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2024年02月08日

残る0.16秒はタイヤの差か?

残る0.16秒はタイヤの差か? 大量に送られてきたデータを捌き切ったので(笑),ようやく先日の走行の反省会(回).

アタックの途中でメゲそうになりましたが,何とか再び40秒台に入れる事ができ,4年前に出した自己ベストまであと0.16秒となりました.改めて自己ベストを出した当時のブログを読み返してみたのですが,今ほど4つのタイヤの熱入れに苦労する事なく,連続アタックでサックリ出している印象で,ホント泣きたくなります(苦笑).

この4年間でEF8も無数の部品が変わっているので,当時のクルマよりは重量は増えているでしょうし,アレコレ考えてアップデートしているつもりでも走れば走る程,確実に劣化は進むので,純粋なマシンパフォーマンスとしては退化しているかもしれません.ここらで一度車重とパワーの計測をし直して,現状を再確認しておいた方が良いのかもなぁ~と思いました.

ま,そんな基礎データは後で手に入れるとして,残る0.16秒の差はどこにあるのか? ロガーデータを使って確認しておこうと思います.


まずは,いつもの通りサンプルにするデータから.

【自己ベスト時:40.827】


【今回:40.980】


気象データに関しては自己ベストを出した当時,筑波公式のものが手に入らなかったので,気象庁の過去天気から引っ張り出してみると,こんな感じ(↓).

  自己ベスト時 ・・・ 気圧:1022.1hPa  気温:6.8℃  湿度:63% 
  今回      ・・・ 気圧:1018.8hPa  気温:6.6℃  湿度:65%

気温的にはイーブンですが,気圧は自己ベスト時の方が更に高かったようですね.
なお,タイヤは自己ベスト時・今回共にA052の205/50R15の同サイズですが,自己ベスト時は新品です.


では,続いてロガーデータの比較(緑:自己ベスト時 青:今回)



上が車速,下がタイム差です.LAP+のセクター毎に簡単に纏めてみると,



  SCT.1(スタート~ヘアピン進入) ・・・ +0.04秒
  SCT.2(ヘアピン)           ・・・ -0.06秒
  SCT.3(インフィールド~左高速) ・・・ +0.16秒
  SCT.4(洗濯板~最終複合)    ・・・ +0.02秒

といった感じでしょうか.今回(青)の方が上回っている部分があるのは嬉しいですが,どう見ても現状の残る問題点はSCT.3(インフィールド)のようですね・・・.


という事で,インフィールドの部分にフォーカスする訳なのですが,まぁ,車速のデータを見れば一目瞭然で,問題はインフィールドの中間部分(13R~12Rの間)でしょうね.





ここのボトムスピードが自己ベスト時(緑)より4.7km/hも低く,ライン的にも今回(青)の方がやや大回りしています.ただ,13R~12Rの間を大回りした事で,立ち上がりの12Rでは進入の角度を浅くする事ができ,より直線的に立ち上がってバックストレッチの車速も伸びているのですが,それだけでは取り返せないくらいインフィールド内で差がついている,という事のようですね・・・.

このインフィールドの中間部分(13R~12Rの間)は,TC1000の中で唯一右フロントを使って曲げるコーナーで,ブレーキングも伴う事から,右フロントを軸に1本背負いをするような姿勢となり易く(↓),



タイヤを縦にも,横にも,何なら上下にも使うコーナーなので,個人的には内圧・表面温度を含めたタイヤの良し悪しが最も顕著に出るコーナーだと思っています.

そういう意味では新品⇔ユーズドの差で0.1秒くらい差がつくのも仕方がないかな?とも思うのですが,ボトム差が4.7km/hと言われると,もうちょっと何とかならないのか?とも思うので,ここの部分のG変化を読み解いてます(↓).



横G(下)は自己ベスト時(緑)と比べてほぼ同等のようですが,前後G(上)は出し方が異なっています.今回(青)の方はG変化の絶対値を抑えつつ,その分最大値付近の時間を長くとっているような波形ですが,自己ベスト時(緑)の方は1発ドカーン!と止めて,後はスッ・・・とブレーキを抜いちゃっているような印象です.

これを見て「アレッ? 自己ベスト時は蘇武さんから教わったワザを使っていなかったのか??」と思い,ブログを見返してみたところ,ワザを教わったのは自己ベストを出した後でした・・・.だから今回(青)の方が立ち上がりでIN側に位置している(13R~12Rの間でより曲げられている)のか!と少し納得です.




ただそうすると,ボトムが4.7km/h低い理由も右フロントの1本背負いによって,タイヤが負荷に負けて,音を上げちゃってる可能性も出てきます.自己ベスト時はもっと柔らかいスプリングだったかな?と再確認してみたところ,HYPERCOの650ポンド(11.6キロ)でした.今使っているHALの12キロと大差ないですね.

となると,タイヤの内圧の方か?と,TPMS(FOBD TIRE 2)で走行中の内圧履歴を追ってみたところ(↓),



約220kPaでした.これとA052の205/50R15(エクストラロードの「89」)から負荷対応能力を調べてみると(↓),



「465kg」でした.インフィールドでの負荷がこの値を超えていなければ問題ないので,ざっくり以前BB6でもやった荷重計算をやってみると,

 { 車重(980kg) + ドライバー(60kg)} × 減速度(0.6) × 重心高(1270mm / 3) / ホイールベース(2300mm)
  = 114kg

 {フロントの軸重(644kg) + 荷重移動量(114)}/ 2 = 379kg

となりました.1本背負いなので,前後方向だけでなく,左右の荷重移動分もこれにプラスされますが,内輪が浮いている訳ではないので,前後方向の移動量(114kg)よりは少ないでしょう.だとすると,タイヤが音を上げている可能性は低く,やはり純粋にタイヤ表面のグリップが足りていなかっただけ(新品⇔ユーズドの差)という事なりそうです.


以上,残り0.16秒の分析でした.

新品タイヤを投入すれば0.2秒程度のゲインは得られるので,それを踏まえれば計算上は同等のタイムは出せそうです.ただ,言い替えると,この4年間ドライビングの改善やマシンのアップデートを色々とやってきましたが,総じて重箱の隅を突っつくレベルの差でしかなく,逆に変化を与えた事でバランスを崩し,絶対的なパフォーマンスとしては落ちている可能性すらありそうです(そもそもギヤ比からして違いますしね・・・).

やはりここから先は,エンジンのパワーアップ(20~30PS単位)なり,軽量化(-50kg単位)なり,大幅なバネレートアップ(+6~10キロ)なり,街乗りを犠牲にしたドラスティックな変化を与えないと目標の「40.5秒」に到達する事は難しそうですね・・・.orz
ブログ一覧 | 筑波サーキット・コース1000 | 日記
Posted at 2024/02/09 00:01:39

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