
先日USAから届いた部品でドライサンプ周りのオイルラインフィッティングは手持ちの物と合わせて全部揃った。
…ハズw
フィッティングの種類と数が足りるか仮組して確認。
輸入した部品のサイズの確認も含めて。

フィッティング確認前にMOROSOのタンクマウント付けてみた。
径バッチシ合ってるね。

作っておいたオイルタンク側ステーに、MOROSOマウントの穴ピッチに現物合わせで穴開けして合体!

うーん、かっこ良き良き♪

AREオイルパンのスクリーンフィッティングがAN12なんでAN10に変換するレデューサー。
本当はAN12でポンプと繋げたいが、バーンズポンプのフィッティングピッチが狭い問題でAN10しか付かないんで仕方なく、、。
以前アリエクで中華レデューサー買ったんだが、ナットサイズがでかくてテーパーになってるオイルパン底に途中で当たって締め込めなかったからサミットオリジナルのレデューサーに交換。

これでOK!

AN10オスメススイベルエキスパンダー。
プレッシャーアウトに使う。
部品名的にはエキスパンダーじゃなくエクステンションなのでは?と不思議がる日本人の俺。

これで周りのホースエンドをかわして好きな方向に向けてホースエンド固定出来る。
接続部が増えるぶんリークのリスクが増えるという考えもあるが、そこはバランスですよ。
コンパクトにまとめたいし、ここはどうしてもこうしたかった。
日本でもこのタイプ取り扱ってれば便利なのになぁ?
そして本題、プレッシャーポンプへの供給ラインの話。
アメリカのドライサンプメーカーのテクニカルデータやQ&A、インストレーションマニュアルなんかで口を酸っぱくして言われてるのがこれ↓
「ホースサイズは慎重に選べ。なるべく太い配管を使うんだ。特にタンクからプレッシャーセクションに繋がるラインには気を使え。キャビテーションの衝撃波で高価なポンプがオシャカになるぞ!マジで!」

タンクからオイルを吸うプレッシャーポンプへの供給ラインは、正圧にはならない。
全く抵抗無く流れれば大気圧、吸引抵抗があれば陰圧が発生しやすくなる。
仮にポンプが吸いたいだけのオイルが通らないラインで組んだ場合、まずホースが潰れてさらにオイル供給量が減る可能性がある。
オイルが陰圧になると、大気圧以上では液体内に溶解している分子レベルの気体成分が一気に気化し、高温と共に瞬間的に3万psiの衝撃波を発生させてポンプギヤを破損させる…らしい。3千psiだっかたも?
ホンマかいな?
真空では沸点が下がる原理て事だろうね。
ただ単にオイルに泡が混ざってるのは厳密にはエアレーションで、キャビテーションは別の現象。
原因としては、
・配管が柔らか過ぎる
・配管が細過ぎる
・配管が長過ぎる
・配管の曲がりがきつい
・配管内部の太さが太くなったり細くなったりして流速の変化が大きい
・必要以上の接続部で配管内部の段差が多い
・配管にチェックバルブ等の抵抗を生む部品の存在
・ポンプ回転数が速過ぎる
・製作精度の低いフィッティングから配管内部へのエア吸い込み
ピーターソンのエンジニアがyoutubeで話てたが、顧客の壊れたドライサンプポンプを調査したら、3Lオーバーのエンジンのプレッシャーポンプ供給ラインに'8ホース使って、しかもタンクからポンプまで16フィートの長さで引いてあってキャビテーションで壊れた言ってたな。
悪いけど素人の俺でもホース細すぎ長すぎて分かるわw
16フィートってどんだけ取り回してんだ。
まぁこれは極端な例だろうけど。
ドライサンプでタンクを室内やトランクに積んでる場合あるけど、'20のラインで引けって言ってましたね。
それか同等太さの金属配管。
ナスカーなんかだとオイルタンク搭載位置がレギュレーションで決まっててエンジンから離れてるけど、スカベンジリターンもプレッシャー供給ラインも大部分はステンレスのクソ太配管で繋げてるってのも見た事ある。
俺はタンクをエンジンベイに積むんで金属配管は使わずメッシュホースで組むが、AN10で引く予定を変更してAN12に太くする事にする。
ただ、ここでも問題になるのがバーンズポンプのフィッティングピッチの狭さ。
AN12のホースエンドが付かない。
仕方なくポンプ近くまでは12ホース引いてポンプ直近でAN10に変換する。
そもそもバーンズの1インチセクションだとハウジングのポートはAN8しかないんで元々細いんだけどね。
1.25インチ以上無いとAN10、12のポートが掘れないせい。
ただ1.6リッターEgに1.25インチポンプはオーバーサイズだからどのみちデカいポートのポンプは使えない。
ハウジング上下にインアウトがあるギヤポンプの場合はですけどね。
で、こうする。

ポンプ側はAN10-AN10メスメスにして、スムーズに流れるようにベントチューブの90度を使う。
AN10-AN12オスオスアダプターで径変換。
アダプター内はテーパーで異径になってるんで段差なし。
AN12ストレートホースエンドで接続。

こうなる。
タンクからのホースは60cmくらいで済みそう。
これなら問題無いだろ。
そしてオイルタンクアウトレット。
キャビテーション防止で、オイルフィルターやドレンバック防止用にチェックバルブとか余計なモン付けるなよ!とか書いてるから、タンクから直で供給しようと思うんだけど、やっぱりプレッシャーポンプへのデブリ噛み込みが心配。
ドライサンプメーカーの配管レイアウト図でも、オイルパン-スカベンジにはスクリーンフィッティング使えとなってるが、オイルタンクアウトレットには書いて無いのが多い。
これ恐らくだけど、まともな高価なオイルタンクであればバッフルとかオイルのピッアップチューブのレイアウト的に、スクリーン付けるのと変わらないレベルでデブリ吸う可能性が低いからなんじゃねーかなと。
俺の使うタンクは側面からただ吸い出すだけで、しっかりしたバッフルも付いてない。
せめてスクリーンフィッティング付けたい…思ってたら、

MOROSOのオイルラインレイアウトのイラストにフィルターフィッティングて書いてるわ!
じゃ付けても大丈夫だな!

という事でこうする。
やっぱ安心出来るし。

先っちょだけ見えてる。

こういうAN規格の挟み込みタイプのスクリーンフィルターもあるが、メッシュの目が細か過ぎて確実に抵抗になるんで使えない。
フューエル配管用かな?

AN12そのまま繋げる。
これが考えうる一番シンプルで太さを稼いだ配管。
これで大丈夫でしょう〜。
後はポンプ回転数だけど、通常クランク回転の半分、メーカーによって上限回転数はバラついてて7000RPMまでならどもないよとかも見た事ある。
ピーターソンはキャビテーション対策として4800RPMまで推奨とか言ってましたね。
俺の今のプーリーだとドライブ16T/ポンプ28Tで減速比1.75。
今使ってるフリーダムのデータ、レブリミット8500RPMに落としてあったと思うから、レブでもポンプ4850RPMの計算だから回転数的にも大丈夫かな?
まぁ常に高回転で回してるレーシングカーじゃなく、あくまでたまにサーキット走るロードカーだからそこまで気にする必要無いと思うけどw
ひとまず必要なフィッティングは全部揃ってるな。
また気が変わってレイアウト変更して追加フィッティングが必要になる前にさっさと完成させないと経済的にマズいww!

最近は毎晩ポンプやタンクの前でタバコふかして配管の事ばっか考えてる。
病気かな?