さぁ行きます回答編。
と言うか、内容を理解してる変態が居るのかどうか疑わしいがw
分かるチミは変態確定ねw!
まず、おさらい。

件のドライサンプポンプ、フィードポンプがフロントにあるレフトマウントのリバースタイプでセカンドセクションがどこのポートにも繋がって無い状態。
俺の推理はこう。
『シャフトが前後逆に組み換えられており、もともとは正転のライトマウントのモデルだった。』
『マウントプレートと、セカンドセクションのポートブロックがちぐはぐに組まれている。』
↑コレはほぼ確信してる。
そして、、
問題のどのポートにも繋がって無いセカンドセクションだが、、
オイル流路と繋がって無いハウジングの中で、ローターが空打ちしてる可能性。
この場合、潤滑されてないんで、ハウジングもローターも摩擦で磨り減ってゴミになってるかも知れない。
…しかし、普通なら焼きつくと思うのよ。
この状態で使った形跡あるし。
なので、、
最悪の予想は、、
『組み換えた際に、オイルが供給されないセカンドセクションのローターは抜き取られて、ハウジングの中身は空になってる。』
組み換えたヤツがアホじゃなかったら、何の仕事もしてないローター組んでおく必要無いのに気付くだろうからね。
もし俺が組み換えたんならそうすると思う。
まぁこんな意味不明な組み換え自体ワシならやらんけどな、、。
この推理が当たりなら、、
組み換えて元に戻そうにも、部品が足りない訳だから、、
ゴミになります。
流石にローターなんて重要部品が抜かれていたなら出品者にキャンセル申すけどな!
て事で答え合わせいきます!

買ってきたトリプルスクエアビットがただ一つの真実を暴く!

無事に締結ボルトの取外しに成功♪
ここ緩まなかったら話にならん。
フィード側のフィッティングがガチガチだったから、同じようになってないか心配してたが緩んで良かった。

現状フロント側になってるフィードポンプからバラす。
まずはフィードポンプのポートブロック。

はい外れますた。
初めてローターとこんにちは。
想像以上にでかいローター入ってたw
ハウジングが薄い!

ローター側のポートはこんな感じ。
シャフト穴にはローラーベアリングが入ってる。

レギュレーターのバイパス構造がこれで良く分かる。

ハウジング抜き取り。

アウターローターとの接触面は回転キズはあるものの意外と綺麗。
アルマイトが残ってるって事は磨耗もほとんど無いね。

アウターローター取外し、、
と、
ココで、、
嬉しいサプライスが!
セカンドセクションのローターおったぁぁぁww!!!!
こんなに早く俺の悪い推理が良い意味で外れるとはwwww
よしよしよしっ!
これはかなり高かったゴミの可能性が限りなく低くなったww!
ただの仕切りだと思ってたマウントプレートにまさかこんな穴が開いてたとは!
この組み方だと、セカンドセクションのローターは何の仕事もしてないのは間違いないけど、オイル供給だけはこの穴を通じてフィード側からされてたって事!
ローターの焼き付きや磨耗の可能性低くなった!
というか、ローター入ってて本当に良かった、、わしマジ嬉しくて泣きそうw
ガレージでひとり小躍りしたわw
しかしこの穴は何なんだ?
ローター焼き付かせない為にわざわざ組み直したヤツが加工して開けたとか??
ふ~みゅ…

歓喜の時間を過ごした後、分解再開!
フィードポンプのインナーローター抜き取り。
シャフトへの回転方向の固定は半月キーが入ってる。

シャフトへの噛み込みも無くすんなり抜き取れた。
シャフトの曲がりもなさそうなのを確認。

中古だから、流石になんかゴミ噛んだ痕跡はチラホラあるなぁ~、、。
デカいブローで破片くらってる感じでは無いけど。
アウターローターとのクリアランスの基準値が分かんないから、ポンプの性能は作動テストまでおあずけだな。

マウントプレート抜き取り。
シャフト穴はバカ穴で、ブッシュやベアリングは入って無い。

そして恋焦がれてたセカンドセクションのローターと初対面w
あ~、本当お前が生きてくれてて良かったよ(号泣!!

ちなみに、各ハウジング/ブロック間のシールはこの細いOリングのみ。
日本で使えるサイズのリング入手できるかな…?

セカンドセクションのローター/ハウジングを抜き取ると、その下は壁。
やはりスカベンジ側のポートとはどことも繋がってなかった。

その裏側。
本来このポート掘ってある面がローター側にないといけない。
…なんでこんな組み方したんかねぇ、、?
ちなみにこのブロックのみ、シャフト穴にはブッシュが打ち込んである。

そして現状リア側になってるサードセクションのスカベンジのハウジングとアウターローター抜き取り。

このリアセクションのみ、インナーローターとシャフトが固定してある。

シャフトに切った溝にリングはめ込んでローターを固定してある。
シャフトのスラスト方向の位置決めはここで行われてる。

はい、謎ポンプ分解完了!
部品は全て揃ってる!
じゃ、謎ポンプおさらい。

フロントのフィードポンプ~本来スカベンジであるセカンドセクションのローター。
この順で組まれてた。

そして最大の懸念事項だったセカンドセクション。
これで何の仕事もしてなかったのが良く分かると思う。
ただハウジングの中でローターが回転してるだけで、入口も出口も無い。

そしてマウントプレートの謎穴からオイルだけは供給されていた事で、潤滑だけは保たれていた。

そしてリアセクション。
唯一コイツだけがスカベンジとして働くようになってた。
ハウジングの両側からそれぞれイン/アウトのポートに繋がってる。
どんだけ吸って吐かせたいんだよwww!
このローター一つだけで2セクションぶん働かせようとか可愛そうだろ!
ブラック企業かw!
さぁ、部品も揃ってるし、ココから正常な姿に組み直していく!

俺の推理どうりシャフトを今までの状態から逆に組めるのか!?
この半月キーのキー溝位置がカギ!
その前に、、、

リアセクションになるポンプの幅は、インナーローターがシャフトに固定してあり、その幅でリング溝が切ってあるんでポンプ幅を選択出来ない。

ちなみに今までの状態だと、一番幅の広いハウジングがフィードポンプになっていて、ワンサイズ幅の狭い2つのハウジングがスカベンジになってた。
まぁ一つはダミーだったけどな。

ローター幅を調べると、今までフィード側に使われてたのが1インチ。

狭い方(シャフトに固定されてる方)が、ざっくりだけど0.85インチだと思われる(0.825かも?)。
あ、話それるけど、インチの場合は小数点じゃなく分数表示だ!何てよく言われるけど、海外サイトを良く見てる俺から言わせてもらえばあんなのウソですよ。
こういったローター幅とか、あとシリンダー径とかね。
小数点表示の方がはるかに多い。
ネジなんかは/表示だけど。
ネイティブさん方は対象物の違いで使い分けてるみたい。
ワシにはその法則性までは理解できてないけど、、。
やっぱスピードラーニング始めるしかないかなww?

はい、話を元に戻すが、俺の推理ではこのポンプは元々普通にフィード側がリアに来てたハズ。
つまり、シャフトに固定されてるローター幅にフィードポンプの幅は準ずるしかない。
と言う事で、組み換えるに際してフィードポンプの能力は小さくなります。
ま、これはどうしようもない。
と言うか、ドライサンプポンプは本来、フィードポンプ<スカベンジポンプの性能バランスじゃないと意味が無いから、供給の油量と油圧さえ稼げればコレでOK!
どのみちリリーフバルブで圧は捨てるしね。
で、供給量や油圧の立ち上がりに関してはハウジング幅云々より、プーリー比の方が重要。
これは回してみるまで未知数な部分。
て事はだ、、この組み換えられてたポンプ、フィード:1吋>スカベンジ0.85吋だったワケで、、これ組んだヤツほんと
アホじゃね~の(苦笑)
と言う事で、
俺の出した回答は、、
コレだ!

まずフロントセクション。
スカベンジでローター幅は1インチ。
セカンドセクションとの仕切りはマウントプレート。

マウントプレートを挟んだ向こう、セカンドセクション。
スカベンジでローター幅は0.85インチ。
この組み合わせでようやくスカベンジが2セクションとして機能する。
そして、この並びを見て、、、、
ピーンときた!
そうか、そういう事か!
謎はすべて解けた!
これは後述する。

リア側のサードセクション。
これで完全に独立した供給ポンプとして成立する。
あとはシャフト逆組み(と言うか恐らく本来の方向)に問題なく組めるかどうか?
もしかしたらシャフトのみリバースタイプのポンプから流用してるという最悪な可能性もあるし、、。
とにかく組めば分かる!

て事で、俺の導き出した答えの通りに組めるか実際やってみる。
まずはリアセクションから。

シャフトに固定されたローター幅に準じて0.85幅のセクションとする。
はいOK。

そしてセカンドセクションのポートブロック。
半月キーの溝位置、OK!

セカンドセクションは0.85幅のスカベンジポンプとしてこれでOK!

そして、フロントのスカベンジのローターハウジングとを仕切るのが、この穴の開いたマウントプレート。

こう!
偏芯したシャフト穴との位置関係が謎を解くカギだった!
もうお分かりですね?
この穴は後から開けられたんじゃない!元々、スカベンジの排出側の2つのローターハウジングを繋ぐクロスフローポートだったんだよ!
ドライサンプポンプの場合、2ステージ以上の、複数のスカベンジポンプを持つタイプのポンプは、その排出側のハウジングをポートで繋いでる場合がある。

これ。
赤丸の部分。
これは排出側のフィッティングを一つにまとめて配管の取り回しをシンプルにする為のモノだとの解釈だったんだけど、恐らく外接ギアポンプの場合はそれで合ってると思われる。
クロスフローで繋がって無い場合はフィッティングの外でマニホールドで纏めてたりもするから。
これは想像だけど、、ジェロータポンプの場合、開いたアウターローターとインナーローターがオイルを排出して閉じる時に、高回転でオイルの排出容量がオイルラインのキャパを上回るなりして圧がかかると、ポンプロスが発生する→それを嫌って、どちらか排出圧の少ない側へオイルを回してやる事でロスを軽減させよう、、と言う事なんじゃないかな?
まさに開いてる穴の位置はローターが閉じきる少し手前のタイミングに来てる。
どうよこの推測w?
合ってるっぽくねw?
組み換えられてた状態では、ここからオイル供給されてた訳だが、「たまたま」このクロスフローポートがあった事で「たまたま」セカンドローターが生き延びたのか、またはそれを分かったうえで組み換えたのか…は神と、このポンプ改造したメリケン人のみ知るところ。
あ、出品者に問い合わせたら中古でアメリカから買ったけどバラしてはないって言ってたから。

はい、じゃ最後のフロントセクション。
スカベンジでローター幅は1インチ。
半月キー位置は…
バッチリ合った!

フロントのポートブロックを、、

組む!

締結ボルトを締め上げて、、
ほうら組めた!
やっぱシャフト逆組みしてあったって事で間違いないな!
その証拠に、、

組み直した状態のリアエンド、、

手に入れた時は突き出してたシャフトが綺麗にツライチで収まったw!
もう間違いないでしょw

回転方向も正転に!
これで普通のエンジンマウントタイプのプーリー駆動のドライサンプポンプとして形になった!

オイル流路はこう!
コレが本来の3ステージポンプですよ!

Peterson
3stage Drysump pump
mount typ:right side
scavenge:1.00/0.85
pressure:0.85
復元完成です。
謎はすべて解けた!
そして問題なく組みなおせた!
はぁ~…一時はゴミになる可能性高いと思って凹んでたが、、コイツ、、
使えますw!
まだ作動テストしてないから安心は出来ないが、ひとまずゴミの可能性は回避された!
ホントに、、ホントに良かった、、
ただね、こいつ推理したとおりエンジン右マウントでAWには使えないなのです。(電)
だがしかし!
今回バラして謎解いた事で愛着湧いたw!
意地でもこのポンプを俺の戦闘機に搭載する!
最初はね、問題なく組み直せたら、作動テストしてから右マウントモデルとしてオクに流そうかと考えてた。
気が変わりますた。
そして、右マウントの問題を解決するアイデアもイジイジしてる間に浮かんだ!
ワンオフ部品作らないとダメだけど、もともと算段してた価格の1/3で手に入れられたんだから、その余りぶんで自分設計自分専用のポンプを作り上げても良いじゃないか、とw
どうせエンジン側のブラケットはワンオフ製作しなきゃなんないんだし。
まだまだ先は長いけど、妄想実現シリーズ第3弾として計画を進めようと思います。
てか、このチョ~長いブログ理解してる人居るのかw?