
暑さ、天候不良でガレージ作業出来んので別の作業。

数年前に輸入してからオブジェと化しているAREの4AG用ドライサンプオイルパン1228。
ついに取り付けが近づいて来たんで確認作業。

基本的には鋳物の一体物なんで確認も何も無いが、内側にアルミプレートが一枚付いてる。
これバッフルじゃなくてウィンデージトレイ。
クランクケース内はピストンの上下運動と高速回転するクランクで空気が激しく動いてる訳だけど、その中で効率良くピックアップからスカベンジポンプがオイルその他を回収し易くする為のもの。
ほんでこのウィンデージトレイ、ネジ止めされてるんだけど一応一度バラして締め付けトルク確認したりネジロック塗ったり、オイルパン外側に貫通してナット止めされる部分にオイル滲み防止で液ガスでも塗ろうかと。

買って数年、今回初めてバラす。

おっ!
バラしたらちゃんと緩み止めにノルトロックワッシャーみたいなの入ってるわ。

サイドに貫通してある側。

バカ穴貫通じゃなく、オイルパン本体にもタップ立ててあって…

外側のナイロンナットとオイルパンの間にスタットoシールみたいなシールワッシャーちゃんと入ってましたわ♪
そりゃそうだよな。
このまま使って大丈夫そう。
ちゃんと考えられてますた。

初めて外したウィンデージトレイ。
手作り感がすごいww

オイル溜まりはこんな感じ。
ピックアップは注文時に左右どちらでもオーダー可能。

ピックアップの奥行きの関係で、スクリーンフィッティングの長さが違う。
汎用品だと底付きする可能性あるな。

という事で、俺が心配するまでもなくちゃんと作ってあったんで、組み直してこのまま使いましょう。

以前のブログでも書いたが、取り付けボルトは付属してなくて、フランジ厚みやボルト座面の加工寸法から純正ボルトは使えない。
M6キャップ必要。
無駄にクロモリ用意した。

ワッシャーも小径しか使えない。

今回はスリーボンドの1207Cで貼り付け予定。

固定は全てキャップ使う。
ノーマルのように位置決めのスタッドは使えない。
綺麗に貼り付けたいんで、貼り付け時のみ位置決めに使う用にホーローネジも用意しといた。
次はノーマルオイルパンとバッフル剥いでみて、ネジ位置が合ってるか確認する。
いきなり貼り付けはせんよ。
あと、

右のデフのサイドフランジ、ノーマルだとオイルパンのフランジペラペラなんで問題無いけど…

ドライサンプオイルパンだとフランジ厚いから当たるかクリアランスギリギリなんじゃねぇかなぁ?
最悪削るかも。
あと地味にベルハウジング下側のカバーも加工しないと付かないわ。
このオイルパン、AREに電話して注文したら日本にも普通に送ってくれるんで英語出来るなら普通に直接買えます。
今円安だから部品だけで10万くらいするかも?
俺が買った時は7万ちょっとだったと思う。

4AG用だとフォーミュラアトランティック用のもあったけど、HP見たら製造終了になってたわ。

俺みたいにバラバラで部品揃えなくてもAREから4AG用のキットも出てるから、これからドライサンプ化したい人はこれ買うのが簡単で良いと思う。
配管無しのこのセットで、今のレートでも50万くらいだと思うんだけどなぁ?
価格はHPに載ってないんでね。
さぁ、あなたもアームストロングおじさんに電凸してドライサンプキットをゲットしよう!!
さて…ドライサンプオイルパンネタのついでに、
「ドライサンプ化するとEg搭載位置下げて低重心化出来る!」
とか聞き齧った知識を信じている頭お花畑な人に真実をお見せしましょう。
はい、ノーマルオイルパンの方が断然薄く作られてるんで、FR車は逆にEg搭載位置高くしないとオイルパン付きませ〜ん。
ドライサンプオイルパンを加工してメンバーやステアリングラックの逃げ作ってやっとEgノーマル高さに収まるレベル。
AREはFR用の逃げあるオイルパンは出して無いけど、他のメーカーだと逃げ作ってある4AG用ドライサンプオイルパンもあるにはあるが。
ぶっちゃけエンジン低く搭載したいだけならウエットサンプのままでマウントやメンバー加工で下げられるだけ下げて、ノーマルパンのオイル溜まり薄く横に容量広げて加工すれば良いと思う。
ドライサンプにする必要は全く無い。
ドライサンプエンジンだと搭載位置を下げて重心を低く出来るっていうのは、あくまで
「ドライサンプエンジン搭載前提でイチから車を設計すれば」
という話。
現代車のデザインにエンジン位置を簡単に下げられる程の余裕なんてハナからないですよ。
メーカーだって出来るだけ低く搭載するように考えて作ってるわけで。
スポーツカーなら特に。
仮にEgの搭載位置を下げられたとしましょう。
Egだけ下がっても後ろにフライホイールとベルハウジングがありますね〜。
あんたの車、Egブロック下面からフライホイールもベルハウジングも出てませんか?
そういう事。
フォーミュラカーなんかでドライサンプでEgベタベタにマウント出来てるのはフライホイールもクラッチも超小径になってるから。
AWのようにEg下にEXパイプ以外何も無いなら搭載位置下げられるのでは?
ノーです。
トランスアクスルのデフケースが地面にぶつかります。
デフが下がるとドライブシャフトの上反角も付き過ぎる。
何も良い事なし。
唯一SWの3SみたいにEgを前傾させるのであればEg搭載位置下げられる。
確かジムカーナのアドバンMR2もそうなってたハズ。
でもドライサンプにしなくても前傾させて下げられるよねぇ?
それにEg前傾搭載となると、ドライサンプ化する以上に各部の辻褄合わせの加工が大変。
ドライサンプ化でEg搭載位置は下げられません。
これが現実。
後付けでドライサンプにするのはあくまでオイル切れ油圧落ちを防いでEgを壊さないようにする為。
プラス、副次的メリットとしてクランクケース真空によるレスポンスと出力アップ。
これです。
代わりに、重量増加と外部オイルライン接続部が増える事によるオイルリークのリスク増、ベルトドライブポンプの場合ベルト切れでの油圧ロストのリスク、システム構築にかかるコスト、等々、デメリットもクソ沢山ある。

それでもやっぱりドライサンプエンジンはメカ好きのロマンなんだよなぁ。