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ntkd29のブログ一覧

2016年11月25日 イイね!

自衛隊、THAADの導入を検討へ。




防衛省が近く、新たな弾道ミサイル防衛(BMD)システムの導入に向けた検討委員会を設置することが分かった。地上配備型の「終末高高度防衛(THAAD)ミサイル」が有力で、次期中期防衛力整備計画(2019~23年度)期間中の導入を視野に入れている。

 
同省は現中期防(14~18年度)に基づき、将来のBMD体制の調査研究を続けている。北朝鮮が弾道ミサイル発射を繰り返していることを受け、若宮健嗣副防衛相をトップとする検討委を設置して議論を本格化させる。来年夏までに提言をとりまとめ、次期中期防の作成作業に反映させる。省内には海上配備型迎撃ミサイルを搭載した海上自衛隊のイージス艦の増勢や、地上配備型のイージスシステム「イージス・アショア」の導入を推す声もある。いずれも費用は数千億円に上るとみられ、購入期間も長期にわたることから、現行の防衛計画の大綱(防衛大綱)の改定も今後の課題になるとみられる。

 
現行の日本のBMDは、高度約600キロで迎撃するイージス艦と、同約15キロの地上配備型迎撃ミサイル「パトリオット」(PAC3)の2段構え。同約150キロのTHAADが導入されれば、イージス艦とPAC3の「隙間(すきま)」を補完し3段構えとなる。

…………………………

◇終末高高度防衛(THAAD)ミサイル

米軍がミサイル防衛の一環として開発した移動式・地上配備型の迎撃ミサイル。敵のミサイルが落下して大気圏に再突入する段階で撃ち落とす。同じ地上配備型迎撃ミサイル「パトリオット」(PAC3)より高い高度で迎撃でき、射程が長いのが特徴とされる。




核と弾道ミサイルには同じもので対抗するのが一番いいのだろうし、日本はそれだけの技術を持ってはいるのだが、政治的あるいは国民感情などから許されないのでこうしたミサイル網を充実して防衛するほかはないだろう。後は高エネルギー兵器や超電磁砲など新たな兵器体系を開発するか。レーザー兵器を積んだ宇宙船でも作って宇宙から狙ってやるか。あ、宇宙も平和利用だけか。ややこしい国だなあ。
Posted at 2016/11/25 16:31:32 | コメント(0) | トラックバック(0) | 軍事 | 日記
2016年11月25日 イイね!

大型二輪に乗ろう(CB1300で雪道を走ることは可能か(その2))




昨日はCB1300スーパーボルドールでは何をどうしても低ミュー路面を安全に走るのは無理だと言う話を書いた。CB1300で低ミュー路面を走行しようとするのはたとえどんな手段を用いても積極的自殺行為だと思う。走れそうな気がしない。


あ、そうだ、補助輪をつけてそれもスタッドレスかチェーンでも巻けばどうだろうか。でもそこまでしてまでどうして低ミュー路面を大型バイクで走らないといけないのかという疑問は当然沸いてくる。


ではどのくらいのバイクなら安全に、あるいは安全ではなくとも何とか走れるだろうか。Youtubeで北海道の郵便屋さんが株を使って器用に圧雪路面を走っているのを見たことがある。この場合のポイントは両足を雪面に擦りながら走ることだと言う。チェーンを使っているようだったが、結構早かった。慣れもあるのだろうけど、・・。


それからカワサキのKDRだかKSRだか125のオフローダーで冬の北海道を走る動画を見たことがある。カブも結構走りそうだ。250になるとかなりいけなそうで何となく危なっかしい。慣れと腕にもよるんだろうけど125くらいまでなら足をうまく使えば結構走れそうだ。しかし凍結路はお手上げのようで動画ではみんなころころこけていた。


うちのクロスカブもそれなりのタイヤを履かせればこの辺の雪道なら結構走りそうだ。バイクで雪道を走るのに最も効果がありそうなのが補助輪、それも油圧かばね圧で上下に可動するものが良い。後輪だけでもいいが前後につければ万全だろう。ちょっとやそっとでは倒れない。


でもちょっと待てよ、そこまでやった乗り物ってバイクなのか。だったらスタッドレス履かせた四輪で走ればいいじゃないか。その方が乗り手の環境ははるかにいいし、・・。


で、結論、雪道など低ミュー路面をバイクで走ることは可能だが、小型のバイクに限るし、慣れやテクニックも必要だ。しかも乗り手の環境は極めて劣悪で危険なことこの上ない。もっと安全で確実な移動手段があるのだからリスクを取るようなことは止めよう。

Posted at 2016/11/25 16:29:58 | コメント(0) | トラックバック(0) | バイク | 日記
2016年11月25日 イイね!

すれ違いに終始、政府とレンホー代表のTPP国会討議




安倍晋三首相と民進党の蓮舫代表が24日の参院TPP特別委員会で論戦を交わした。蓮舫氏はトランプ次期米大統領との会談内容の説明を執拗(しつよう)に要求。トランプ氏がTPP離脱を宣言する中でも承認を目指す首相を批判したが、外交上の配慮で詳細を明らかにしない首相とのすれ違いに終始した。

 
事実上の「党首討論」となる2人の対決は10月5日の参院予算委員会以来。蓮舫氏はまず、トランプ氏の選挙戦での差別的発言に懸念を示し、「この方が大統領になって日米関係の理念が共有できるか非常に心配した」としてトランプ氏の印象を尋ねた。

 
初対面、しかも大統領就任前の非公式会談の内容を一方的に明らかにすれば信頼関係は成り立たない。首相は「現職大統領がいる中で個別のやり取り(の公表)は避けようと一致した。信頼関係は約束をしっかり守るところから始まる」と繰り返した。それでも蓮舫氏は「なぜ信頼できたのか」「本音を聞いたのか」などと追及。答弁に不満な民進党議員が机をたたいて「首相は答弁をやめて」とやじを飛ばすなど、一時騒然となった。

 
蓮舫氏は、首相がTPP承認に意欲を示した22日の記者会見直後にトランプ氏が離脱を宣言したことも攻めた。首相が「日本は自由主義圏第2位の経済大国として意思を示す必要がある」と説明しても、「なぜ国会の貴重な時間を使って審議を進めるのか」と述べ、すれ違いを続けた。

 
蓮舫氏は「自由貿易を推し進めなければならない」との考えも披露した。だが、首相を目指すという蓮舫氏が、仮にTPPが完全に頓挫した後の自由貿易の具体的なあり方を示すことはなく、またも「提案型」は空振りに終わった。



TPP合意が完全に廃案になったわけではないし、国家の方針としてTPP合意を批准して米国の翻意を図るとともに参加各国を取りまとめて自由防衛機の旗手になると言うのはそれはそれで間違っていないし、意味はあると思う。安易に無駄無駄言うのはTPPを日本としても廃案にしたい民進党の思惑だろう。では今後は世界市場の中で日本の立ち位置をどうするのか。それが出ないから民進党の国会審議が田舎芝居並みと言われる所以ではある。

Posted at 2016/11/25 16:28:18 | コメント(0) | トラックバック(0) | 政治 | 日記
2016年11月25日 イイね!

プロレスに例えるなどおこがましい民進党の国会審議




萩生田光一官房副長官は24日、民進党などの国会対応を「田舎のプロレス」と批判した発言を謝罪、撤回したが、言葉の使い方が違うのではないか。「民進党はプロレスのレベルに達していない。同列に語ったことはプロレスに対し失礼だった」と、はっきり言うべきだ。

 
◆憲法審で対案出さず

元プロレスラーの自民党の馳浩前文部科学相は24日、萩生田氏の発言について「俺と勝負するか?」と不快感を示した。そこには強い自負心がうかがえる。プロレスの魅力の一つは鍛え抜かれた肉体から繰り出される派手な「必殺技」の応酬だろう。ボクシングや総合格闘技と異なり、相手の攻撃を避けずに受けきることが暗黙の了解となっており、レスラーの受け身の技術と耐久力も試合を盛り上げる大切な要素だ。

 
翻って民進党はどうか。衆参両院の憲法審査会で憲法改正の議論が再開しているが、民進党は「技」に当たる対案を出してこない。

 
◆国籍問題は逃げ続け

蓮舫代表は24日の参院環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)特別委員会で質問に立ち、萩生田氏について「発言が軽すぎる」と批判した。だが、自身の日本国籍と台湾籍のいわゆる「二重国籍」の問題で説明が二転三転した「軽い発言」を反省したことはお忘れのようだ。いまも日本国籍の選択を証明するための戸籍謄本の公開を拒み、疑惑に対し受けて立つどころか逃げ続けている。

 
民進党議員は衆院TPP特別委員会でTPP承認案と関連法案が採決された際、プラカードを掲げて委員長席に詰め寄り激しく抗議したものの、参院では粛々と審議に応じている。技も見せず耐久力も弱い。この迫力のなさは、「プロレス」よりも、「三文芝居」という表現がお似合いではないか。




プロレスは試合そのものはショウだけどそこに至るトレーニングは極めて過酷なスポーツだと言うことを聞いたことがある。プロレスなど本気であんなことをやったらみんな死んでしまうので手加減しているのは分かるし、ほとんどグロッキーなレスラーが一転元気になって相手を攻撃するのもショウと言う要素が強い。ただ、受けと取りに分かれてああした大技を見せるのは相当に鍛え込まないと難しいだろう。その点で民進党は政治レベルが低くて田舎芝居のような国会運営をしているのだから一緒にしてはいけない。発言を取り消して謝罪したそうだが、「プロレスに例えたのは間違いだった。子供のプロレスごっこよりもレベルが低いと訂正する」とでも言ってやればいいのに、・・。そうすると駄々をこねて審議拒否と来るだろうか。
Posted at 2016/11/25 15:50:32 | コメント(0) | トラックバック(0) | 政治 | 日記
2016年11月24日 イイね!

翼の向こうに(36)




翌朝は小桜が朝食の支度をする物音で目を覚ました。何時ものようにここで迎える朝は戦いの匂いの全くしない平和な朝だった。


「お目覚めですか。」


小桜が振り向いた。


「お加減はいかがですか。」


小桜が微笑んだ。穏やかな笑顔だった。


「ああ、大丈夫だ。水をくれないか。」

 
蒲団から起き上がって私は座敷の縁まで歩いて行った。小桜は湯飲みに水を汲んで渡してくれた。湯飲みの水を飲み干してあちこち見回したが、発動機の音も機銃を試射する音も空襲警報のサイレンも人が走り回る音も怒鳴りあう声も何もしなかった。私は大きく伸びをして見せた。そんな私を見て小桜が微笑んだ。

 
朝食を済ませてから小桜を連れて大家の家に行った。仮祝言の仲人を頼むためだった。唐突な頼みだったのでさすがに気が引けたが、大家は大喜びで引き受けてくれた。


「おおい、智恵さんがとうとう祝言を挙げることになったぞ。明日は祝言だ、忙しくなるぞ。」

 
大家は満面笑顔で奥に向かって大声で言った。奥さんも割烹着で手を拭きながら出てきて小桜に向かって「私が三国一の花嫁にしてあげるから。」と祝福してくれた。見ず知らずの我々の唐突な頼みを快く引き受けてくれた大家に丁寧に礼を言って大家の所を辞してから急いで支度をすると小桜と二人で連れ立って高瀬の恋人や子供たちの墓参りに出かけた。

 
バスなどの交通機関などあるはずもないので十数キロの道をずっと歩かなければならなかったが、それが当たり前の時代には特に苦にもならなかった。目的の場所に着くと道を外れて川原へと降りて行った。そこで先に歩いて行った小桜が何かに驚いたように突然立ち止まった。私が小走りに走って行って小桜に追いつくと小桜は先の茂みを指差した。そこには錨のマークをつけた海軍のトラックが偽装でも施されたようにうまく茂みに隠されて停めてあった。一目でそれがうちの部隊のもので乗ってきたのは高瀬と分かった。高瀬はちょうど自分の恋人が倒れていたあたりに胡座をかいて腰を下ろしていた。小桜は邪魔をしないようにと思ったのか近くの茂みの陰に姿を隠そうとしたが、高瀬の神憑りのような鋭い勘には何の役にも立たなかった。


「誰か。」


高瀬の声が飛んだ。


「俺だ。邪魔するつもりはなかったんだが、まさかお前がいるとは思わなかった。」


私は高瀬の方に歩み寄っていった。


「何だ、お前たちか。」


高瀬は立ち上がって振り返った。


「部隊の方はいいのか。」


「損傷機が多くて飛行機も皆医者通いだ。稼動機数は三十機そこそこだ。開店休業だよ。勝った、勝ったと喜んでみても実情はこんなものだ。」

 
高瀬はズボンについた砂を払いながら立ち上がった。そこに入れ替わりに小桜がひざをついて手ごろな大きさに石の上に途中摘んできた花と小さな握り飯を供えた。


「ごめんなさいね、沢山あげられなくて。」


小桜は目を瞑って手を合わせた。


「あれからもう一週間にもなるのにまだあちこちに血がこびりついて残っている。人間は到底神にはなれんが悪魔には簡単になれるんだなあ。」

 
高瀬は周囲を見回した。あちこちの石には黒いしみのようなものが点々とついていた。中でも高瀬が座っていたあたりの石にはひときわ大きな黒いしみが残っていた。そこは高瀬が愛した女が子供を助けようと飛び出して敵の機銃弾を受けて絶命したところだった。


「無力な神、ただ見守って祈ることしか出来ない神か。」


私は独り言のようにつぶやいた。


「武田、今何と言った。」


高瀬は私の方を振り向いた。


「無力な神、祈ることしか出来ない神と言った。」


「誰がそんなことを言ったんだ。武田、貴様じゃあるまい。」


高瀬は食いつきそうな顔で私を見つめた。


「俺じゃあない。小桜だ。小桜がそう言ったんだ。」


何時も冷静な高瀬が驚いたような表情を浮かべた。そして手を合わせている小桜のところに歩いて行った。


「君はどうしてそんなことを言うんだ。教えてくれ。」

 
いきなり問いかけられて小桜は驚いた様子で振り返った。そして涙にぬれた目を大きく見開いて高瀬を見つめた。


「君はどうして神が祈ることしか出来ない無力な存在だと言うんだ。それが君の神に対する理念なのか。」

 
高瀬は小桜に向かって性急に言葉を投げつけた。あまりの性急さに小桜が戸惑って声をあげて泣き出した。


「高瀬、小桜には理念なんてそんなものはないよ。彼女が体験してきた事実に基づいて『無力な神』という概念を創り出したんだ。学問や信仰から導き出したものじゃないんだよ、彼女の考えは。」


私は小桜のために助け舟を出したつもりだった。


「面白い考え方だ。無力な神、祈ることしか出来ない神。どうしてそんなことを考えついたのか、それをぜひ聞きたい。」


「夕べ、武田中尉さんに聞かれたんです。」


ほんのわずかの間に落ち着きを取り戻した小桜が話に割って入った。


「こんな悲惨な状態を神は何故放っておくのかと。その時思ったのです。神と人間の関係は親と子供のようなものではないかと。親は子供の意思などとは全く関係なく子をこの世に送り出します。その時親は全能の創造者です。ところが一旦世に送り出された子供は親の意思などとは無関係に自分の意思と運命を背負って生きていきます。親はもう子供には何も出来ません。ただ無事にそして幸せな一生を終わってくれることを祈るだけです。例え子供がどんな人生を送っていても。

 
だからもしも神がいたら、そしてこの惨状を見ていたとしたらきっと心を痛めていることでしょう。そして早く気がついて欲しいと願っているでしょう。戦争がどんなに悲惨で意味のないことかを。武田中尉さんにはそう言ったのです。」

 
高瀬は小桜の話を黙って聞いていた。小桜が話し終わっても何も言わずに黙って考え込んでいる様子だった。そうしてしばらく黙っていた後に戦闘帽を被り直すと車の方に向かって歩き出した。


「無力な神か。なかなか面白い考え方だ。一考に値するかもしれない。」


高瀬は振り向いて私たちに言った。


「送って行こう、乗れよ。」


高瀬は車のドアに手をかけながら私たちを呼んだ。私は小桜を促がして車の方へと歩き出した。


「本当はな、神なんかこの世にはいないんだとそう思う。」


私たちが車に乗り込むと高瀬は突然話し始めた。


「神というのは我々の理想とする良心の代名詞なのだと思う。人間は神という概念を創り出して理想の良心を語っているのだとそう思う。けれどこんなことをしているのだから我々には良心などないのかもしれないな。少なくとも戦争とは言え人を殺しているのにそのことに体の底から湧きあがってくるような快感を味わっている俺には心の中に悪魔は住んでいても良心などはかけらもないのかもしれない。」


高瀬は自嘲気味に吐き捨てるように言うと車を発進させた。


「ちょっと待て。」


私はあることに気がついて高瀬に声をかけた。


「対空警戒に就く。荷台に出るから車を停めろ。」


高瀬はブレーキを踏んで車を停めた。


「一人前の戦闘員になったな。気がつかなかったよ。頼む。」


高瀬は私の顔を見てにやりと笑った。私は車を降りて荷台に移った。そして手摺に手をかけると荷台に仁王立ちになって空を見回した。トラックは再びごろごろと田舎の砂利道を走り出した。私は精一杯足を踏ん張って空を睨み続けた。しばらく走るとトラックは道をはずれて再び川原に降りて行った。そして茂みの陰で止まった。


「おい、昼飯だ。」

 
運転席から高瀬が飛び出してきてトラックの陰に腰を下ろした。高瀬は小桜が差し出した握り飯を受け取ると「うまい、うまいなあ。」と屈託のない笑顔で口に運んだ。その顔は『人間には良心がないのかもしれない。』と悲壮な表情でつぶやいた高瀬とは別人のように見えた。


「おい、武田、俺達はここ数日中には九州に行くらしいぞ。」


二つ目の握り飯を食べ終わったところで高瀬は私の方を向き直って真顔で言った。


「敵は沖縄に砲爆撃を加え始めた。上陸は間近だ。海軍は沖縄戦を最後の決戦と位置付けて大規模な特攻攻撃をかけるつもりらしい。特攻機の進路啓開と制空のために俺達も駆り出されるらしい。まあ、俺達の部隊は海軍随一の有力な航空戦力だから仕方はあるまいが連日の出撃で厳しい戦闘が続くだろう。覚悟しておいた方がいい。」

 
私は突然そう言われて一瞬返答に詰まってしまった。単に来るべきものが来たという感じではあったが目の前に現実を突きつけられると心穏やかにはいられなかった。


「そうか、来るべきものが来たって感じだな。そのためにこの数ヶ月戦闘にも加わらずに訓練に励んできたんだからな。」


私は小さく深呼吸をしてから高瀬に答えた。


「穏やかな時間はもうほんの僅かだ。ゆっくりと味わうといい。」


高瀬は付け合せの煮物を口に放り込むとゆっくりと噛み締めてから飲み込んだ。


「高瀬、俺たち明日仮祝言を挙げようと思うんだ。こんな時だから考えたんだが自分がいなくなった後に何かを残しておきたくて。こいつもそれを賛成してくれたので。」


空を見上げていた高瀬は私たちの方に向き直った。


「何だ、そうだったのか、それはめでたい。こんな時代によく決心したなあ。いいことだよ、本当にいいことだ。」

 
こっちが照れ臭くなるほどに高瀬は私たちのことを喜んでくれた。そして最後に「命を大切にしろよ。殺し合いをしているのだし戦うのは俺達の仕事だが、無理に、そして無駄に命を捨てることはない。」と言って立ち上がった。帰路も私はトラックの荷台に立って春らしくなった空を睨んでいた。トラックは町に入ると軽快に走り出した。そして私たちを家の前で降ろすと高瀬は軽く敬礼をして走り去った。


「明日、昼ころお出でになるそうです。」


小桜が走り去っていくトラックを見送りながら私に言った。


Posted at 2016/11/24 18:10:43 | コメント(0) | トラックバック(0) | 小説2 | 日記

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ntkd29です。CB1300スーパーボルドールに乗って11年、スーパーボルドールも2代目になりました。CB1300スーパーボルドール、切っても切れない相棒にな...
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