スバルが新型BRZを米国で初公開! 気になるトヨタ 86のモデルチェンジは? そして新型BRZの日本導入に関しても新たな情報が!
2020年11月18日、スバルが米国にて新型BRZを公開。すでに現行型は国内で受注を打ち切っていただけに待望のモデルチェンジ第一報となった。
そうなると俄然気になるのが、トヨタ版の次期86はどうなっているのか? だ。注目の新型86、そして新型BRZの日本仕様に関する最新情報を捕捉。遠藤徹氏によれば、新型86は2021年にも登場するようだ。
文/遠藤徹
写真/スバル、トヨタ
予想CG/ベストカー編集部
新型BRZは2021年秋米国デビューも日本導入は「未定」
スバルはこのほど「新型BRZ」の米国仕様車をウェブサイトで初公開した。丸みを持たせたよりスポーティ&スタイリッシュな2ドアクーペの個性的なボディシェルの出で立ちの印象だ。新開発スバルグローバルプラットフォーム(SGP)にBRZとしては初めて安全パッケージの「アイサイト」を採用。
パワーユニットは加速感とフィーリングの良さを両立させる水平対向2.4L・4気筒エンジンを搭載する。初代モデルに対して排気量を拡大したエンジンは吸排気性能の強化と摩擦抵抗の低減でトルクを15%向上。SGPの開発で得たノウハウを活用し、インナーフレーム構造や構造用接着剤などによって、フロント横曲げ剛性を約60%、ねじり剛性を約50%高めている。スポーツカーとしての走りやデザインに磨きをかけながら、安全性能も高めており、AT車にアイサイトを標準装備する。2021年秋にアメリカで発売するが日本への導入は未定という。
現行86/BRZの販売状況は?
現行のスバルBRZとトヨタ86はスバルとトヨタが共同開発した後輪駆動のスポーツクーペで兄弟車だ。企画とデザインはトヨタ、開発と生産はスバルが担当。パワーユニットは直噴の2リッター水平対向4気筒DOHCを搭載。トランスミッションは6速MTと6ATを設定。発売は2012年2月2日。以降、毎年のように改良を行い、走りのポテンシャルアップを行い、進化させている。この水平対向エンジンは自然吸気だから、キレの良さや高回転域のパンチ力が自慢で6速MTは操る楽しさを得意としているが、6速ATもパドルシフトによって、元気のよい走りを楽しませる良さがある。
BRZは「STI スポーツ」を最高峰に「GT」、「RAレーシング」、「S」、「R」、「Rカスタマイズパッケージ」、86は「GR」、「GRスポーツ」、「GTリミテッド」、「GTリミテッドブラックパッケージ」、「GT」、「G」とそれぞれの個性分けをしてラインアップを揃えている。最近の流れではBRZの国内仕様が2020年8月に生産中止したが、86は現在でも生産を継続している。現時点での納期は3か月待ちの2021年2月下旬となっている。ある程度受注がまとまってから生産納車する方式を取っているためである。
次期86は2021年春以降に発売見込み
公開された新型BRZの日本導入は未定としているが、86は対応が異なる。販売店筋には次期型についての大まかな日程が伝えられている。「2021年の春以降にフルモデルチェンジして次期型を発売する」ようだ。内容は明らかになっていないが、パワーユニットは現行の水平対向2Lから新開発の2.4リッターに拡大される見込みである。つまりウェブサイトで公開された米国仕様と同じである。米国仕様はSGPでインナーフレーム構造、アイサイトの採用などが盛り込まれている。これは今秋発表、発売になった新型レヴォーグと共通している。86が新型になり、兄弟車のBRZがなぜ国内での導入が未定なのか。スポーツモデルに対する環境対応のスタンスの違いが背景にある。
新型BRZの日本導入は難しい可能性も
日本の2030年度目標の燃費基準は、総量規制で2016年度実績に対して32.4%、つまり約3分の1に削減しなければならないことになっている。総量規制であるから、燃費の悪いBRZのようなスポーツカーでも、他の燃費の良いハイブリッドカー、プラグインハイブリッド、電気自動車などのモデルでカバーできれば生産販売は可能である。
したがってトヨタは次期型86の発売が可能であるが、スバルのように4WD、ターボなどの燃費の悪いラインアップが多い車種ばかりだとBRZの生産販売が現状ではできにくいという事情がある。米国では日本よりも規制が緩いので次期型の発売が可能になっているようだ。
【証言1:首都圏スバル店営業担当者】
BRZの現行モデルは今年8月に生産中止した。次期型の北米仕様がこのほど公開されたが、日本仕様の発売についてはまだ何も情報が入っていない。スバルは4WD車が多く、ターボ車も多いので他社に比べると燃費規制への対応が難しい状況にある。ハイブリッドはモーターアシストのマイルド方式だからフルハイブリッドに比べると燃費対策では劣る。こうなると2030年燃費基準をクリアするのが難しく、次期型BRZの国内向けは難しくなるかもしれない。今後電気自動車やフルハイブリッド車の投入、全体的な燃費改善が進めば、発売できるようになるかも知れない。
【証言2:首都圏トヨタ店営業担当者】
86の現行モデルは引き続き販売している。現時点での納期は2021年の2月下旬で、まだグレード、ボディカラー、オプションパーツの規制はかかっていない。
ただ、メーカー筋からは次期型の発売は来春以降という情報が入っているので、フルモデルチェンジが行われるのは間違いない。次期型は(エンジンを)2.4Lに排気量拡大すると聞いている。
トヨタはハイブリッド、プラグインハイブリッド車、燃料電池車、電気自動車などの環境対応モデルのラインナップを充実させつつあるので燃費基準の総量規制には対応し易い状況にある。
新型BRZはどう見ても現行型に2.4リッターエンジンとそれに対応するトランスミッションを搭載して重くなった分バランス調整と車体に必要な補強をしていかにも新型フルモデルチェンジであるように見せかけるために前後、そして左右にもお面をかぶせたようにしか見えないのだが、どんなものだろう。スバルは米国でこの車を売りたいんだろう。だからパワーがあってATと相性がいい2.4リッター水平対向エンジンに乗せ換えたんだろう。軽量で安価なスポーツカーと言う初期の目的を失ってしまった86をトヨタはどうするんだろうねえ。まあ共同開発と言うんだから売るんだろうねえ。でもスープラとGRヤリスを持ってしまったトヨタにはもう86は必要ないだろう。トヨタはどちらかと言うと現行型に未練があったようだが、国内では販売不振、そして排ガスの総量規制に引っかかるような車を国内で売りたくはないスバルに配意したんだろうか。車のパワーをあまり上げるとスープラの下位クラスとバッティングするんでどうするんだろうね。BRZはスバルの米国専用版として思い切って切ってしまうと言う選択もありそうだが、新型は何だかあまりパッとしないモデルで現行型のGRを買っておいてよかったと思う。販売力がスバルとは段違いのトヨタだからそれなりに売るんだろうけどスープラSZ・SZ-Rとバッティングしてしまうからねえ。トヨタとしてもちょっとほろ苦いところだろう、‥(^。^)y-.。o○。
Posted at 2020/11/30 22:37:51 | |
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