2016年01月09日
習近平指導部が推進する軍改革で、ロケット軍が新たに発足されたことを日本メディアは大きく報じた。しかし、厳密にいうと、発足ではなく、いままで第2砲兵とよばれていたミサイル部隊の名称を変更しただけだった。予算や定員の変更に関する発表はなく、戦力がどれだけ増強するかは未知数だ。
実は、この第2砲兵は中国軍の中で最も軍記が乱れ、汚職などが横行している部隊といわれている。ロケット軍設立のニュースを聞いて、2年ほど前、およそ3日間行動を一緒にした元軍人の話を思い出した。この元軍人は、出張先の河北省で雇った白タクの運転手で、第2砲兵部隊の青海省の基地で4年も勤務した。雑談の中で、軍現場での状況をいろいろと教えてくれた。その腐敗ぶりにびっくり仰天した。
元軍人は高校時代、喧嘩で同級生を怪我させたため学校を退学させられた。彼の将来を案じた父親は親戚中からお金を借り、5万元(約90万円)を地元の軍人募集担当役人に送り、彼を軍に入れた。
「楽なところにしてくれ」と父親が頼んだため、ミサイル部隊に配属されたという。その後計4年間勤務し、最後は班長にはなったが、退役する前、上司から「20万元を払えば、軍付属の大学で研修を受けさせ、その後小隊長にしてやる」といわれた。しかし、金が足りなかったため、諦めざるを得なかった。
彼によれば、軍の中で昇進するのに、連隊長や大隊長、中隊長などにはすべて相場があるほか、功二級、功三級などの栄誉もすべて金で買える。金でポストを買えば、そのポストの権力を使って金儲けができるシステムになっているという。
彼は班長に過ぎないが、それでも多くのおいしい思いをしたという。彼の班はほかの部隊駐屯地から遠く離れる石油タンクの警護するのが任務だった。定員は12人だが、実際はその半分の6人しかいなかった。意図的に定員割れの状況にしている。毎月12人分の生活物資が届き、余ったものを地元の牧民に売ることができるからだ。例えば、市販で一袋200元の米を150元前後で売り、軍用の靴や靴下なども人気が高く飛ぶように売れたという。
「不正について上司は何も言わないのか」と聞くと、「私たちは袋ごとで売っているが、上司はトラックごとで売っているからお互い様だ」と言った。
彼が所属する部隊の副連隊長が、連隊長になるのに100万元を使ったが、一年で投資を回収できたという。儲ける方法はいくつもあるが、最も金になるのは羊の放牧だという。連隊長はミサイル基地のなかの膨大な草原を管理していた。空気が新鮮で青草も豊だが、軍事部門のため当然外部の人間は立ち入り禁止だ。
連隊長は基地の中での放牧を特定の牧民に許可を与える。その代わりに自分の羊を管理させる。例えば、ある牧民は百匹の羊があれば、連隊長は自分の分としてさらに百匹を与え、面倒を見てもらう。環境の良いところで放牧できるため牧民も喜ぶ。このような牧民を10人見つければ、毎年1000匹分の羊を収入が得られる。地元の牧民の10倍の年収に相当する。
彼は部隊で4年間、最も好きだった仕事は基地内の巡回だという。青海省は冬虫夏草とよばれる貴重な漢方薬の産地だ。キノコの一種で、免疫力アップ、精力増強の効果があるといわれる。2センチほどの小さなものでも1000元近くの値段もするという。近くに住む牧民はよく冬虫夏草狩りのために基地に入ってくる。警らする兵士たちはそうした牧民たちが帰るタイミングを見計らって彼らを捕まえ、冬虫夏草をすべて没収することが目的だ。
彼は基地の外へ必死に走って逃げる牧民の後ろから発砲して重傷を負わせたこともあったという。「勝手に軍の施設に入ってきたわけだから、こちらには発砲する権利がある。牧民は射殺されても文句は言えない」と笑いながら言った。ただ、牧民から奪った冬虫夏草の半分以上を、小隊長、中隊長などに上納しなければならないことになっている。
この運転手の話に衝撃を覚え、ほかの数人の軍関係者に話し感想を聞いたが、誰も驚かなかった。ある陸軍関係者は「よくある話だ」と聞き流した後、「軍の中の腐敗が最もひどい部分は新兵訓練の部署だ」と指摘した。
班長や小隊長は新兵に対し賄賂を強要することが横行しており、10元を渡してタバコに買いに行かせ、90元のおつりを要求する。同じ日に何回も買いに行かせる。おつりを持ってこなければ殴る蹴るの暴行を加えること日常茶飯事だという。
新兵の中で最初に班長になるのは、広東省や上海市など豊かな地域の出身者で、訓練中に“事故死”するのはほとんど河南省や貴州省など貧しい地域出身の兵士だというジンクスがあるという。理由は実に簡単で、広東省など出身の兵士は実家から送金してもらい上司に賄賂を送ることができる。これに対し河南省の兵士にお金がないから上司に撲殺されたあと「事故死」にされるからだという。
習近平政権は近年、軍内で反腐敗キャンペーンを展開して、元制服組トップを含めて多くの将軍が失脚した。しかし、軍関係者は「あれば権力闘争にすぎない。誰が上司になっても一緒で、現場で全然よくなっていない」と証言する。中国人民解放軍は、すでに首脳から下士官まで腐敗が進み、組織的に機能不全に陥っているのが実態のようだ。
これがどこまで本当か分からないが、自分よければ全て良しの中国なら、「さもありなん」と言うところだろう。実際にこんな軍隊だったら戦えないし、どこから弾が飛んでくるか分からない。上から下まで敵と戦うどころか自分を守るのに精一杯だろう。自衛隊もいじめやパワハラなどがあるようだが、ここまではひどくはないだろう。まあ、危ない国だから軍隊が機能不全に陥るのは良いことだ。もっとやってもらって現体制が崩壊すればもっと良いのだが、・・。
Posted at 2016/01/09 12:51:44 | |
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軍事 | 日記
2016年01月09日
国内唯一の戦車を中心とした部隊の機甲師団である陸上自衛隊第7師団・第71戦車連隊が7日、北海道・千歳市や恵庭市などにまたがる北海道大演習場で年頭訓練を行った。参加したのは90式戦車28両と73式装甲車3両など計33両約200人。
この日午前10時20分、連隊長の橋本賦(みつぎ)1等陸佐の「先制必中、全車快走、必通即動体現し、所命必遂できる部隊となるべく隊員各個の特技に応じた技術を練度するとともに部隊一丸となって隊務に邁進(まいしん)しよう」という言葉とともに5列になった戦車が雪原をライトを点灯させて行進した。
平年よりも積雪量は5センチ、気温マイナス3度といった穏やかな気候の中での訓練となった。前日には車両にお神酒をかけるなど訓練の安全祈願を行ったという。
陸上自衛隊唯一の機甲師団である第7師団、かつては旧ソ連の侵攻に備える花形だったが、最近は南西諸島重視でややその存在が霞んだ感がある。一時は200両以上の戦車を保有し、装甲化された歩兵を随伴したその戦力は陸自随一だったが、最近は戦車数も削減され、やや小振りになっているようだ。世界的に見れば師団レベルではなく旅団レベルと言われたが、そのとおりだろう。それでも今後も陸自唯一の機甲機動打撃師団として存在していくのだろう。
Posted at 2016/01/09 12:16:31 | |
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軍事 | 日記
2016年01月09日
民主党の岡田代表は8日の記者会見で、維新の党とともに新党を結成する場合、党名を変更する可能性に言及した。党名変更に慎重な立場から、柔軟姿勢に転じた格好だ。
岡田氏は、新党結成の判断時期を3月に設定した理由を記者団から問われ、「党の名前が変わることがあれば、周知徹底も必要になる」と語った。夏の参院選までに新たな党名を浸透させるには、一定の時間が必要になるとの認識を示したものだ。新党の結成方法については「まだ何も決まっていない」とするにとどめた。
党名変更は、維新側が強く求めている。「民主党政権時代のマイナスイメージを払拭したい」(維新幹部)との思惑がある。岡田氏はこれまで「名前を変えれば国民が信頼してくれるということではない。看板の掛け替えでは駄目だ」などと述べていた。
名前を変えても中身が変わらんと同じことだと思うがねえ。「羊頭狗肉」と言う格言を知っているのかなあ。
Posted at 2016/01/09 09:48:08 | |
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政治 | 日記
2016年01月09日
公明党の井上義久幹事長は8日の記者会見で、衆院予算委員会での質問時間をめぐり、7日の与野党協議が紛糾した事態を受け、野党筆頭理事を出している民主党に苦言を呈した。
井上氏は、衆院予算委理事会で民主党がおおさか維新の会を与野党どちらでもない「ゆ党」と決めつけ、配分時間の調整が難航したことについて「与党の定義は明確だ」と述べ、おおさか維新は野党だとの認識を示した。その上で与野党の筆頭間協議に言及し、「野党の筆頭が野党間の合意形成に責任を持つことによって、この仕組みが成り立っている。そこはきちんとお願いしたい」と述べた。
この程度のことも「ああだこうだ」とぐずぐずしている政党が政権を担当すると言うのは正気の沙汰ではない。政治にもっとも必要なことは「決断力」、決められない政党は要らない。
Posted at 2016/01/09 09:47:05 | |
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政治 | 日記