第二次大戦末期に中国国民党の蒋介石政権が尖閣諸島を含む琉球群島(沖縄)の領有権を主張していたことが英国の最高機密文書「ウルトラ」から判明。その前段として、大戦中の1943年11月のカイロ会談での中華民国国民政府主席の蒋介石と米大統領、ルーズベルトの密談がある。その際、蒋介石は日本の沖縄領有を認めていたが、戦況の変化で翻意。対外宣伝機関を通じて中国の領有権主張を試みたとみられる。 (ロンドン 岡部伸)
中国メディアなどによると、密談でルーズベルトは蒋介石に「日本を敗戦に追いやった後、琉球群島を全て中国にあげようと思うが、どう思うか」と何度も聞いたが、蒋介石は断ったとされる。
尖閣諸島は1895年に沖縄県に編入されており、「琉球群島」に含まれる。密談後、蒋介石は領有を断ったことを後悔し、同席した部下に「絶対に口外するな」と口止めしたという。
蒋介石は当時、延安の中国共産党打倒を優先して対日戦を回避していたため、沖縄領有で、日本と新たな摩擦を起こしたくなかったとみられる。
しかし、米軍の沖縄作戦開始で日本の敗戦が濃厚となった1945年3月末、対外宣伝機関紙「時事新報」を通じて「明時代から中国に領有権がある」と主張し、連合国側の反応をうかがった。終戦後、状況が変われば「民意」を受けて正式に領有を主張しようという思惑もうかがえる。
戦後の46年2月、ヤルタ密約が公表された直後の駐重慶英国大使が外務省に送った公文書では、「時事新報」が、「ソ連が帝政ロシア時代に戻って領土要求するなら、中国は満州(清)時代に立ち戻ってビルマ、インドシナ、琉球群島、樺太まで要求する」と主張しており、中国が混乱に乗じてカイロ宣言などを空文化して琉球を取ろうと狙っていたことは明らかだ。
しかし仏大使が、対外宣伝を担った「時事新報」を「不適切な集団」と評して報告し、この電報を傍受した英国も最高機密文書「ウルトラ」にして英首相のチャーチルに報告していることから、英仏両国は、カイロ宣言を無視した蒋介石の沖縄領有権主張を批判的に受け止めていたようだ。
一方、ルーズベルトは、ソ連首相のスターリンには千島列島の領有を持ちかけ、ヤルタ会談の密約を経て、ポツダム宣言受諾後にソ連が侵攻、不法占拠し、現在も未解決の北方領土問題となっている。
日本が何とか退勢を挽回しようと四苦八苦している時に敵はもう領土分割の話をしていたんだなあ。まあ始めから勝てるわけがない戦争だったんだが、・・。沖縄は西太平洋とインド洋、中東をつなぐ中間点で大陸の海洋進出を抑え込む戦略上非常に重要な位置にあるので緊急展開部隊である海兵隊や長距離を飛行するための航空機の基地が集中してしまうのだろう。今頃になって中国もほぞを嚙んで悔しがっているかもしれないが、後の祭りだろう。米国も「断ってくれてよかった」と思っているだろう。もっともそれで中国も沖縄の親中勢力に注射を打って何とか自分の方へ引き付けようとしているのかもしれない。仮に沖縄が一方的に独立を宣言して中国に体制の保持のために進駐を要請すれば中国はすぐにでも駆けつけてくるだろう。そうすると日米対中国の大喧嘩になるか。日本も平和ボケをかましているがいつ爆発するか分からない太平洋戦争の不発弾はいくつも埋まっているんだなあ。
Posted at 2016/10/29 12:14:28 | |
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