2011年10月21日、中国の国営新華社通信は「日本はなぜ頻繁に『外部脅威論』を煽り立てるのか」と題した記事を配信した。作者は同社傘下の雑誌「世界軍事」の陳虎(チェン・フー)編集長。シンガポール華字メディア・星島環球網が伝えた。以下はその内容。
10月16日、野田佳彦首相は自衛隊の航空観閲式で「中国と北朝鮮は日本の脅威」と名指しした。どうやらまた、「外部脅威論」を煽り立てるという「発作」を起こしたようだ。時々このような「発作」を起こすという奇妙な現象が長く続いているが、今の日本は本当に深刻な「外的脅威」にさらされているのだろうか?彼らはなぜ頻繁に「発作」を起こすのか?
第2次大戦以降、日本の安全保障環境はずっと良好だ。領有権問題はあるものの、日本の本土が外部からの武力脅威にさらされることもない。それなのに、「外部脅威論」を煽り立てる頻度はどんどん増加。しかも、賢いやり方ではない。北朝鮮のミサイルが日本上空を通過したと非難したこともあったが、通過したのは日本列島上空の大気圏外だ。国際法上、何ら問題はないし、日本の衛星もほぼ毎日他国の上空を通過している。全くつじつまが合っていない。
同じように、中国海軍の艦艇が沖縄と宮古島の間の「宮古水道」を通り抜け、太平洋で軍事演習をしたと責め立てたことも滑稽としか言いようがない。これも国際法上、何の問題もない行為だ。全く稚拙なやり方だが、一方で最近、南シナ海の紛争に積極的に首を突っ込み、航空自衛隊の主力戦闘機をグレードアップさせようとしている。米国の同意を得て、「武器輸出三原則」を見直すことも考えているようだ。
日本が「外部脅威論」を煽り立てる時は、何か目的がある時のようだ。日本の長期戦略目標は自らを「正常な国」にすること。では、その障害となっているのは何か?それが米国であることは明らかだ。現代史を紐解くと日本と米国の深い恨みはかなり深刻。長く閉ざしていた日本の門戸を開いたのは米国だし、2発の原爆で日本を焼け野原にしたのも米国だ。日本の政治、経済、外交、軍事は長い間、米国にコントロールされてきたのである。
実は今回の「外部脅威論」は日本の戦略決定者が米国に向けて発したもの。米国が経済危機で弱っている今こそ千載一遇のチャンスだと思ったのだ。だが、国際的な影響力が大きい日本がこうした言行が一致しないやり方で目的を達成できるとは限らない。しかも、こうしたやり方がアジア・太平洋地域全体の安全保障環境を悪化させ、緊張状態を作り出しているのである。
中国様にこんなことを言われたくはないな。衛星はどこも世界の上をぐるぐる回っているし、そんなことは誰も問題にはしていない。人様の庭先に入ってきて鉦や太鼓を打ち鳴らして、「ここはおらが土地だ」と騒ぐことや物騒で出来の悪いミサイルを低高度で他人様の頭の上に打ち上げることは衛星を軌道上に周回させるのとは訳が違う。
米国との同盟にも問題はないとは言わないが、お隣に戦闘機だの空母だのミサイル原潜だのと次から次へと物騒な武器を作り出してはひけらかすお国があったり、いきなり他人様の船に魚雷を撃ったり民間人が居住している島に実弾を撃ちこんだりバカな政策が行き詰ると原爆などを持ち出しては駄々っ子のように爆発させるような物騒な国があるからだろう。少なくともそんな国と手を結ぶよりは米国の方がずっとましだろう。
国家を繁栄させることはその国固有の権利だが、少なくとも他国を侵略したり、威嚇したりすることは許されるべきではない。外交が共存共栄ばかりでないことは現実が如実に示しているが、どの国の国民も穏やかに生活する権利がある。それを侵すことは許されるべきではない。日本は少なくとも戦後65年、自らの権利を犠牲にしてもそれを頑なに守ってきている。安全保障について主権のために周辺国と紛争を繰り返すような国にあれこれ言われる筋合いはない。
Posted at 2011/10/25 22:47:34 | |
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