手荷物検査で所持金問題視か
北方四島ビザなし交流で国後島を訪れていた日本側訪問団の男性通訳1人が20日、同島を離れる際、ロシア当局が実施した手荷物検査で問題があったとして拘束された。訪問団は21日早朝にチャーター船で根室港に戻ったが、男性は乗船できず、現在も国後島に残っている。ビザなし交流関係者らによると、1992年の事業開始以降、訪問団員がロシア当局に拘束され、四島から戻れなかったことはなく、外務省も「記憶にない」としている。
安倍晋三首相は9月2日にロシアの極東ウラジオストクでプーチン大統領と会談し、経済協力をてこに北方領土問題の進展につなげたい考え。ただ両国の友好の象徴でもあるビザなし交流の日本側訪問団員がロシア当局に拘束されたことは、今後の日ロ関係に影響を与える可能性もある。
関係者によると、拘束された男性は横浜市在住の50代で、94年からビザなし交流の通訳を務めていた。外務省は、男性の拘束理由に関し「詳細は確認中だが、北方領土は日本固有の領土であり、ロシア側が管轄権を行使することはわが国の立場と異なる。いかなる理由であっても訪問団員の帰港が阻止されたことは遺憾だ」(ロシア課)として、早期解放を求めている。
一方、ロシアの地元メディアは、荷物の中から未申告の現金400万円が見つかった民間の日本人が国後島古釜布で拘束され、税関の取り調べを受けていると伝えた。訪問団の男性通訳かどうかについては言及していない。
ビザなし交流事業は、日ロ両国の主権問題を棚上げした形で実施されており、旅券や査証(入国ビザ)の代わりに日本外務省が交付した身分証明書と相手側の大使館の確認した必要書類で出入域手続きを行う。このためロシア当局による手荷物検査などは、これまでほとんど実施されてこなかった。
今回の訪問団は、道内外の教育関係者や中高生ら64人が参加。19日朝にチャーター船えとぴりか(1124トン)で根室港を出発し、同日午後に国後島古釜布に上陸した。当初は22日朝に帰港する予定だったが、悪天候のため日程を1日短縮し、20日夜に古釜布を出発した。
2万人近い住民が居住して経済活動を行っている北方領土など話し合いでは絶対に返還などあり得ない。本当に話し合いで帰ってくると思っている政治家がいたらよほどおめでたい政治家だろう。竹島もそうだが、本気で取り返すなら力で取り返すしかない。それよりも実効支配している尖閣諸島を守り抜くことを考える方が現実的だろう。
Posted at 2016/08/21 23:01:40 | |
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