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ディーゼルムルのアンダーカバー、リプロ品に交換という安楽な道を選択したつもりだったのですが・・・











リプロ品のアンダーカバーが“トホホ”な仕上がりだったので、見えない場所とは言えこのままでは気分が悪いので、少しだけでも修正を試みる事にしました。











取り敢えず、こんな↓具合だったものが・・・













この↓程度には修正出来ました。













しかし・・・

エアリューターで削った所、思いもかけない臭いが・・・

臭いばかりか、リューターの刃には溶けた樹脂が纏わり付いてくる始末・・・











このアンダーカバー、FRPなどの熱硬化性樹脂ではなく、熱可塑性のABSの様な素材の様です。











これ↓は、純正アンダーカバーの破れ口。



グラスファイバーの短繊維を吹き付け、プレス整形しているみたいですね。

短繊維なので、不織繊維やクロスの様な強度は無く、振動や衝撃でズタボロになってしまうのでしょう。

試しにリューターで一部を削ってみた所、サクサクと削れて行きました。











リプロ品を削った所の断面はこんな↓感じです。



摩擦熱で、縁の部分が若干溶けて盛り上がっている様子が分かるでしょうか?











これはもう嫌な予感しかありません。

排気タービンの熱などで、溶けて変形する事間違い無しでしょうね。

これは冗談抜きに、アルミの断熱版をアンダーカバーの内側に裏打ちする必要がありそうです。











そうなると悩むのは、裏打ちの断熱版をどうやって固定するかという事。

ABSっぽい素材は接着強度を得にくいし、熱やオイル（経年劣化故若干のオイル漏れはやむを得ず）に耐えられるもので無いと、どこかで剥がれて落下しそうだし・・・

ブラインドリベットは、下穴の周りにストレスがかかり、そこから割れが進行しそうだし・・・











解決方法としては、PLタイプのブラインドリベット（金木犀の花の様に開くやつ）を使って固定するのが一番か?

と言うよりも、裏打ちを許すスペースがそもそも残されているのか?











安楽な道を選んだつもりがなかなか一筋縄では行かない様相になってきました。

我が家のMULTIPLAは並行輸入のディーゼル車なので、正規輸入のガソリン車とはハンドル位置やエンジン以外にも仕様が異なる部分があります。

パッと目につく所としてメーターの簡素化などがあり、回転計は省かれ冷却水温などの表示も有りません。

気に入った点としては、クラッチがケーブル式なので油圧式の様なトラブルの心配は要りません。

その他には、遮音効果を向上させるためかエンジンルーム全体を覆う様なアンダーカバーが付いています。

しかし、このアンダーカバー、インジェクション成形の弱点で振動などにより割れやヒビにとても弱いのです。

齢23年、37万キロ走行の結果がこちら↓









盛大にツギハギを繰り返し、一部は欠損しています。







何度か補修を試みましたが都度違う箇所が欠損し、しまいには元の形がわからなくなってしまいました。

10年ほど前にパーツの供給を確認したところ、新品で6万円強という事でツギハギで誤魔化しましたが、定結部分の破損が進み路上の障害物になる可能性が高くなったのでオーダーしようとした所・・・

残念なことに既に廃番在庫無し・・・








この二、三ヶ月は外したアンダーカバーと睨めっこをしながら、「アルミのエキスパンドメタルを中子に久々にFRPワークをしてみようか」（1/1トラクターやカヌーの制作経験あり）などとも考え、残骸からFRPもしくは石膏にスタッフ（サイザル製）もしくはサラシを浸し雌型を起こす事も考えましたが、内張にしようか外張りにしようか悩み、欠損箇所がどんな形だったか思い出せず・・・







重い腰が上がらずぐずぐずしているうちに・・・







“イタリアにリプロ品が流通している”と言う朗報が入りました。







嬉しい事に、価格は送料込みで4万円台前半。

オーダー後、約２週間で届きました。







届いたのはこれ↓





内・外両面の型を取り、鯛焼きよろしく挟んで硬化させて造っています。
（型の裏打ちにエキスパンドメタルを使っている様子）







でもね・・・

流石にイタリアのリプロ物。（笑）





切り抜いた開口部がよれていたり、エアダクトが左右歪など、ツッコミどころ満載の仕上がりです。







でもね。

痺れるクオリティーとは言え、不明だった欠損部分、ちゃんと左右の違いも再現されています。













ん?

よく見ると、ボルト穴がやけに長穴だったり、インサートされていたナイロンナットもそのままで型取りしちゃったり、縁の折り返し部分（強度を保つ為）まで削り落としちゃったりと、そのまますんなりと取り付けできる様には見えませんね。









でもいいんです。

見えない所だけれど開口部を綺麗に修正したり、ナイロンナットの代わりにケージナットを嵌め込んだり、ついでにやるならアルミのエンボス板を補強&静音対策として貼り付けたり（静音に優れていても、漏れたオイルを吸い込んだり、跳ね上げた雨水を吸い込む素材は×）、自分で納得する形に仕上げる楽しみが残されていると思えば良いんです。

アンダーカバーの自作ではなく、リプロ品購入という安楽な道を選択してしまいましたが、せめてディテールアップくらいはやらないとね。

ボンネットの内張ももう少し静音効果の優れたものに張り替えるのも悪く無いかな。







と、いう事で、ディーゼルムルはますます快調間違いなし。(^^)v

内窓の清掃の為、助手席に座った時に気が付きました。

「なんだ、そう言う事だったのか・・・」と。








小学校６年生まで「わたし真ん中」と言って、ムルのフロントシートのセンターを独占していた娘も、今や高校生となり、もうセンターシートには座ってはくれず、フロントの助手席が指定席となりました。








エアコンのルーバーを見て「ロボットみたい」と言って喜んでいた娘は、変にモラリストな一面があり、「お父さん80キロ以上出てるよ」とか「ここ〇〇キロ制限だよ」など、車載レーダー並みにうるさく言う事もありましたが、最近はすっかり言わなくなりました。

高校生になり「ついに“清濁併せ呑む”ことが出来るくらいまで成長したのか?」と、喜んでたのですがさにあらず・・・

うるさく言わなくなった理由がわかりました。








写真は運転手の視点からメーター周りを写したものです。










拡大するまでも無いのですが、オフセットされたメーターは0から200km/hのMaxまで、何処も遮られる事なく視界に入ります。










写真はありませんが、センターシートからの視点でも、シートがセットバックされている為もあり大きくメーターが遮られる事はありません。

メーターよりは確かにエアコンのルーバーの方が気になります。（笑）








で、助手席からの視点での写真は。










あれっ?

60km/hから先の数値が全く見えない。










メーターを覗いても、速度が全く分からないから何も言わなくなったのですね。

これで、母親への告げ口を心配する事もなく、メーターの右半分に針を入れることができますね。（笑）








尤もこれは、並行輸入の左ハンドル故の事。

右ハンドルで同じ事をやったら、助手席からは速度違反しているの丸見えですね。

（右ハンドルの設計者、気がついているだろうか?）

トライアンフ松本の、オープニングセレモニーに行ってみました。











雨なのにレッドカーペット。













レッドカーペットを踏み締めて来た方々。













ネモケンさん、久しぶりにお目にかかりました。













新生トライアンフの一号車を、レースデビューのために夜な夜な第三京浜でシェイクダウンしたことを思い出します。

エンジン形式が違っても、効率優先で個性の乏しい某メーカーとは違い、トライアンフのエンジンは、バーチカルツインもトリプルシリンダーもそれぞれ味があって面白いバイクです。











でも・・・

トライアンフ、私が買うことは無さそうです。