衛相から破壊措置命令を受けた自衛隊が、部隊展開を本格化させている。どのようにミサイルを探知・追尾し、万一の迎撃に備えるのか、検証した。
「国民の生命と財産を守るために万全の態勢をとる」。破壊措置命令を翌日に控えた先月29日、岩崎茂統合幕僚長は表情を引き締めた。
自衛隊は、イージス艦3隻に加え、沖縄や首都圏の7か所に地対空誘導弾PAC3部隊を展開するほか、地上レーダーや電波情報を収集する航空機などもフル稼働。総力を挙げて弾道ミサイルに備える。
まず発射の「第一報」は、米軍からもたらされる。高度約3万6000キロで監視する米軍の早期警戒衛星が、発射時の熱源をキャッチする。この情報は米コロラド州にある北米航空宇宙防衛司令部から、東京・横田基地の在日米軍司令部などを経由し、3月末に同基地内に移転したばかりの航空自衛隊航空総隊司令部と防衛省中央指揮所へ瞬時に届く。
その後を追うのは、空自の警戒管制レーダーFPS―5だ。発射場は水平線の向こうに隠れるため、ミサイルが水平線から姿を現す方角に電波を照射して待ち構える。今回は佐渡島(新潟)、下甑(しもこしき)島(鹿児島)、与座岳(よざだけ)(沖縄)のFPS―5が重要な役割を担う。佐渡島が発射直後に探知し、下甑島が追尾、それを与座岳が引き継ぎ、フィリピン東方まで追うとみられる。イージス艦の照射距離1000キロを超えるとも言われるレーダーSPY1も、追尾する。
ハイテク機器をそろえたわが自衛隊、弾道弾を追尾して迎撃するなど世界でもまれな能力だろう。実際に弾道弾めがけてミサイルを発射したらどうなるだろう。MDは存在することで相手に攻撃を思い止まらせる兵器で実際に発射するものではないかもしれない。兵器としての性能もさることながらそんな事態になったら世界の終末になるかもしれない。
Posted at 2012/04/02 22:13:15 | |
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